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宗像大社・辺津宮〔世界文化遺産(神宿る島)〕

2022年03月04日 | World Heritage in Japan
3月2~3日、FC東京福岡遠征にて『世界文化遺産・神宿る島(宗像・沖ノ島と関連遺産群)』へ。
新型コロナウィルスの影響で頓挫していた世界遺産巡りですが、今回は、平成29(2017)年7月に世界文化遺産に登録された『世界文化遺産・神宿る島(宗像・沖ノ島と関連遺産群)』を訪問しました。『世界文化遺産・神宿る島(宗像・沖ノ島と関連遺産群)』は、福岡圏宗像市の沖合約60kmに浮かぶ沖ノ島を中心とする遺産群です。沖ノ島は、古代から現在に至るまで「神宿る島」として崇拝されてきました。島内には他に類を見ない古代祭祀遺産が残され、東アジア諸国間の活発な交流に伴って4世紀後半から9世紀末まで続いた航海安全に関わる祭祀のあり方を物語ります。世界遺産の構成遺産としては、宗像大社沖津宮(=沖ノ島・小屋島・御門柱・天狗岩)、宗像大社沖津宮揺排所、宗像大社中津宮、宗像大社辺津宮、新原・奴山古墳群となります。その内、沖ノ島は島全体が宗像大社沖津宮であり古代から人を寄せ付けぬ「神宿る島」として禁忌と共に守られてきました。沖ノ島の禁忌とは、①島で見聞きしたことを口外してはならない、②一木一草一石たりとも島から持ち出してはいけない、③入島する際は全裸になり海中で穢れをはらう禊をしなければならないとのこと。この禁忌にしたがって一般人は沖ノ島へ渡ることは許されず、ゆえに遙拝の伝統が継承されてきました。まずは、『宗像大社 辺津宮』をお参りしました。『宗像大社 辺津宮』は、九州本土に所在する宗像三女神信仰の拠点で、市杵島姫神(いちきしまひめのかみ)を主神として祀っています。釣川沿いの旧入海に突き出た丘陵上の下高宮祭祀遺跡を起源として、その麓に社殿が造営されました。対外交易によって栄えた宗像大宮司家が信仰を司った中世の辺津宮境内には、第一宮(現在の本殿)、第二宮、第三宮をはじめとした社殿群が建ち並び、主要な構成要素は現在に引き継がれています。現在の本殿は最後の大宮司となった宗像氏貞によって、拝殿は当時筑前を領した小早川隆景によって16世紀末に再建されたもので、ともに国の重要文化財です。下高宮祭祀遺跡の一部は高宮祭場として整備され神事が行われているとのこと。文字通り小春日和のこの日の境内では、花婿花嫁さんの写真撮影が行われていたり、神聖な空気を感じることができました。また「神宝館」では沖ノ島で発掘された奉献品約8万点(すべて国宝)を収蔵・展示されており、訪れるまで全く見識のなかった「神宿る島・沖ノ島」を学ぶことができました。

【宗像大社 辺津宮〔世界文化遺産〕】 福岡県宗像市田島2331 
















摂末社


儀式殿



高宮祭場





第二宮(沖ノ島 沖津宮 御分霊) 第三宮(大島 中津宮 御分霊)







【神宝館】


金製指輪 (沖ノ島 8号遺跡出土)


金銅製龍頭 一対 (沖ノ島 5号遺跡出土)


三角縁四神文帯二神二獣鏡〔複製品〕 (沖ノ島 18号遺跡出土)


奈良三彩古壺 (沖ノ島 1号遺跡出土)


金銅製歩揺付雲珠 (沖ノ島 7号8号遺跡出土)


金銅製高機 (沖ノ島御金臓4号遺跡出土ミニチュア) ※本物は国宝



【海の道むなかた館】