陽だまりの旅路イスキア

あ、slice of life…日向香を感じる日々の暮らし…

初夏の彩り 中之島薔薇園

2024年05月10日 | nonoka

所用で大阪・北浜へ。用を済ませて梅田まで帰るときはいつも歩きます。大体コースは決めていてライオン橋から中之島公園へ降りて淀屋橋方面へ歩きます。淀屋橋まで行かずに裁判所方面へ上がって、老松町から曽根崎商店街を抜けて東梅田まで歩くというコースです。

中之島公園では薔薇が咲き揃っておりました。この公園は堂島川と土佐堀川に囲まれた都心のオアシスという触れ込みです。「バラ園」には約310品種・約3,700株が植えられているそうです。百花繚乱とはこのことですね。「マリア・カラス」に「イングリット・バーグマン」、「アンバー・クイーン」など品種の名前もそうそうたる顔ぶれです。名前負けしてなんか近づくのも気後れするほどです。

高層ビルを借景にそれぞれのグループが写真を撮っていました。みんなニコニコしていますね。薔薇は人を幸せにする花ですね、確かに。また併設のリバーサイドレストランのオープンスペースは平日というのに満席。みんな薔薇を眺めながらお茶やビールを楽しんでいました。やはり薔薇は華麗です。目の保養になりました。こういうことを「眼福」と言います。

繚乱の薔薇に溺れてをりにけり

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初夏を彩る ジャーマンアイリス

2024年05月09日 | nonoka

国道二号線を歩いていたら、建物の植込みに見つけました。この所よく見かける花です。

ジャーマンアイリス…ドイツアヤメですね。日本の渓蓀(あやめ)と違ってやはりバタ臭いというか派手です。1800年代にドイツ、フランスで品種改良されたとあります。赤,ピンク,オレンジ,青,紫,白,黄,複色といろいろあるようです。

私は日本の渓蓀が一番好きです。渓蓀は杜若(カキツバタ)のように湿地の植物のように思われているようですが、低山から高原の明るい草原に咲く山野の花です。

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山吹のこと

2024年05月08日 | nonoka

山吹も初夏に似合うような感じの花なのですが歳時記では四月の季題です。よって今の時期ならもうほとんど散ってます。4月中旬までが見頃でした。

八重と一重があります。黄色というのもちょっと違う色です。やはり山吹色という表現が一番似合います。

山吹と言えば、太田道灌と山吹の里伝説が有名ですね。日暮里駅前には山吹の花を手にした少女の銅像があるそうです。

荒川区立図書館のHPには山吹の里伝説は以下のように紹介されてます。

“ある日、鷹狩り中に急な雨に遭った道灌が蓑を借りようと、一軒の農家に立ち寄りました。その時、中から出てきた少女は何も言わずに一枝の山吹を差し出しました。道灌はこれに腹を立て、立ち去りました。しかし、後に家来から、少女が「七重八重花は咲けども山吹の実ひとつだになきぞ悲しき」(後拾遺和歌集・兼明親王)という古歌を引用し、「」と「」をかけて、蓑が無いことをお詫びする気持ちを込めて山吹の花を差し出したことを教えられました。以降、道灌は和歌の勉強に一層励んだといわれています。”

小さい頃はこの伝説を教科書かなんかで知った人も多かったと思います。いつの頃だったかは覚えてないけれど、私も学んだ記憶があります。ちょっと作られた美談のような気もしますが、これも日本人の精神性を現す伝説のひとつですね。

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初夏を彩る 花水木

2024年05月07日 | nonoka

花水木も今年は開花が早いように思いました。もう今頃は散ってしまっています。

元々は北アメリカ原産の落葉小高木です。明治の時代に東京市長の尾崎行雄氏が桜を贈ったお返しにアメリカから贈られたものとあります。アメリカヤマボウシとも言います。

こちらは白の花水木です。花水木が終われば日本の山野に自生する「山法師」(やまぼうし)が咲き始めます。

その山法師ですが、こちらははこれから開花を迎えるでしょう。山法師は日本の山野に自生する「水木の花」です。こちらが山法師です。

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初夏を彩る ゼラニューム

2024年05月06日 | nonoka

春から夏へ。草花たちも咲き替っていきます。

街で見つけた初夏の彩り。まずはゼラニューム。ホトトギス新歳時記では六月の候に載る季題です。南アフリカ原産の園芸種です。赤、白、ピンクに一重、八重と多種な咲き様で、花期は長いとあります。乾燥にも強いとあるので育てやすい花なのでしょう。

