サッカーの国際親善試合・キリンチャレンジカップ2012「日本VSアゼルバイジャン」戦が23日、静岡県のエコパスタジアムで行われました。ブラジルW杯アジア最終予選に向けた最初で最後のテストマッチとなる今回、日本代表は香川真司、本田圭佑、長友佑都、宮市亮といった海外組を多数招集してきました。対戦相手のアゼルバイジャン代表は、現在FIFAランキングで109位です。内容と結果が問われるこの試合、ドイツで活躍する選手が活躍しました。
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GK 1 川島永嗣
DF 2 伊野波雅彦
DF 5 長友佑都
DF 6 内田篤人
DF 16 栗原勇蔵
MF 4 本田圭佑
MF 9 岡崎慎司
MF 10 香川真司
MF 13 細貝萌
MF 17 長谷部誠
FW 22 森本貴幸
センターバックには栗原と伊野波が入り、細貝がボランチ、香川が左サイドで出場。FWは森本の1トップ。9か月ぶりの代表復帰となる本田は、「背番号4」を着けて試合に臨みます。
日本ボールで始まった前半、開始2分に右サイドにいた長谷部のクロスに、ゴール前で相手のDFラインから抜け出した香川が左足で合わせるが、ボールはゴール右に逸れます。いきなり決定的チャンス。アゼルバイジャンは6分、チェルトガノフが中央からミドルシュートを放ちますが、大きく外れます。11分、日本は左サイド・長友のグラウンダークロス→岡崎が飛び込んだが、GKにキャッチされてゴールならず。17分、敵陣でボールを繋ぎ、長谷部が強いスルーパスを入れ、受けた森本が右足を振り抜いてゴールを突き刺したが、オフサイドでノーゴール。19分には香川が右足シュートを放つも、わずかにゴール左。立て続けに惜しいチャンスが続く。
21分、右CKを本田が蹴り、栗原が飛び込むもGKにパンチングされ、こぼれ球を細貝ミドル→伊野波が押し込むも決めきれません。24分、ゴールやや右の位置でFKを獲得した日本は、本田が左足で直接狙ったが、GKに防がれた後にポスト直撃。枠内に飛んだものの、あと一歩だった。25分にはCKから栗原が頭で落とし、岡崎がシュートもダメ。日本は前半35分ごろに森本が相手選手と接触した際に腰を押さえ、治療を受けながらもプレー続行不能。代わりに前田遼一がピッチに入る。
迎えた前半42分、中盤で長谷部が本田とのワンツーからドリブル中央突破したあと、左サイドの香川にスルーパス。香川はペナルティエリア内でDFをかわし、最後は右足で決めてゴール!日本がようやくアゼルバイジャンから1点を奪います。勢いに乗る日本は44分、内田クロス→本田が合わせるも大きく外れる。アゼルバイジャンは前半終了間際の45分、右サイドのオズカラのクロスにブダクが右足ボレーを放つも、GK川島が間一髪でセーブ。前半は日本が香川のゴールで1点リードで折り返しました。
日本は後半開始から、内田に代えて酒井宏樹、長谷部OUT→高橋秀人が入る。酒井と高橋はともにこれが代表デビュー。後半はアゼルバイジャンの反撃からスタート。後半1分にオズカラが右サイドを突破し、栗原を振り切ってシュートを放つもサイドネット。後半9分にはシュクロフのクロス→オズカラがヘディングシュートも決まらない。日本は後半13分、香川が左サイドでボールを持ち込み、クロスを本田が頭で落とし、岡崎が右足で押し込み、2点目を奪います。その2分後、右サイド・酒井がクロスを上げ、本田が頭で合わせますが、GKに防がれ3点目ならず。完璧なヘッドだっただけに惜しい!
後半17分、先制点を決めた香川真司に代えて宮市亮が登場!19歳・宮市ついに日本でお披露目です。後半18分、左サイドの宮市が高橋にパスを出し、高橋のロングパス→岡崎ダイビングヘッドを放つも、GKにキャッチされる。22分、宮市が左サイドのパスを受けた後、ドリブルで勝負しようとしたが、DFをかわす際に転倒。宮市は28分に岡崎のパスを受けた後、ミドルシュートを狙ったが、GKのセーブに阻まれて初ゴールならず。
後半30分、高橋がミドルを放つも枠にはいかず。31分には宮市クロス→岡崎飛び込むもバーの上。アゼルバイジャンは37分、左サイドのFKをナビエフがフリーからシュートをしたが、ポストに直撃。38分、宮市がゴールラインぎりぎりのところで折り返したあと、細貝のところにボールが渡るもシュート打てない。41分、右サイドの酒井→高橋ヒールで折り返し→途中出場の中村憲剛がミドルを打つも、GKの正面。結局試合は2-0で日本が勝利しました。
W杯最終予選前最初で最後のテストマッチだった今回、香川選手と岡崎選手のゴールにより、ザックJAPANがアゼルバイジャンに勝利を挙げました。香川選手は前半43分に先制ゴールを決め、後半13分には左サイドでのクロスが2点目に繋がりました。今季はボルシア・ドルトムントの「ドイツ2冠(ブンデスリーガ&DFBポカール)」に大きく貢献し、ブンデスリーガでプレーする選手による投票で2位(準MVP)に選ばれた香川選手、この日はドイツでの好調ぶりを維持するかのようなプレーでした。最終予選でも大いに暴れまくって、日本を5大会連続出場に導いて欲しいですね。
後退組では、酒井選手と宮市選手が存在感を出し、酒井選手は後半15分に右サイドで本田選手に絶妙なクロスを上げました。あれが決まっていれば初アシストだったのになあ。宮市選手は左サイドでプレーし、果敢にサイドを攻め上がるシーンもあれば、初シュートもありました。代表初ゴールこそは次戦以降に持ち越しとなりましたが、ザックジャパンにまた1人期待できる若手が現れたといえよう。フル代表もいいけど、ロンドン五輪で宮市選手を見てみたいよなあ。
アゼルバイジャンに勝利したザックJAPAN、いよいよ6月3日からW杯最終予選がスタート。3日の初戦はホーム・埼玉スタジアムでオマーン戦、8日はヨルダン戦(埼スタ)、12日はアウェーでB組最大のライバル・オーストラリアと戦います。この6月3連戦を無敗で乗り切れば、ブラジル行きに大きく前進できるはず。とにかくアジア王者のプライドを取り戻してほしい!