JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

節目月

2007年03月01日 | y-その他

さぁ、いよいよ三月、私がまた一つ大人になる月であります。(そうそう、歳を取る月だってことですよ、うるさいなぁもう)
朝方は寒かったものの、昼にはいかにも三月という陽気で、秋の青空とはひと味違う青空が広がっておりました。
「おいおい、どことなく霞んで見えるのは、花粉のせいじゃあるまいなぁ?」
全てが花粉では無いでしょうけど、霞を感じるたびに鼻がうずくのは私だけじゃないでしょう。

弥生三月は『節目月』、昔は三月四日を『出替わり』といって、奉公契約の満期・更新日と決まっていたそうで、現代の新年度が四月からというのもここから来ているそうであります。このあたりでは、今日が高校の卒業式、それぞれの学校を旅立つ卒業生は、この春空をどんな思いで見ているのでしょうかねぇ、線路脇で発見された中学三年生の事など思うと、全ての卒業生が希望に満ちた目であって欲しいと願わずにはいられません。

とんできた まりが、
あとから 子ども

ういている たこが、
海から 汽てき

とんできた 春が、
今日の空 青さ

ういている こころ、
遠い月 しろさ


            -金子みすず『早春』-

『早春』で思い出してしまったのですが、同名(原題は「DEEP END」)のイギリス映画を御存じでしょうか?
ジョン・モルダー・ブラウンという美少年俳優が主演した映画なんですが?????

私がこの映画を観たのは、まさに亡くなった少年と同じぐらいの歳だったと思います。今なら「R指定」になるかもしれないほど、少年の女性への憧れ、苦悩、狂気といったものをストレートに表現した作品だったと思います。プールでポスターを抱きしめながら泳ぐシーンが頭から離れません。
一時は「ジョン・モルダー・ブラウンカン」てな、くだらねぇペンネームでラジオ番組などに投稿していた私、よほどこの映画のインパクトが強かったのだと思います。
そんなことを思うと、中学を卒業する頃というのは、いろんな事に影響や刺激を受ける多感な時なのですよね。

大人たちが(もちろん私も含め)そんなことは頭ではわかっていながら、今の自分の尺度で子供たちの問題を考えてしまう。良い解決策など見つかるわけもないのかもしれません。
自分たちが通過した多感な時期をもう一度思い起こして、彼らと正面から向き合わなくてはいけないのでしょうね。

昔、私の義理の弟が、大学進学か、就職かで悩んでいる時期がありまして。彼は部活(体育系)を頑張ったおかげで、大学もスポーツ推薦を受けられる状況でしたので、私は必至に大学進学を勧めました。
ところが、そんな時に友人からこんなことを言われたのです。
「お前は少なからず受験して、学力で進学したんだろ?スポーツ推薦で進学したわけじゃないだろうが。大学の勉強について行けるのか?とか、途中で身体を壊したらどうするのか?とか、スポーツ推薦はスポーツ推薦なりに悩むもんなんだから、どうせお前なんか、いいよなぁ推薦で入れるんだから、ぐらいにしか思わないで勧めてんだろ」

金持ちに貧乏人の心はわからない(逆も真なりですよ)、優等生に劣等生の心はわからない、いじめるヤツにいじめられるヤツの心はわからない・・・・・・
誰しもが、同じようなことを一度は思ったことがあると思います。
その心に立ち返って、多感な彼らに向き合わなくてはいけないのでしょう。

おっと、いつものように話が大きくすっ飛んでしまいました。(笑)
ともかく、この『節目月』に、希望を持って旅立っていく若者へ、心よりエールを贈ろうではありませんか。

さて、今日の一枚はですねぇ・・・・・・・
他人の子供さんもさることながら、我が子となるとある意味もっとわからなくなってしまうことがあったりするもので、
すでに成人した我が息子ですが、幼少より、なんとか音楽好きにさせようとそれなりの努力をしたのですよ。ところが、これがなんともまったく興味を示さない子でありまして、けっきょくは何も身につけずに終わってしまいました。
(それほど力を入れなかった下の子が、今サックスをやっているというのも不思議ですけど)
そんな息子でしたが、唯一、このアルバムだけは機嫌良く聴いてくれたのを覚えています。とはいえ、今聴かせても「何これ?!」と言われるのが落ちでしょうけどね。
男性ボーカルのだみ声もないコーラスが耳に馴染んだのでしょうかねぇ?たしかに聴いていて耳に心地よいのは間違いありませんから。
そういえば、ビーチ・ボーイズなんかも、かけると喜んでましたっけ(笑)。

晴れた春の午後に車の中でこんなアルバムを聴いていると、少しだけ幸せな気分にもなれるようにも思いますし、とても素敵なアルバムだと思います・・・・!?

すいません、じつはこのアルバム「とりあえずは押さえとくか」的感覚で手にしたアルバムなもので、得意分野とはけして言えず(嫌いという意味じゃありませんよ)、今日のアルバム紹介は単なる思い出話で勘弁してください。(笑)

FOUR FRESHMAN AND FIVE TROMBONES
1955年録音
FOUR FRESHMAN [DON BARBOUR, ROSS BARBOUR, BOB FLANIGAN, KEN ERRAIR](vo)
FRANK ROSOLINO, HARRY BETS Jr., MILT BERNHART, TOMMY PEDERSON, GEORGE ROBERTS(tb) CLAUDE WILLIAMSON(p) BARNEY KESSEL(g) JOE MONDRAGON(b) SHELLY MANNE(ds)

1.ANGEL EYES
2.LOVE IS JUST AROUND THE CORNER
3.MAM'SELLE
4.SPEAK LOW
5.THE LAST TIME I SAW PARIS
6.SOMEBODY LOVES ME
7.YOU STEPPED OUT OF A DREAM
8.I REMEMBER YOU
9.LOVE
10.LOVE IS HERE TO STAY
11.YOU MADE ME LOVE YOU[I Didn't Want To Do It]
12.GUILTY