グッチーの日本寸評

「わが日本を少しでもいい国、住みたい国にしたい」との思いから日本の政治、経済、世相を自由気ままに評論する。

照ノ富士の奇跡の復活優勝に思う

2020年08月03日 | 社会
大相撲平幕の照ノ富士が5年ぶりに2度目の幕内優勝を果たした。
筆者が注目したのは照ノ富士が一時は序二段まで陥落しながらその後幕内最下位まで這い上がりなんとその場で一気に復活優勝を成し遂げたことだ。
知っての通り大相撲の世界は完全な階級社会である。
特に幕内・十両と幕下以下では待遇に大きな格差がある。
前者は月給制であるのに対し後者は場所手当だけだというからまるで正社員とパート・アルバイト臨時社員のようなものだ。
それに付け人がつくか、付け人になるかは天と地の違いだろう。
髪型だって大銀杏か、ちょんまげか、の違いは大きい。
ゆえに成績不振で番付転落する力士の多くは引退の道を選ぶのである。
しかし照ノ富士は違っていた。
幕下に転落し、さらに三段目に、そして序二段まで落ちた。
ここまでこればもう「足袋や雪駄」も許されず「裸足に下駄」の社会なのだが照ノ富士は屈しなかった。
そして再び立ち上がったのだ。
番付の四段目にある序二段から文字通り番付の三段目(約200名が在籍する)を経て番付二段目の幕下・十両へ、そして今場所番付一段目の前頭に名を連ねるまでになった。
これだけでも十分奇跡と言っていいのではないだろうか。
それが幕内優勝というから何という快挙だろう。
まだ28歳、大関カムバックを狙える年齢である。
「相撲を続けていてよかった」という言葉をもう一度聞きたいものだ。