おてんきぷらぷら

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文庫と映画“告白”

2010年08月03日 | Movie
新潟遠征の車中でミステリー文庫を2冊読破。本屋大賞受賞作、湊かなえ著“告白”と、米澤穂信著“インシテミル”。2冊とも映画化され、前者は東宝系全国ロードショー中。後者は10月6日公開とのこと。高速バスの旅も読書には最適ではないか。
“告白”は、文庫本の帯が特別割引券になっていたこともあり、さっそく映画館へ(映画館も死語化しつつあるらしく息子はシネマコンプレックスなどとのたまいますが、映画館は映画館なのだ)。『ヴィヨンの妻~桜桃とタンャ~』以来お気に入りの松たか子が主演の話題作です。文庫原作と映画を続けざまに味わいました。原作が登場人物の独白という形をとっているのに対し、映画では時系列的に出来事を原作に忠実に描きつつ、独白形式も踏襲され、原作の不気味な臨場感を失うことなく楽しめました。映像化されることで登場人物に深み(闇の部分)がでて面白さが増していると思います。
ただ、映像化することでの脚色表現部分は賛否両論あるかも。例えば、黒板への命の文字・生徒たちがいきなり踊りだすシーン・生徒たちの足と泥の水溜り・爆発を逆進時計になぞられて描くシーン、いずれも映画ならではのイメージ表現だと思いますが、すとんと腹に落ちるものではありませんでした。原作を先に読まなければ気にならないのでしょうが。とどのつまり、映画は単に楽しくまた映画館通いもスタートしそうです。
“インシテミル”映画化も待ちどうしいなあ。