中央アジアのキルギスでは、4月の政変から半年後の11日、議会選(議席数120)の投開票が行われた。だが、バキエフ前政権を倒した与党の得票率は伸び悩み、逆に野党の躍進を許してしまった。このため、内政の混乱はさらに深まる可能性が強い。
議会選で政党が議席を獲得するには、有効投票数の5%以上を得票する必要がある。中央選管によると、今回の選挙には29もの政党が乱立し、このハードルを越えたのは5党だけ。しかも9%以下の得票率にとどまった。5党のうち最も多く得票したのは、野党のバキエフ派「アタ・ジュルト」で8・7%。次いで与党の社会民主党が8・0%、3位は野党で親露派の「アル・ナムイス」7.7%、4位も野党でババエフ元第一副首相率いる「共和国」7・2%、5位は与党の「アタ・メケン」の5.6%だった。
結局、与野党別の得票率では、与党が13・6%、野党が23.6%で、野党が躍進したものの、過半数にはるかに及ばなかった。選挙結果が確定すると、得票率によって5党に議席が割り振られる。その後、各党とも連立交渉に入るが、核となる多数派政党がないため、交渉が難航するのは必至の情勢だ。
議会選前、モスクワで会った中央アジアの専門家、マラシェンコ・カーネギー財団モスクワ・センター研究員は「オトゥンバエワ暫定政権はバキエフ政権を倒したが、権力基盤はとても弱く、危機管理も出来ない状態だ。暫定政権は議会制の共和国つくりを進めているが、政権が安定する保証はどこにもない。それどころか、第2、第3の革命が起きるかもしれない」と語っていた。
キルギスの政情を安定化させるには、米国、ロシア、中国などの経済支援が欠かせない。いまはどこも及び腰だが、各国が協調して支援していくのが最も望ましい。キルギスの不安定化が続くと、タジキスタンなど周辺の国々に波及する危険性が高い。キルギスは日本にとっても縁の深い国だ。この際、日本政府が関係する国々との仲介に乗り出したらどうだろうか。
議会選で政党が議席を獲得するには、有効投票数の5%以上を得票する必要がある。中央選管によると、今回の選挙には29もの政党が乱立し、このハードルを越えたのは5党だけ。しかも9%以下の得票率にとどまった。5党のうち最も多く得票したのは、野党のバキエフ派「アタ・ジュルト」で8・7%。次いで与党の社会民主党が8・0%、3位は野党で親露派の「アル・ナムイス」7.7%、4位も野党でババエフ元第一副首相率いる「共和国」7・2%、5位は与党の「アタ・メケン」の5.6%だった。
結局、与野党別の得票率では、与党が13・6%、野党が23.6%で、野党が躍進したものの、過半数にはるかに及ばなかった。選挙結果が確定すると、得票率によって5党に議席が割り振られる。その後、各党とも連立交渉に入るが、核となる多数派政党がないため、交渉が難航するのは必至の情勢だ。
議会選前、モスクワで会った中央アジアの専門家、マラシェンコ・カーネギー財団モスクワ・センター研究員は「オトゥンバエワ暫定政権はバキエフ政権を倒したが、権力基盤はとても弱く、危機管理も出来ない状態だ。暫定政権は議会制の共和国つくりを進めているが、政権が安定する保証はどこにもない。それどころか、第2、第3の革命が起きるかもしれない」と語っていた。
キルギスの政情を安定化させるには、米国、ロシア、中国などの経済支援が欠かせない。いまはどこも及び腰だが、各国が協調して支援していくのが最も望ましい。キルギスの不安定化が続くと、タジキスタンなど周辺の国々に波及する危険性が高い。キルギスは日本にとっても縁の深い国だ。この際、日本政府が関係する国々との仲介に乗り出したらどうだろうか。
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