久しぶりに六甲アイランドを訪れた。
紅葉がひときわに色づき、銀杏がはらはらと
散っていた。
神戸ベイシェラトンホテルの辺りから
人工の小流れを南へ。海を見に行く。
ここを訪れるのは本当に久しぶりである。
南の大阪湾を一望に臨む公園に着く。
釣をしている人、日向ぼこしている人
そしてウォーキングやジョギングの人たち。
そこに円型のカフェレストランがある。
海の見えるレストランといった感じで
とても人気のあった店である。懐かしいな。
ここでのデートではよく利用したカフェだ。
あれ、今日は休みなのかな?
それとももう営業していないのだろうか?
そういえば人工の小流れも水は涸れていた。
水があるところも落葉がいっぱい溜まっている。
この人工島の上に建つ未来都市もこうして
歳月を重ねて街としての風格も出て来たとは思う。
だが、どことなく少し寂びれたような印象だった。
「海の手六甲アイランド」というキャッチフレーズで
颯爽として登場したこの街を知っているだけに…。
やはりあの阪神大震災が転換点となったのだろうか。
神戸ベイシェラトンホテル最上階にある
展望スペースからこの街並をしばらく鳥瞰した。
大きなキリンのようなガントリークレーンが
林立。そしてモザイクのような建物群たち。
その中をまるでジオラマのように新交通システムの
モノレールが滑ってゆく。まさに未来都市だ。
でもこの未来都市。案外俳句を詠むには苦戦する。
私だけでなくどの俳人もそう言うのである。