昨晩というか未明というか、ともかく地震には驚かされました。私はまだ就寝前の酔っぱらいでしたから、二回あったそこそこの揺れで目が冴えて一番大きかった三回目の揺れの時には、ガタガタうるさいウイスキーの瓶をひたすら押さえ込んでましたけど。(笑)
地域によっては多少被害も出たようですね、それでも大きな混乱もなくまずは一安心です。
川崎に住む姉など、気づかずにぐっすり寝ていて、今朝のニュースで知って慌てて電話をよこしておりましたが、訊けば神奈川でも3~4の震度があったそうですから、鈍感さは弟以上なのか、それとも弟同様飲み過ぎていたのか、いずれにせよ就寝時の地震というのは怖いものだと思わされました。
連休中はガソリン税だ後期高齢者医療だと騒いでいたマスコミも、胡錦濤中国国家主席の訪日のニュースに取って代わり、互いに「腫れ物には手をつけず外交」を繰り広げているようでありますが、訪日初日だったでしょうか「孫文が通った東京・日比谷公園内のレストラン「松本楼」で福田康夫首相との非公式夕食会を行った」とのニュースを聞いて、中国の「国父」「革命の父」孫文の名を久しぶりに聞いたような気がしました。
昔、愚息が高校生の時だったか、中学生の時だったか、孫文について説明するハメになったことがありまして。とはいっても、私が孫文のことをそれほど良く知っているわけでもなく、やれ「辛亥革命」とはとか、やれ「三民主義」とはとか、知っていることだけ理屈っぽくダラダラと話したものですから「おとうさん、もういいよ」と呆れられたことをふと思い出したのです。
彼を歴史嫌いにさせた原因の一つは、おそらく私であったことは確かですね。(笑)
本文には全く関係のないことですが、
ついこの前まで茶色だった風景が、真緑に変身していました。
「三民主義」とは孫文が唱えた、民族・民権・民生を三大主義とするという考え方であります。
そのうちの「民権」に関して孫文は
西洋の「民」は「民権」の確立を求めて長年果敢にたたかってきた、しかしそのたたかいの結果として世界の「民」がこれまでに獲得し得たものは「選挙権」だけだ。
<中略>
「選挙権」が関与できるのは「立法」「行政」「司法」の三権のうち「立法」の一権にすぎない、それでは「民主在政府」、あるいは、たかだか「主権在議会、在政党」の政治はあり得ても、「主権在民」の政治は出来ないし、あり得ない、発想の根本的転換が必要である。
さすが孫文、いいことおっしゃいますなぁ、「民権」とは「民」が政治の全体を統率し管理すること、この権利は、神が治めた「神権」、君主が治めた「君権」と移り、「民権」へと移ったはずが、未だ「選挙権」を得ただけに留まっているというのでありますよ。
故小田実氏ではありませんが、現在の日本にも未だ「主権在民」が確立されていない事を実感させられるようなお話であります。
おっといかん、また息子に嫌われたような話をし出すところでした。(笑)
その孫文ゆかりのレストラン、日比谷公園にある「松本楼」で開かれた胡錦濤国家主席の歓迎の宴、「どうせなら両首脳、両国ともに、孫文が唱えた「民権」をもう一度考えてみてはいかがなものか」などと偉そうなことを思ったバブ君でありました。
さて、今日の一枚は、ドン・プレーン&ジョージ・アダムスです。
孫文にはなんの係わりもないアルバム、しかもこれまた、私が所有薄の80年代以降作です。(笑)
1987年の8月30日(たしか)、私は山中湖畔で「SONG FROM THE OLD COUNTRY」に大喜びをしていました。
あはははは、そうMt.フジ・ジャズ・フェスティバルでのことです。(その場に誰といたかは、分けあって申せませんが....笑)
私は、ともにミンガス・ワークショップ出身で、さらにジャズがクロスオーバーやフュージョンといった私が最も苦手とする方向へ流れつつある70年代、苦境に立たされながらもヨーロッパに渡ってまで我が道を貫いた彼らのバンドを、もっと真剣に聴いていても良かったと思うのですけど、その頃すでに「新譜には目もくれず」という闇の時代に入りつつあった私は、彼らのアルバムをほとんど聴かずに過ごしていました。
ですから、ドン・プレーンのあの拳でゴロゴロやるピアノも、野太いジョージ・アダムスのサックスも、このMt.フジで久しぶりに聴いたのであります。楽しかったですねぇ、
その後、結局はこのグループでの最終録音「SONG EVERLASTING」を購入して、さらにしばらくして「SONG FROM THE OLD COUNTRY」が収録されたこのアルバムを購入したというわけです。(日テレで放映になった同曲を、カセットに録音して持ち歩いたなんてこともありました。....笑)
でも、不思議なものですね、「SONG FROM THE OLD COUNTRY」に関しては「Mt.フジの演奏に勝るものは無い」なんて思ってしまいます。つまり、あれだけの大会場であっても、生のライブを見聴きする、それが一番ということなのでしょう。
ともかく、あの興奮を思い出しながら、♪タラタラ タラタラッタ タ~ラタッタター ・・・・♪って聴くことにします。
BREAKTHROUGH / DON PULLEN & GEORGE ADAMS
1986年4月30日録音
DON PULLEN(p) GEORGE ADAMS(ts) CAMERON BROWN(b) DANNIE RICHMOND(ds)
1.Mr.SMOOTHIE
2.JUST FOOLIN' AROUND
3.SONG FROM THE OLD COUNTRY
4.WE'VE BEEN HERE ALL THE TIME
5.A TIME FOR SOBRIETY
おまけ、
そのMt.フジでの「SONG FROM THE OLD COUNTRY」がYou Yubeで公開になっているようです。興味のある方はどうぞ。
http://jp.youtube.com/watch?v=AsdaaRgPlwE