褒めまくる映画伝道師のブログ

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映画 カサブランカ(1942) とにかくボギーが格好良い

2013年08月21日 | 映画(か行)
 ナチスの猛威が振るう第二次世界大戦を背景にした恋愛映画の傑作が今回紹介する映画カサブランカ。戦争がきっかけで男女が離れ離れになってしまう映画は多くあるが、この映画の魅力は男なら真似をしたくなる台詞がテンポ良くポンポン飛び出てくるところ。ずっとモテ期が続いている俺にはそれほど参考にはならないが、まるでモテナイ男ならば参考にしたい台詞が連発する。
 そんな格好良い台詞をいくつか紹介すると
 かつて愛し、再び愛が燃え上がりそうになっている、とっても綺麗な女性に対して"Here's looking at you, kid." (君の瞳に乾杯)なんて台詞が出てくる。実は映画が好きな人ならば有名過ぎる台詞。残念ながら俺には、この台詞の格好良さがわかっていない。しかし、いつか俺好みの金髪、碧眼、長身の三拍子揃った綺麗な外国人女性を見つけたら、この台詞でナンパしてみようと思っている。

 もう会えないかもしれない女性に放つ最後の別れ際の台詞が格好良い。相手の女性はずっと一緒に居たいと思っているのに、かつての思い出を引き合いに出して"We'll always have Paris." (俺たちにはパリの思い出があるじゃないか)。別に俺はパリに住んだこともなければ、行った事もないので、このままその台詞を引用しても駄目なことぐらいはわかっている。しかし、男女の恋愛が終わる時、男側の責任として格好良い台詞で締めることが、とても重要だということがよくわかるシーンだ。

 他に男と女の会話のシーンで次のようなやり取りがあった。
 女性『夕べはどこにいたの?』
 男『そんな昔のことは覚えていない』
 女性『今夜、会ってくれる?』
 男『そんな先のことは、わからない』

 実は男性が言っている台詞はハリウッドの大スター、ハンフリー・ボガードの台詞。よく考えてみれば、どんなピンチでもクールに、そして表情ひとつ変えることも無く対処するボガードが言うからこそ格好良い台詞。
 もし俺が同じように女性から『夕べはどこにいたの?』と聞かれたら、有ったこと無かった事を適当に織り交ぜてベラベラ喋りまくるし、だいたいボガードと同じように『そんな昔のことを覚えていねぇ~よ』なんて言ったら、『あんたボケてんの?』と言われてしまいそうだ。
 そして俺なんかは、女性から『今夜、会ってくれる?』なんて言われたら、どんな重要な予定が入っていてもキャンセルして、女性と会うこと以外に選択肢が思い浮かばない。

 そして、この映画の凄いところは格好良い台詞だけではないところ。やっぱり男は行動が伴わないと駄目だということがよくわかる。この映画の登場人物たちはほとんど全員がナチスに対してビビッている。しかし、ボギー(ハンフリー・ボガードの通称)だけは、ナチスが相手でも表情ひとつ変えずに正々堂々としているところが格好良い。そして、困っている人が居たら率先して手助けするところなどは男の俺が観ていても惚れ惚れする。弱き者を助ける、これぞまさに男の美学。
 そう言えば、私事で恐縮だが、つい最近電車の中で俺が座っている前でお年寄りが立っていたので譲ってあげた。な~んだ、俺って良いとこあるじゃん

 そして相手役の女性のイングリッド・バーグマンが、メチャクチャ綺麗。いくら男性が格好良いことを言っても、相手の女性がブサイクでは値打ち半減。男が『俺たちにはパリの思い出があるじゃないか』なんて台詞をブサイクに言っても、観ている我々は全く感動しないし、きっとこの映画も後世まで名作と語り継がれることが無かったはずだ。だいたい本作は女性が男性2人から愛されている三角関係の設定。彼女ぐらい綺麗な女性でなければ2人の男性から愛されるなんてありえない。

 さて、思わぬ再会が再び愛を燃え上がらせるストーリーとは如何なるものか
 第二次世界大戦においてヨーロッパではナチスドイツが快進撃を続けている。ヨーロッパ中の人々はナチスの恐怖から逃れるために、フランス領モロッコのカサブランカを一旦経由して、ポルトガルのリスボンから飛行機でアメリカへ亡命するというのが、ルートになっていた。

 アメリカ人男性のリック(ハンフリー・ボガード)はナイトクラブを経営しているが、その場所は亡命を希望している人々の集まりだ。しかし、カサブランカにおいても次第にナチスの影響下に染まりつつあった。

