今日から九月。そこはかとなく漂う秋の気配。
たとえば、路面電車の電停に灯がつく頃
どことなく寂寥感と哀愁を感じるのは私だけか。
路面電車が走る街はどこか懐かしい。
昔は神戸にも、今の山手幹線に市電が走っていた。
子供の頃、港まつりになると花電車が走った。
人気の花電車を一目見ようと、軌道の沿道には
多くの子供たちが、今か今かと待っていた。
国際都市神戸らしく、ミス神戸をはじめ
各国の美女たちが、国の名を冠した襷をつけて
電飾の花電車の舞台から笑顔で手を振ってくれた。
外人の美女たちが子供心にとても眩しかった。
電停に灯す夕べ風は秋 ※灯す…ひともす