マーちゃんの数独日記

かっては数独解説。今はつれづれに旅行記や日常雑記など。

槍ヶ岳目指して、”表銀座”を行く(その3)

2012年08月07日 | 山旅

 7月31日(火)昼食後、燕岳への登山はカットして、燕山荘から大天井ヒュッテを目指しました。既に稜線に出ています。数度のアップダウンはあるものの、尾根歩きとなりました。晴れた日の尾根歩きほど楽しいものはありません。行く手右前方には槍ヶ岳。目を左に転じると北穂高・奥穂高・前穂高の山容が。更に左手には、2年前に登った常念岳の、三角形をした端正な姿が見てとれます。(写真:これから進む大天井岳方面の展望)





        (写真:前穂高岳)

 しかし、この辺りからSさんの右足が痛み始め、3人一緒のペースで歩くのが辛くなり、先に進んで欲しいと。セオリーには反しますが、行く手は問題の無い一本道。Kさんと私はSさんに先行しました。

 二人は、大天荘へと続く別れ道を左手に見送り、右手の、大天井ヒュッテ・槍ヶ岳へと続く登り道を行きます。この辺りから山容が一転してきました。ガレタ岩場とクサリ場が現れ、ヒュッテまで20分と書かれた表示板からかなり歩んでも小屋は姿を現しません。(写真:私達の辿る道は槍ヶ岳への道)









 
    (写真:尾根道に咲くシナノクンバイか)

 岩場を更に進むと道標らしきものが見えてきました。「小屋へあと5分」の様な文字を期待した目に飛び込んできた文字は「滑落注意」の無情な4文字。断崖絶壁に近いところに取り付けられたクサリ場を慎重に、こわごわと渡りました。その手前までは快調なピッチであった歩みが極端に遅くなり、ラスト1本はコースタイム45分の2倍も掛ってしまい。小屋着16時10分。Sさんを一人歩かせてしまった事を後悔しながら彼の到着を待ちました。遅れる事1時間20分、Sさんは17時半着。(写真:大天井ヒュッテから見る山々。後方の稜線は左から前穂・奥穂・北穂。前山は赤岩岳)




 ここ大天井ヒュッテの夕食は美味で、小屋主の対応も気持ち良いものがありました。軽く酩酊して外に出てベンチで夕空を眺めていると、満月近い月が姿を表し、夜になると星が輝き始めました。KさんがSさんの脚をテープで養生し、翌日の歩みを心配しながらの就寝となりました。(写真:18時40分頃の撮影)