世界のハルキムラカミ。私がどれだけこの小説家を愛しているかと言うと・・・ボクの彼女を紹介しますに書いたので繰り返さない。しかし自分の過去記事を読むと猫背になってしまう。テンションが高すぎる。
さて、BOOK1を読み終わった。
天吾の章と青豆の章が交互に語られるが、二人の人生が交差した302頁で私の脊髄はぶるぶるっと音を立てて震えた。ムラカミハルキはこういう作品を書く人だったのか。知らなかった。私の大好物ではないか。このやろー!
「私も歴史の本を読むのが好きです。歴史の本が教えてくれるのは、私たちは昔も今も基本的に同じだという事実です。服装や生活様式にいくらかの違いはあっても、私たちが考えることややっていることにそれほどの変わりはありません。人間というものは結局のところ、遺伝子にとってのただの乗り物であり、通り道に過ぎないのです。彼らは馬を乗り潰していくように、世代から世代へと私たちを乗り継いでいきます。そして遺伝子は何が善で何が悪かなんてことは考えません。私たちが幸福になろうが不幸になろうが、彼らは知ったことではありません。私たちはただの手段に過ぎないわけですから。彼らが考慮するのは、何が自分たちにとっていちばん効率的かということだけです。」
「それにもかかわらず、私たちは何が善で何が悪であるかということについて考えないわけにはいかない。そういうことですか」(385頁より引用)
「それにもかかわらず、私たちは何が善で何が悪であるかということについて考えないわけにはいかない。そういうことですか」(385頁より引用)
うーむ。乗り物に過ぎない肉体と乗り物に乗る遺伝子。我々は乗り物であるのかそれに乗る者であるのか。面白い。こういう文系と理系のinterな議論は大好きだ。
「大量虐殺?」
「やった方は適当な理由をつけて行為を合理化できるし、忘れてもしまえる。見たくないものから目を背けることもできる。でもやられた方は忘れない。目も背けられない。記憶は親から遺伝子へと受け継がれる。世界というのはね、青豆さん、ひとつの記憶とその反対側の記憶との果てしない闘いなんだよ」(525頁より引用)
「やった方は適当な理由をつけて行為を合理化できるし、忘れてもしまえる。見たくないものから目を背けることもできる。でもやられた方は忘れない。目も背けられない。記憶は親から遺伝子へと受け継がれる。世界というのはね、青豆さん、ひとつの記憶とその反対側の記憶との果てしない闘いなんだよ」(525頁より引用)
「それでも,そこまで好きな相手がいても、知らない男とときどきセックスしたくなるんだね」
青豆は薄いワイングラスの縁を爪で軽くはじいた。「そうすることが必要なの。生身の人間としてバランスをとっておくために」
「でもそれによって、青豆さんの中にある愛が損なわれることはないんだ。」
青豆は言った。「チベットにある煩悩の車輪と同じ。車輪が回転すると、外側にある価値や感情は上がったり下がったりする。輝いたり、暗闇に沈んだりする。でも本当の愛は車軸に取りつけられたまま動かない」
「素敵」とあゆみは言った。(528頁より引用)
青豆は薄いワイングラスの縁を爪で軽くはじいた。「そうすることが必要なの。生身の人間としてバランスをとっておくために」
「でもそれによって、青豆さんの中にある愛が損なわれることはないんだ。」
青豆は言った。「チベットにある煩悩の車輪と同じ。車輪が回転すると、外側にある価値や感情は上がったり下がったりする。輝いたり、暗闇に沈んだりする。でも本当の愛は車軸に取りつけられたまま動かない」
「素敵」とあゆみは言った。(528頁より引用)
BOOK2は勿論、他のハルキの作品をこれから読み漁ろうと思っている。払った金、読んだ時間という費用の何倍ものリターンがある凄い作品だった。まだ読み終わってないけど。
今日の教訓
「オバQ84」
84キロに太ってしまった
Qちゃんをめぐる
抱腹絶倒コメディ
『1Q84 BOOK2』へとつづく
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村上春樹『1Q84』をどう読むか河出書房新社このアイテムの詳細を見る |
村上春樹の『1Q84』を読み解く村上春樹研究会データ・ハウスこのアイテムの詳細を見る |
1084(とうさんやーよ)ビートたけしの漫才のネタ本を最近買いました。
村上春樹との出会いは
羊男の耳が盗まれて、冷凍庫だかに入ってるのを取り返しに行くって話しを聞いて、なんて、へんてこな話なの?と思ってから。
最初は短編集を借りて読み。
風の歌を聴けの三部作を読み、新作がでれば読んでましたね。
オームのことを書いた本は読んでないので、
そろそろ読もうかと思ってます。
翻訳した「心臓を貫かれて」も読もうかなと。
次々に読みたい本やおすすめ漫画があり、忙しい毎日です。
今日はアキハバラ@DEEPのドラマを無料視聴で見ちゃいました。
あぁ~
こなつさんはとても幸せな人ですよ。
周囲にたくさん楽しめるものがあるにも関わらず、
楽しくない楽しくないと言ってる人は少なくないですからね。
人と話すのが楽しいですね。
意外な共通点などあると嬉しいですね。
本や映画もいいけど、
生身の人間から学ぶことが多いです。
生身の人間はいいですよね。
しかしフィクションの人間関係は
リアルな人間関係ほどの
喜びをもたらさない代わりにストレスももたらしません。
だからと言って映画や本に耽溺しすぎている私もどうかしているのですが。