感動を持って語り継がれるカラフト犬タローとジロー生還の物語、今日(23日)BSテレビで放映の「南極物語」を見た。第1次南極観測隊の雪上移動のソリ犬として帯同されたカラフト犬15頭が極寒の南極に取り残され、1年後の観測隊が任に就いた時に2頭が生存していたというお馴染みの事実だが、映画ではその15頭の生死がドキュメンタリー風に描かれる。厳しい気象条件で第2次観測隊の越冬が断念となったが、15頭の犬を連れ帰る余裕がなく基地に繋いだまま隊は帰国。鎖を断ったり首輪を外したりして多くは動けるようになった犬たちだが、厳しい環境下で次々と命果てて行く様が胸を打つ。それぞれが俳優の演技にも勝るリアリティーがあって、どのように撮影されたのかと思うばかりであった。新聞のテレビ欄には(映画の)公開30周年とあり、俳優陣も主演の高倉健をはじめ鬼籍に入った名優たちの名がズラッと並んでいた。
「雪が解けると何になる?」というトンチめいた問いがある。答えは「春になる」なのだが、この問いは雪の積もっている里山の光景(のスライドなど)を見せながら行い、光景に釣られて「解けた水が小川になる」などという答えを誘引する仕掛けなのだ。会社勤務時代に知能開発ツールみたいな社内販売会があって、私は答えを知っていたので即座に答えて何か賞品をもらった記憶がある。
何を言うためにこんなことを書いたかというと、つい先日までは大雪で上越地方を中心に高速道路が大渋滞したり、屋根の雪下ろし等で死者が出る等の騒ぎがあったが、昨今の暖かさでさしもの大雪は解けるのではなかろうかと思ったからだ。上越地方は美味しい米の産地として知られる。銘柄として人気のある「コシヒカリ」も魚沼産とか、その中でも「塩沢農協米」などの人気が高い。
前にちょっと触れたが母の生家が実は塩沢町で、その地元でも一番美味しいと言われている君沢という地区で庄屋を務めていたという。母は戦時中の報国女子挺身隊として上京して軍需工場に勤めそのまま東京に居着いたが、母が言うには雪解け水が地中を通って水田を潤し、大雪の年は豊作で良い米が取れるそうだ。つまり雪解け水が米作の良し悪しを決めるとのことで、冒頭の「雪が解けると何になる?」は上越地方では「美味しい米の素になる」という答えになりそうだ。
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