うおおお花粉の予感が……。
・天狗の休日とななつの短編(四つ星レストランおかん)
カケアミの魔術師こといまいともゆき氏の5冊目の総集編です。
今回は短編がなかなかおもしろかった感じですね。
それでは収録作品ごとに感想を書いていきましょう。
・台風がくるぞ
台風が来るといくつになってもテンションが上がるものです。
その辺のドタバタ感が楽しい一作ですね。
台風が来るという「異世界観」が楽しいです。
・ 天狗の休日
個人的な「超スゲーマンガ」認定基準の一つに、「そこに描かれていないものが感じられる」というものがあります。
このサークルさんの作品は全てモノクロ、トーン無しで描かれているんですが、冒頭の文が飛び立つシーンでは、明らかに眩しい朝の光が見えました。
あと藍さまって毎回ロクな目にあってないなあ……。
・ないしょのおやつ
橙の子供っぽい仕草と行動がいいなあ。
内容は「みんなでごはん」というところに落ち着くわけですが、それがいいんですよねえ。
シンプルなテーマを変に風呂敷を広げずに話にしてるのがさすがという感じです。
・秋しまい
小物や背景がキッチリギッチリ描いてあるマンガが大好きなわけですが、この話では小物にも個性が出てて好き。
ただ単に細かく精妙に描いてればいいってわけじゃないからな。
最初のページの落ち葉工作図鑑とか物干し竿とかに否応なしにノスタルジーを掻き立てられます。
・通いの同人屋
本作に収録されてる作品の中でも移植の一作。
名無しのモブの漫画描きを主役に据えたこの話は、短いながらもモブ視点から見た幻想郷を感じさせてくれます。
僕もたまに図書館で原稿を書くことがあるので、なんだかシンパシー。
・つまみぐい
まあぬえはエロいので仕方ないね!
ぬえは日常的にこういうことしてそう。
・ヤクモサムクモアツクモ
この作品も、冒頭のシーンで窓越しの寒さが伝わってきました。
そして本作では作中で冬から夏へと季節が移り変わるんですが、そのシーンもモノクロなのに冬の冴えた空気から夏の熱気への移り変わりが感じられました。
・12月31日
もうね、この「正月前の障子の張替え」ってだけで血中ノスタルジー濃度が急上昇して即死しそうです。
障子を公然と破れるのは子供の頃は一大イベントでしたねえ。
そしてこの年末の空気感が素晴らしい。
ゆかりんと藍さまの会話も長年連れ添った熟年夫婦感がにじみ出てていいなあ……。
今日はここまで。