陽だまりの旅路イスキア

あ、slice of life…日向香を感じる日々の暮らし…

10月の空 

2005年10月18日 | cocoro

10月の空は じっと見ていると
吸い込まれそうな気がして好きである。
鳥のように天高く飛んでいきたい気分にさせる空。
空というより宙といったほうが感覚的には近い。

「予定調和の話だけどリリーフランキーのファンの私。
東京タワー二回読んで二回泣きました。
是非読んで下さい。」

永年来の友からこんなメールが突然入ってきた。
いつも唐突な女(ひと)である。
送信先にはメールアドレスが一杯連ねてある。
こういうことを斟酌しないのが彼女である。
それがこの女(ひと)のいい所かもしれない。

もう30年も前のこと
コピーライター養成講座のスクーリング…。
東京で彼女と知り合った。
当時コピーライターを目指して
厳しい添削に汗を流した同志だった。
白いワンピースの眩かった彼女とは以来
思い出したように連絡がある不思議な人である。

特別縁を繋いで行こうと思ったわけではないが
不思議と切れずに続く人ってのはいる。
逆に繋がっていたいと強く思っても
去られてしまうさだめもある。

高松と神戸。地理的にも心情的にも
ちょうどよい頃合いだったのかもしれない。
距離感って確かにあると思う。

で、そこまでメールで言うのならと早速読んでみた。
こういうはばかることのない熱意は大好きなほうだ。
泣くのかなぁ、なんて思いながら読んでいた。
やはり最後の数十ページでぼろぼろ泣いてしまった。

母への想い。家族への思い。
男はいつまで経っても
「おふくろさん」なんだなぁ…。

あいうえ、おかあさん かきくけ、こども。
さしすせ、そふぼ たちつて、とうさん。
なにぬね のんきな はひふへ、ほうむ。
(出典知らず)

かれこれ思う10月の空だった。
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