 ある日のことリックの酒場にナチスの抵抗運動の闘士として活躍するラズロ(ポール・ヘンリード)と妻のイルザ(イングリッド・バーグマン)が、リック(ボガード)の酒場にやってきた。
 リック(ボガード)とイルザ(バーグマン)はお互いの姿を見て驚く。実は2人はナチス占領下におけるパリで愛し合った仲であり、しかもナチスの猛威が吹き荒れる中、パリから一緒に逃げる約束をしていたのに、その場所にイルザ(バーグマン)は来なくてリック(ボガード)が1人で逃げる羽目になる。実は2人の再会はその日以来。
 そんな2人の再会は、再びお互いの愛を燃え上がれせるのだが、それは過酷な運命への始まりでもあった・・・

 とにかくボギーの台詞、行動が格好良い映画だが、実はこの映画は1942年に公開されている映画。1942年と言えば第二次世界大戦の真っ最中。ヨーロッパがナチスによってボロボロに蹂躙されていた時代。そんな時代にこのような恋愛映画が誕生しているというのは非常に興味深い点だろう。確かにナチス批判、当時ナチスドイツの傀儡であったフランス政府のヴィシー政権批判などの場面が随所に出てくるなど戦意高揚映画としての意味合いが強い。しかし、戦意高揚映画としての側面を持ちつつも、カサブランカのような恋愛映画の名作を撮ってしまうハリウッドの余裕、凄みを感じる。
 しかし、ボギーの最後の選択は本当に男の中の男。ただ今私利私欲に走ってしまう男が多いですが、実は己を犠牲にしてまでも、大好きな女性のための最高の幸せとは何かを考えられる男こそ本当に格好良い男なんだということが理解できるカサブランカは、男なら一度は観ておきたい名作です

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 主演は気障な台詞が似合う格好良大スター、ハンフリー・ボガード。多くの名作に出演していますが、切れ味鋭いサスペンスが展開されるジョン・ヒューストン監督のマルタの鷹、ウィリアム・ワイラー監督で凄みのある悪役を演じている必死の逃亡者、ビリー・ワイルダー監督、オードリー・ヘップバーン競演のロマンチックコメディの傑作麗しのサブリナがお勧め。

 イルザの役にこの映画に関しては絶世の美女という表現が似合うのがイングリッド・バーグマン。美貌だけでなく演技力も備えた女優さんのイメージがあります。アルフレッド・ヒッチコック監督の白い恐怖は綺麗な彼女を観ることできて、お勧め。他に彼女が年をいってからの作品ではアガサ・クリスティー原作、シドニー・ルメット監督のオリエント急行殺人事件、そしてイングマール・ベルイマン監督の秋のソナタがお勧め。

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6 コメント

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Unknown (ライムグリーン)
2013-08-21 18:36:17
モテ期!!イイナ~

僕なんか、つきあったことすらないですよ…
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Unknown (かなで)
2013-08-22 12:23:06
ほんとにッッ…ごめん。
ちゃんと行かなかったうち。。。反省です( ´,_ゝ`)

今、いろいろ調子よくなくていろいろ悩み中だよ。
返信する
ライムグリーンさんへ (ディープインパクト)
2013-08-22 19:40:32
 現在の俺はモテ期です、と言うのは実は冗談。しかし、ライムグリーンさんはまだ若かったのですね。ブログを拝見して驚きました。
返信する
かなでちゃんへ (ディープインパクト)
2013-08-22 19:44:25
 今日もいなかったやん。大丈夫か?実は俺も心身ともにボロボロになっている状態。
 お互いに気力を振り絞ってがんばろう。自分だけでなく、誰にでも悩みがあるんだから。
返信する
Unknown (鉦鼓亭)
2013-09-19 00:34:33
 ディープインパクトさん。

初めまして、鉦鼓亭と言います。
「読者登録」ありがとうございました。
これからも宜しくお願い致します。

「カサブランカ」
世界一キザでクールなボギーがキマるのも、絶世の美女バーグマンが居て、はじめて成り立つんですよね。
(三つ数えろ」のバコールもイイですけど、この作品はバーグマンじゃなきゃ絶対駄目!~笑)
ボギーだと他に「三つ数えろ」、「アフリカの女王」、「麗しのサブリナ」が好きです。
バーグマンなら「誰が為に鐘は鳴る」、「サボテンの花」が好きです。
返信する
鉦鼓亭へ (ディープインパクト)
2013-09-19 22:04:50
 こちらの方こそありがとうございます。僕のボギーの作品はけっこう見ていて好きです。彼の出演している映画って面白いですよね。
 バーグマンはその二つの映画は見て無いです。教えて頂きありがとうございます。彼女がだいぶ年齢が経た映画で『オリエンタル急行殺人事件』と『秋のソナタ』は好きです。
 これからもよろしくお願いします
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