おてんきぷらぷら

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四国八十八ヶ所霊場巡拝の旅〔其之九〕 第33番~第37番

2020年11月28日 | Ohenro88
  11月25日~12月4日(9泊10日) 『四国お遍路さん(八十八ヶ所霊場巡拝)の旅』 (9)

読経のうち、般若心経と札所毎の御本尊御真言を除いて、備忘録として記述しておきます。
  〔開経偈〕
    無上甚深微妙法 むじょうじんじん みみょうほう
    百千萬劫難遭遇 ひゃくせんまんごう なんそうぐう
    我今見聞得受持 がこんけんもん とくじゅうじ
    願解如来眞實義 がんげにょらい しんじつぎ
  〔懺悔分〕
    我昔所造諸悪業 がしゃくしょぞう しょあくごう
    皆由無始貪瞋痴 かいゆむし とんじんち
    従身語意之所生 じゅうしんご いししょしょう
    一切我今皆懺悔 いっさいが こんかいさんげ
  〔三帰〕
    弟子某甲 でしむこう  盡未来際 じんみらいさい
    帰依仏 きえぶつ  帰依法 きえほう  帰依僧 きえそう
  〔三竟〕
    弟子某甲 でしむこう  盡未来際 じんみらいさい
    帰依仏竟 きえぶっきょう  帰依法竟 きえほうきょう  帰依僧竟 きえそうきょう
  〔十善戒〕
    弟子某甲 でしむこう  盡未来際 じんみらいさい
    不殺生 ふせっしょう  不偸盗 ふちゅうとう  不邪淫 ふじゃいん
    不妄語 ふもうご  不綺語 ふきご  不両舌 ふりょうぜつ  不悪口 ふあっく
    不慳貪 ふけんどん 不瞋恚 ふしんに  不邪見 ふじゃけん
  〔発菩提心真言〕 3編  おんぼうぢしった ぼだはだやみ
  〔三昧耶戒真言〕 3編  おんさんまやさとばん
  〔光明真言〕 3編  
    おん あぼきゃ べいろしゃのう まかぼだら まに はんどま じんばら はらばり たや うん
  〔高祖弘法大師御宝号〕 3編  南無大師遍照金剛(なむだいしへんじょうこんごう)
  〔回向文〕(願わくば) この功徳を以って普く一切に及ぼし 我等と衆生と皆共に佛道を成ぜん


【第33番 雪蹊寺】
高福山 幸福院 雪蹊寺(こうふくざん こうふくいん せっけいじ)
 〒781-0270 高知県高知市長浜857-3
 [ご本尊] 薬師如来
 [ご真言] おん ころころ せんだり まとうぎ そわか
 坂本龍馬像が立つ桂浜から西に4kmほど。四国八十八ヶ所霊場のうち2つしかない禅寺のひとつ。弘法大師創建当初は高福寺と称し真言宗の寺であったが、鎌倉時代に慶運寺に改名。その後、4長曾我部元親が臨済宗び改宗。元親の法号から雪蹊寺と改められた。



本堂




大師堂






【第34番 種間寺】
本尾山 朱雀院 種間寺(もとおざん しゅじゃくいん たねまじ)
 〒781-0321 高知県高知市春野町秋山72
 [ご本尊] 薬師如来
 [ご真言] おん ころころ せんだり まとうぎ そわか
 土佐湾の沿岸は四国霊場のメッカのよう。種間寺もその一つで、土佐湾の航海に結びついた縁起が伝えられている。6世紀のころ、百済の皇子から多くの経論と、仏師や造寺工が渡来した。彼らは、大阪四天王寺の造営にあたり、その帰途の航海中、土佐沖で暴風雨におそわれ、種間寺が建つ本尾山にほど近い秋山の港に難を逃れて寄港。彼らが、海上の安全を祈って薬師如来坐像を彫造し、本尾山の山頂に祀ったのが、寺の起源とされている。



本堂


大師堂






【第35番 清瀧寺】
醫王山 鏡池院 清瀧寺(いおうざん きょうちいん きよたきじ)
 〒781-1104 高知県土佐市高岡町丁568-1
 [ご本尊] 厄除薬師如来
 [ご真言] おん ころころ せんだり まとうぎ そわか
 ここは、土佐和紙、手すき障子紙で知られる高知県の紙どころ。"みつまた"をさらし和紙を漉く重要な水の源泉として信仰の厚い寺院。行基菩薩が開基。弘法大師が七日間の修法満願日に金剛杖で壇を突くと岩上から清水が湧き出て鏡のような池になったといい、寺名を鏡池院清瀧寺と改め霊場とした。



