明るく楽しい日々を願って。

毎日の平凡な出来事を、日記のように綴ります。趣味の切手も時々アップします。
どうぞ宜しく・・・。

源氏物語 総角(あげまき)

2009年12月11日 | Weblog
今日は、朝から

こんな日は、静かに本を読みましょう。

昨日、月に一度の『源氏物語を読む会』がありました。

この会は、平成8年に開講された横浜市の教養講座
『思想小説としての源氏物語』(橡川一朗先生)の
受講生が中心となって自発的に結成された会です。

先生はいません。総勢6名。
皆で段落を割り当てて、それを一人一人、
読んでは訳すという方法で読み進んできました。

もう13年になります。

一人では、長大な『源氏物語』を、ここまで読み
続ける事は出来なかったと思います。

昨日は、宇治十帖の『総角(あげまき)』に入りました。


(図はクリックで拡大されます。)

これは、宇治源氏物語ミュージアム所蔵の
伝土佐光則筆『源氏絵鑑帖』の「総角」の絵です。

絵の情景は、八宮(光源氏の弟宮)の一周忌も
過ぎた頃、大君(おおいきみ)への思いを断ち切れない
薫は、片枝のもみじに結び文をして、大君に贈る場面です。

薫は出生の秘密を感じ取って生きてきたので、
晴れ晴れと行動できません。
源氏の子息として、何不自由ない身ですが、
いつも遠慮がちです。

今でいう草食系男子です。
大君が好きなのに、思い切って行動できません。
ああ、じれったい。

『総角』とは、結び方の一種です。


これが『総角結び』です。

二本の紐が一つに結ばれているところから
薫が大君に贈った歌、
「あげまきに長き契りをむすびこめ
 おなじ所によりもあはなむ」によって
巻名になっています。

結局、この恋は結ばれないので、
『総角』の巻名は、逆説的な巻名です。

        


我が家のベランダから。

もみじは、雨に濡れて、もう茶色になっています。
落葉もしきりです。

年の暮れの侘しい一日です。

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