陽だまりの旅路イスキア

あ、slice of life…日向香を感じる日々の暮らし…

神戸・三ノ宮に水軍料理あり

2006年05月13日 | slow gourmet

水軍料理の店である。

瀬戸内海に浮かぶ島、豊島(てしま)には
昔複数の水軍基地があり、その中のひとつ
塩飽(しわく)水軍の流れを汲む安岐一族の当主に
店名は由来すると書いてあった。豊島は地図で見ると
高松の北、牛窓の南、小豆島の西である。

いつものBarの濱ちゃんが教えてくれたお店。
やっと訪れる機会がやってきた。

1階はカウンター。もう常連さんで満席だった。
2階の座敷へと上がる。好青年風の給仕がふたり。
大将の見立てと好みを感じさせる若者である。
なかなか印象はよい。
店員が崩れている店はなんかいやだ。
ちなみにここの大将、スキンヘッドの入道面。
一見強面だがでもよく見ると優しそうな眼をしている。
座敷の後ろの席では
若い男女十数人が宴会の真っ最中。
午後八時過ぎ。すでに佳境に入っているようだ。

こちらは落ち着いた大人の雰囲気で?
まずはキリンラガーの中瓶2本から。
ビールはやはり差しつ差されつの瓶がいい。

本日の料理が書かれたボードを眺める。
まずは造り。今日ははり烏賊と鰤の造りがある。
うん?
北海道産の柳葉魚(ししゃも)があるではないか。
これは二匹で750円。
さすが希少の国産柳葉魚である。
少々高いなと思ったが迷わず注文。
あとはつねさ特製鮪の串かつに桜海老の天ぷらを。

さすが魚料理の店だ。うまいぞって感じ。
嬉しかったのはお酒。
大好きな越乃寒梅が一合650円とある。
恐る恐る頼むと、この清冽な水のような口当たりと
上品な芳香はまぎれもなく越乃寒梅であった。
過去に安もんの居酒屋で羊頭狗肉
偽酒を飲まされた経験が少なからずあるだけに
これは大変嬉しく、結局四合も空けてしまった。

「う~ん、この世の今日の幸せ。」

しかし酔ってしまうと、寒梅と言えども
あとはただの酒のような飲み方になってしまったが…。
ここはお寿司もある。
最初の突き出しに巻きが出たのはよい。
お腹が空いているので
飲む前の腹の足しにはうってつけだ。
こういう心遣いもなかなかである。

またまたさらに嬉しいことは続いた。
張り紙に今月は5周年記念で全品2割引とある。
今宵は僥倖が続く。こういう日もあるのだな。
勘定はふたりで6630円。
銘酒を十分に堪能して
この勘定は今まで記憶にない安さ。

美味しい魚に店主のコンセプトが立った店。
しかも銘酒がお手頃で飲めて安いときた。

私はいっぺんに水軍料理のファンになってしまった。
今宵に乾杯!

ええい、僥倖ついでに久々星五つ…。

 ■水軍料理 つねさ
  神戸市中央区小野柄通6-1-5




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