本堂




大師堂


厄除け薬師如来像(ご真言を唱えながら手探りで胎内をめぐりご利益を得る"戒壇巡り"がある)






【第36番 青龍寺】
独鈷山 伊舎那院 青龍寺(とっこうざん いしゃないん しょうりゅうじ)
 〒781-1165 高知県土佐市宇佐町竜163
 [ご本尊] 波切不動明王
 [ご真言] のうまくさんまんだ ばざらだんせんだん まかろしゃだ そわたや うんたらた かんまん
 元横綱・朝青龍のしこ名の由来となった寺。弘法大師が長安の青龍寺で恵果和尚に真言密教の奥義を授けられ、日本にも青龍寺を建てようと、約束の地へ飛んでいけと、東の方角に法具独鈷を投げた。その後、帰国した大師は、この地の老松に自らが投げた独鈷が刺さっているのを見つけ、弘仁6年(815)、この地に石造の不動明王像を安置し堂宇を建てた。

仁王門


170段の石段(元横綱、朝青龍は明徳義塾高校在学中に、この石段で鍛錬を重ねたそう)


本堂




大師堂


三重塔


滝の行場






【第37番 岩本寺】
藤井山 五智院 岩本寺(ふじいさん ごちいん いわもとじ)
 〒786-0004 高知県高岡郡四万十町茂串町3-13
 [ご本尊] 不動明王・観世音菩薩・阿弥陀如来・薬師如来・地蔵菩薩
 [ご真言] のうまく さんまんだばざらだん せんだんまかろしゃだ そわたや うんたらた かんまん
       おん あろりきゃ そわか
       おん あみりた ていせい から うん
       おん ころころ せんだり まとうぎ そわか
       おん かかかび さんまえい そわか
 四国八十八ヶ所霊場で唯一、五尊の本草を安置する寺。弘法大師が寺の前身である仁井田明神のご神体を5つの社に分け、それぞれに本地仏を安置し、さらに末寺5か寺を建立した。明治時代の神仏分離と廃仏毀釈の影響を受け、五尊の本地仏と札所が岩本寺に統一された。



仁王門




本堂




大師堂






四国八十八ヶ所霊場巡拝の旅〔其之八〕 第28番~第32番

2020年11月28日 | Ohenro88
  11月25日~12月4日(9泊10日) 『四国お遍路さん(八十八ヶ所霊場巡拝)の旅』 (8)

4日目(11月28日)は、朝一で第31番・苧ム寺から巡拝し、第30番・善楽寺、第29番・国分寺、第28番・大日寺と逆打ち後、第32番・禅師峰寺と巡拝。その後、桂浜も予定外観光し、第33番・雪蹊寺、第34番種間寺、第35番・清瀧寺、第36番・青龍寺と巡拝しました。途中、予定外の桂浜観光に、車窓からは、高知龍馬空港、土佐湾、浦戸大橋、宇佐大橋など移動距離は短いものの南国土佐の空気を目いっぱい感じます。そして、この日の宿泊先は、宇佐町の土佐龍温泉・三陽荘。土佐湾を望む海岸沿いのロケーションで、元横綱朝青龍が留学滞在した明徳義塾高竜国際キャンパスの近くにあります。遍路さんを癒す憩いの湯は、塩化物泉で保温効果が高く、加えて4日目にして衣類の洗濯もし、身も心もリフレッシュできました。

  11月28日(土)
     = (31)苧ム寺 = (30)善楽寺 = (29)国分寺 = (28)大日寺 = (32)禅師峰寺 =
     = 〔桂浜〕 = (33)雪蹊寺 = (34)種間寺 = (35)清瀧寺 = (36)青龍寺 =
    【宿泊】三陽荘(高知県土佐市宇佐町竜504-1)

