JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

無責任男の死にざま

2007年03月28日 | a-c

「いやぁ、植木等さんが亡くなっちゃいましたね。」
昨晩はMさんとの酒席でも、やはりこの話題が出ました。
Mさんは私より年上、私も観た記憶のある「シャボン玉ホリデー」などは鮮明に覚えていらっしゃる年齢です。
「昭和が徐々に消えていくなぁ~~~」

「いつまで生きてるかっていうのは分からないからね。無責任男がどういう死にざまをするか。自分のことではあるけども、僕自身興味のある問題だね。」と以前におっしゃっていらしたそうですが、昭和の無責任男は
「何かあったら密葬にして、延命処置もしないでくれ・・・・」
とご家族に言い残し、最後まで真面目な無責任男として旅立たれたのです。
その死にざまを植木さんは、先に逝かれたハナ肇氏や青島幸夫氏、そして渡辺晋氏らに、今、どう話されているのでありましょうか?できればお訊きしてみたいものです。

私は高度成長期のサラリーマン戦士でもありませんから、応援を受けたという世代ではありません。それでも、不真面目な無責任男、バブ君は、幼少のみぎり、『スーダラ節』がお得意のお調子者でいらしたそうで(笑)、少なからず植木等さんの影響を受けた少年でありました。
つまりは、子供から大人まで、サラリーマンも主婦も、すべての人々に多くの娯楽を与えてくださった『ザッツ・エンター・テイメント』でいらしたということなのでしょう。
心よりご冥福をお祈りいたします。

「タイムリーと言っちゃなんだけど、高萩のOさんが、観ないからいいって言うのに植木等の『日本一シリーズ』のDVDを貸してくれたのよ。・・・・観てみようかなぁ」
とMさん。
私は映画はちょっと勘弁していただくとして、著書『夢を食いつづけた男』でも読んでみようかなぁ。

さて、今日の一枚はドナルド・バードのブルーノート盤です。
バードとペッパー・アダムスとの双頭バンドは1958年から1962年にかけて活動していました。しかし、そのライン上にあるこのアルバムは二人の名前を冠にせず、バードのリーダー・アルバムという形態をとっています。
たしかに聴いてみれば、主役はバードであり、アダムスは彼のトランペットを全面に引き出す存在に徹底しているようにも思えます。
ハード・バップの高揚感はもちろん、よ~く嗅ぎ分けないとハード・バップと分からないような部分もあったりして、いかにもこの時代の一枚だと実感できるアルバムであると思います。

それにしても、この頃のブルーノートを聴くたびに、いとも簡単にこういったアルバムを次々に送り出すすごさを感じます。なんとも充実した華やかな時代にあったということでしょう。

BYRD IN HAND / DONALD BYRD
1959年5月31日録音
DONALD BYRD(tp) CHARLIE ROUSE(ts) PEPPER ADAMS(bs) WALTER DAVIS Jr.(p) SAM JONES(b) ART TAYLOR(ds)

1.WITCHCRAFT
2.HERE AM I
3.DEVIL WHIP
4.BRONZE DANCE
5.CLARION CALLS
6.THE INJUNS