どこの軒先でもよく見かける私的には昭和の花というイメージです。例句にもこんな句が。正にこんな花という感じ。ちょっと可哀想な気もしますが笑。まあそれだけ身近に愛されている、と云うことでしょう。

気がつけばまだ咲いてをりゼラニューム 山田閏子

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夏来る

2024年05月05日 | slow life

五月五日は薄暑の日和となりました。子どもの日であり立夏でもありました。夏が立ったのですね。

それにしても気温が上がったり下がったりする日々…。温度差で自律神経が変調をきたすのか体調が不安定になります。なんか体がだるかったのですが湯船にしっかり浸かると快復しました。やはりこの温度差は体にはしっかり堪えていたようです。

どうぞ皆さんもご自愛ください。

 

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季題 筍飯

2024年05月03日 | slow gourmet

家内の知人から筍を頂きました。お裾分けです。聞くところによると、その知人の知人が岡山に筍(たけのこ)山を所有されていて、そこで朝採れした筍ということです。

筍と言えば京都は乙訓(おとくに)の筍が有名です。勤めていた頃、長岡天神に有名な筍料理屋さんがありました。毎年、時季になると広告を出稿してくれる老舗の筍料理屋さんです。訪問すると社長とお話をするのですが、当時の社長が政治関連の話題が特にお好きで、伺うといつも小一時間はお話していました。ときどき「日本の輸出額はいくらや?」などと鋭い質問をされるので、面白いながらもちょっと気が抜けなかったことを思い出します。

あの年の3月のとある日、社長とアポが取れたので伺った日のことです。小一時間お話をして長岡天神の駅に向かって歩き、電車に乗って社に戻りました。すると凄い地震が東北であったというではありませんか。こちら京都の社屋も結構揺れたと。時間を聞けばちょうど駅に向かって歩いている頃でした。それにしても全然気づかず。周りの人も普通に歩いておりましたし。だからその日のことはよく覚えているのでした。

ところでここの筍料理を素晴らしい景を楽しみながら一度は堪能してみたかったのですが、ちょっと我々庶民にはおいそれと行けないお値段です。だから行こうと思いつつ遂に行けずじまいだったのが今となっては心残りです。正に「日本一の筍料理」なのです。

話が逸れてしまいましたが、頂いた岡山の筍は柔らかくて新鮮でとても美味でございました。若布と炊いたん、つまり若竹煮や天ぷら、そして筍飯にして頂きました。この筍飯に豆飯、そして浅蜊飯など、やはり旬を喰らうというのは超旨いし、なんか幸せな気分になります。ごちそうさまでした。

岡山の筍提げて友来たる

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行春の点描 姫女菀

2024年05月02日 | nonoka

姫女菀(ヒメジョオン)があちこちで咲いています。歳時記では五月の候に載る初夏の季題です。明治の初めに渡来した帰化植物とあります。

この姫女菀ですが春紫菀(ハルシオン)との区別がとても難しいです。ほとんど同じに見えます。ハルシオンは牧野富太郎の命名で春に咲く紫苑(しおん)という意味とありました。春女苑(ハルジョオン)とも言います。

ハルシオンは蕾のときに下を向いている。また花弁は姫女菀の方が太くその分少ない。また葉の付き方など見分け方が色々とネットで紹介されています。おそらくそれらを総合的に考察してこれは姫女菀でしょう。ちなみに春女苑は歳時記には載ってません。つまり季題にはなっていないということです。まあ、どこにでも見かける可愛らしい花です。

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行く春の点描 八重桜

2024年05月01日 | nonoka

今年の立夏は5月5日。端午の節句、こどもの日です。それまでは晩春、暮の春ともいいます。「行春」(ゆくはる)、「春惜む」又は「惜春」という言葉も季題です。

特にこの「惜む」というのは日本人独特の心情ですね。春惜む、秋惜むというのは季語としてありますが、夏惜むとか冬惜むは普通言いません。夏は「夏の果」というのが日本人の心情を表現しています。

そんな惜春の点描を。春の花と夏の花が交差しています。やがて舞台は夏へと塗り替えられいきます。まずは春の最終バッター、八重桜から。遅咲きの桜ですね。八重というのは結構人気があるのですが、桜だけはどうも八重はあまり重宝がられないような気がします。花見が終わってから咲くというのも関係しているのでしょうか?ちょっと可哀想です。これは大和文華苑にて。

遅咲きの八重にも花のこころかな

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