さすがに4日目ともなると、お寺でのお詣り手順も自然と身についてきます。まずは、①門前で一礼。阿吽の仁王様がいる門は仁王門、鐘がある門は鐘楼門、何もなければ山門。当たり前のようですが、今回あらためて認識した次第。次いで、②手水舎でのお清め、③鐘を撞いても良い寺では鐘を撞くようですが、コロナ禍にて②・③は多くのお寺で禁止のようでしたし、我々のツアーでは、コロナ感染対策で、②・③は省略する運営でした。いよいよ、④本堂へ。本堂では、ろうそく(灯明)、線香(3本)をあげ、納札(写経)を納め、賽銭、祈願し、声を出しての読経。読経も初めての経験です。読経は、合掌礼拝に始まり、開経偈(1編)、懺悔文(1編)、三帰(1編)、三竟(1編)、十善戒(1編)、発菩提心真言(3編)、三摩耶戒真言(3編)、般若心経(1巻)、御本尊真言(3編)、光明真言(3編)、高祖弘法大師御宝号(3編)、回向文を唱え、合掌礼拝で終わります。御宝号(南無大師遍照金剛)はもちろん、回向文は暗記してしまいますし、般若心経も数を重ねるごとにスムーズになり、様になっていきます。その後、⑤大師堂でも本堂と同じ手順でお詣り。④本堂、⑤大師堂のお詣りは、位置的な理由や混雑具合で前後することがありました。お詣りを終え、⑥納経所で御朱印をいただき、再び、⑦門にて一礼の流れです。⑥納経所は、ツアー参加の場合はまとめて添乗員さんが御朱印をいただくルールでした。


【第28番 大日寺】
法界山 高照院 大日寺(ほうかいざん こうしょういん だいにちじ)
 〒781-5222 高知県香南市野市町母代寺476
 [ご本尊] 大日如来
 [ご真言] おん あびらうんけん ばざらだど ばん
 聖武天皇の勅願によって、行基菩薩が大日如来の尊像を彫造し堂宇に安置して開創。その後、弘法大師が弘仁6年(815)が、人々の安泰を祈り、楠の大木に爪で薬師如来像を刻み、霊場に定めた。

山門 


本堂


大師堂








【第29番 国分寺】
摩尼山 宝蔵院 国分寺(まにざん ほうぞういん こくぶんじ)
 〒783-0053 高知県南国市国分546
 [ご本尊] 千手観世音菩薩
 [ご真言] おん ばざら たらま きりく
 聖武天皇が全国68ヶ所に国分寺を建立したのは天平13年頃。土佐では行基菩薩が開山し開創。弘法大師が弘仁6年(815)毘沙門天像を彫造して奥の院に安置し、"星供の秘法"を勤修した。土佐の国分寺といえば、紀貫之が国司7として4年滞在。貫之の『土佐日記』は女性の筆に託して書かれた仮名日記であることはあまりにも有名。この付近は"土佐のまほろば"と呼ばれ、土佐の政治・経済・文化の中心地であった。

仁王門


本堂


大師堂








【第30番 善楽寺】
百々山 東明院 善楽寺(どどざん とうみょういん ぜんらくじ)
 〒781-8131 高知県高知市一宮しなね2丁目23-11
 [ご本尊] 阿弥陀如来
 [ご真言] おん あみりた ていせい から うん
 大同年間に弘法大師が、土佐国一ノ宮・総鎮守である高鴨大明神の別当寺として、善楽寺を開創。明治時代の廃仏毀釈により廃寺に。ご本尊が安楽寺に招かれたため、安楽寺が第30番札所の代行業務を行っていたが、平成4年(1992)に善楽寺が第30番札所として再興した。

本堂




大師堂


梅見地蔵 (学業成就、合格祈願、首から上の病気平穏などご利益あるとされる)






【第31番 苧ム寺】
五台山 金色院 苧ム寺(ごだいさん こんじきいん ちくりんじ)
 〒781-8125 高知県高知市五台山3577
 [ご本尊] 文殊菩薩
 [ご真言] おん あらはしゃのう
 標高145mの五台山頂付近に建ち、"土佐の高知の播磨屋橋で坊さんかんざし買うを見た"で有名な"よさこい節""舞台であるほか、学僧・名僧があつまる"南海第一道場""と呼ばれる。聖武天皇が唐の五台山に登り文殊菩薩に拝した夢を見たことから、行基菩薩に霊地を探して寺を建てるよう命じ、この地を選んだのが縁起とされる。

仁王門


本堂


大師堂


五重塔








【第32番 禅師峰寺】
八葉山 求聞持院 禅師峰寺(はちようざん ぐもんじいん ぜんじぶじ)
 〒783-0085 高知県南国市十市3084
 [ご本尊] 十一面観世音菩薩
 [ご真言] おん まか きゃろにきゃ そわか
 土佐湾の海岸に近い小高い山(標高82m)の"峰山"の山頂にあり、"みねんじ"、"みねでら"の愛称で呼ばれ親しまれている。行基菩薩が聖武天皇の勅命をうけ、海上の交通安全を祈願して建立したことから、海の男たちは"船魂観音"とも。

仁王門


本堂


大師堂


土佐湾の眺望