JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

ミュージカルはお好き?

2007年03月23日 | a-c

やっと昨日あたりから春の日差しが戻ってきました。各地で『桜開花』のニュースを聞くと、なんとなく心がウキウキしてくるのは、日本人だからでしょうか?人間だからでしょうか?それとも盛りのついた動物に近いものなのでしょうか?(笑)

今日は久しぶりに行きつけの喫茶店での昼食となりました。
カウンターにいらしたのは私を含め、常連のBさん、Fさん、Eさんの四人。(Fさんだけ女性です。)
いつものようにさもない世間話です。

Eさん「日曜日に『ドリームガールズ』観てきましたよ」
「いいなぁ、あの映画は観てみたいよなぁ・・・・でどうでした?」
Bさん「いや、俺は観なくていいな。どうもミュージカル的なものは好かんのだよね」
Eさん「ミュージカルって、『ドリームガールズ』はミュージカル、ミュージカルって感じじゃなかったですよ」
Bさん「だって、もともとはブロード・ウエイのミュージカルだろ」
すると間を割ってFさんが
「私はミュージカル大好きですよ。去年の暮れも『マリーアントワネット』をわざわざ帝劇まで見に行きましたもの」
こうなると女性の話というのは終わりませんね。ミュージカルの魅力を延々と語りはじめました。(話は『ドリームガールズ』のはずだったのに・・・・・)

それにしてもFさんは、なかなかのミュージカル・マニア、日本の舞台ミュージカルの有名どころはほとんど観劇されているようで、じつにお詳しい。
「私、一昨年はブロード・ウエイまで行っちゃいましたもの」

あ~あ、なんとうらやましいことでしょう・・・・ミュージカルを数多く観られた事ではなく、それだけの時間とお金をお持ちだということがです。私にもその余裕があれば、どれほどのライブや観劇に出かけられるか・・・・くそ!

「Fさん、私は舞台だと『キャッツ』と宝塚(これをミュージカルと称するものかは私にはわかりませんが)くらいしか観たことありませんけど、映画のミュージカルはけっこう好きでよく観てましたよ。」
得意分野になんとか話を引きずり込もうとするのは、私の常套手段であります。
(「やった!」)
しばらく映画の話で盛り上がることができました。

ミュージカル映画といえば『南太平洋』『王様と私』『サウンド・オブ・ミュージック』『ウエスト・サイド・ストーリー』『マイ・フェア・レディー』『ハロー・ドリュー』『ジーザス・クライスト・スーパースター』・・・・
なんだなんだ、古いのしか出てこないジャン
いやいや、『シカゴ』だって『ムーランルージュ』だって『オペラ座の怪人』だって観てるよ。
こうしてみると、「ミュージカルには余り興味はない」みたいな顔をしているくせに、けっこう私も観ているものです。

そんな中で、不思議と印象深いのが『屋根の上のバイオリン弾き』でありました。
たしか中学生の時に雨で海水浴をあきらめ、友人とたまたま入った映画館で上映されていたのだったと思います。
「SUNRISE, SUNSET」とのメロディーとともに、ユダヤという人々をはじめて意識した映画でしたねぇ。もちろん、旧ドイツ軍による弾圧や虐殺は知ってはおりましたし、『天地創造』や『十戒』なんて映画でもユダヤという民族は知っていたものの、意識としては低かったのだと思います。
『屋根の上のバイオリン弾き』をきっかけにとは言いませんが、その後犬養道子さんの『旧約聖書物語』なんて本を読んでみようかという気を起こさせた、一因であったようには思います。(言っておきますが、私は過去においても、おそらくは未来においても、全くの無神論者であります。)

 日は昇り、また沈む SUNRISE, SUNSET
 月日は流れ ひまわりは一夜のうちに花を咲かす
 日は昇り、また沈む SUNRISE, SUNSET
 何年もの月日が、あっという間に流れていった
 季節は変わっていく、幸せと涙をのせて

ともかく、本来はユダヤを前面に出した物語ということではなく、家族愛や夫婦愛、親子の確執、自立、そういったものを伝えるべく物語であり、この歳になってまた見直したら、新たな感動が生まれるのではないかと思うわけです。
こんどの休日にはレンタル屋で借りてきて、ゆっくり観てみようかなぁ

さて、今日の一枚は、その「SUNRISE, SUNSET」を聴けるアルバムを選んでみました。
アート・ファーマーとフィル・ウッズが、共演した「WHAT HAPPENS ?」にも、同曲は取り上げられていましたが、今日はソニー・クリスです。


WHAT HAPPENS ?

「SUNRISE, SUNSET」「WHEN SUNNY GETS BLUE」といったしっとり曲と、ちょっとアップテンポな曲がバランス良く配置された一枚だと思います。
「DAYS OF WINE AND ROSES」がアップテンポというのも、ちと珍しいかもしれません。そういえばこれも映画主題歌でしたね。
クリス、プレスティッジ7部作の第一弾です。「UP UP AND AWAY」「I'LL CATCH THE SUN !」あたりに比べると、いくぶんマイナー感があるアルバムですが、クリスの魅力はじゅうぶんに味わえる一枚だと思います。

THIS IS CRISS!/ SONNY CRISS
1966年10月21日録音
SONNY CRISS(as) WALTER DAVIS(p) PAUL CHAMBERS(b) ALAN DAWSON(ds)

1.BLACK COFFEE
2.DAYS OF WINE AND ROSES
3.WHEN SUNNY GETS BLUE
4.GREASY
5.SUNRISE, SUNSET
6.STEVE'S BLUES
7.SKYLARK