マーちゃんの数独日記

かっては数独解説。今はつれづれに旅行記や日常雑記など。

『東京ひとり散歩』(池内 紀著:中公新書)に導かれて

2010年06月06日 | 東京散歩
 ドイツ文学者でエッセイストの池内紀さん著「東京ひとり散歩」を読みました。はじめにで「足の向くまま」の秘訣が語られます。目的地を「あれもこれも」では無く「あれかこれか」に絞る事。心あてにするのは1日に一つか二つ。あとはその日の流れにまかせる。全く同感です。欲張り心への抑止力を働かせ、実行出来るか否か。
 25のパラグラフからなり、30を超える東京の街が紹介されています。例えば、日本橋兜町・向島・雑司が谷・浅草橋などなど。その中で私が行った事のあるのは、浅草・霜降銀座・銀座・水道橋・雑司が谷・文京区西片町など僅か10箇所程度。自分のテリトリーが如何に狭いかを知らされると同時に著者の行動範囲の広さを思います。更に軽妙で洒落た語り口、流石エッイストと感心する文で、街の断面が綴られています。
 紹介された街の一つに、駒込駅徒歩5分の、ローカルな「霜降銀座」が登場し嬉しくなりました。我が愛する商店街の一つにして、「西尾中華そば」はこの入口に位置します。

 代官山は今年の2月19日に訪れました。母の納骨式の日の法要会場を目黒雅叙園と決めて、その”実踏”に行った日の事です。青葉台にある東京都行政書士会での用事を済ませ、目黒川沿いに歩けば、分かり易く行けると踏みました。途中少し欲張りになり、この辺りに詳しいクラスメイトBさんに電話を入れ、「西郷山公園」への道を聞き、河津桜を愛でました。更には重要文化財「旧朝倉家住宅」がこの近辺にある事を思い出し、そこをも訪問しました。ただ目黒雅叙園で落ち合う約束の時刻に間に合いそうも無くなり、庭園だけ拝観して帰ってきていました。いずれゆったりと訪れたいとの思いを抱きながら・・・。今思えば「あれもこれも」だったのです。

 その代官山、池内さんの本ではまずおいしいサンドイッチの店が紹介されています。更にはサンドイッチ店が入店しているマンション「代官山ヒルサイドテラス」とその地主の朝倉家が登場して来ます。そうです、あの旧朝倉家住宅の所有者であった朝倉家が不動産会社を作り、25年掛け、謂わば手塩にかけて作り上げてきた7つのマンション「ヒルサイドテラス」A棟~G棟も紹介されていました。

 昨日は快晴。ゆっくりと散策の出来る条件が揃いました。「黒田塾」研修会が始まる前に代官山を訪ね、サンドイッチ店→ヒルサイドテラス→猿楽塚→旧朝倉家住宅→黒田塾と巡って来ました。(次回のブログに続く)