Pro house keeper

アメリカのローカルフードを中心に、世界各国の料理レシピを自宅で気軽につくる料理日誌。

パンプキンスパイスチーズケーキ。

2007-12-04 06:27:17 | 料理
日本ではあまり知られていないアメリカの味にひとつが"パンプキンパイ"。
いわゆるかぼちゃパイなのですが、日本のカボチャパイはリンゴパイと同様甘いだけのものが主流。確かにアメリカのものもかなり甘いのですが、スパイスを使ってあるので日本とはまったく違う独特の味がします。
初めて食べると意外にびっくりするもののひとつです。

私自身、日本でさえあまりパイを買って食べたことがなく、自作したアップルパイやパン屋のペイストリー、ホテルのランチバイキングなどに出てきたパイを食べたことがある程度。どれも定番で今まで特別な味と思ったことがないのですが、アメリカに行って、パイの印象はかなり変わりました。

アメリカではパイはイベントデザートとしては定番でハローウィンの季節はカボチャパイを食べるのが習慣。でも日本にように黄色いパイではなく、茶色でタルト的見た目。味も甘いだけでなく、スパイシーでカボチャの味よりスパイスの風味がかなり効いた大人味の一品です。よってアジア人にはウケが悪いことが多く、苦手な人が多いのもこの一品。確かに市販の格安パイはスパイスの味と甘みが強く、カボチャなどは微塵も感じさせない毒々しい味のものが多いようにも思います。

毒々しい味もたまには食べてみたくなるのが不思議なものでちょうどいつものアメリカ料理サイトにスパイスを使ったカボチャチーズケーキが載っていたので作ってみることにしました。

まずはボトム作りから。日本ではチーズケーキのボトムはないことが多く、あってもパイ生地になっていることが多く、アメリカのチーズケーキと根本的に違うところ。
ニューヨークチーズケーキでさえ、本場ものはボトムがちゃんと付いてたいていクラッカーやクッキーを砕いたもの。チーズケーキはアメリカでもデザートの王様のひとつで定番中の定番なのですが、日本と形態が全く違うのには驚きました。パイ皮のチーズケーキはあちらで私的には見かけませんでしたね。今回はアメリカレシピですのでもちろんアメリカ的ボトム仕様で作りました。

ボトムはオリジナルではクラッカーと使用しているのですが、私は常備しているコーンフレークで代用。ビスケットやクッキーで作る場合もありますが、出来るだけプレーンな味のもので作るほうがいいと思います。ミルまたはフープロにクラッカーとナッツ、砂糖を加え、シナモンとしょうがのすりおろしを加えて細かく砕きます。

パン粉粒くらいになったら溶かしバターを加えて混ぜ、ケーキ型の底に広げます。クラムが少量でも意外に薄く広げることができます。

底の平らなコップで押し固めて均一に広げ、160度のオーブンで5分ちょっと焼きます。そのまま冷却しておいてその間にフィリングを作ります。

アメリカのレシピではカボチャパイ、リンゴパイなどのフィリングはほとんど缶詰を使うのが定着しています。パイ皮も冷凍を使うことが多いので、パイ皿に冷凍パイ生地を広げて缶詰を開けてオーブンで焼けばできてしまうくらいお手軽にハーフハンドメイドが定着しています。焼きたてが食べれるという点で市販品との違いをだしているようですが。。。

今回のオリジナルレシピも缶詰のカボチャを使っているのですが、そういうわけにもいかないので、日本向けレシピにアレンジしました。生のカボチャを電子レンジで皮ごと蒸し、柔らかくなったら皮をはずしてマッシュしておきます。裏ごししてダマをなくしておきました。

ボウルにクリームチーズを入れ、電子レンジで柔らかくし、砂糖、オールスパイス、シナモン、しょうがのすりおろしを加えて混ぜ、カボチャを加えてさらに混ぜます。

卵を加え最後に生クリームを加えてフィリング完成。オリジナルではスパイスとしてクローブやナツメグをくわえるのですが、今回は香辛料控えめにしておきました。どの程度の量でどの程度ケーキに効いてくるのかわかりませんから。

アメリカのスパイス菓子はたいていかなりしょうがやシナモンが効いているものが多いのでレシピの分量そのままではやや不安。強すぎると日本人にはちょっとつらいお菓子になってしまうので、砂糖と同様2割は減らして使うことにしました。

あとは焼いたボトムの上にフィリングを流し込んで湯煎焼きにして15分、160度で焼いて基本的には完成です。普通のチーズケーキに比べて水分量が少ないため早く焼きあがるのが特徴。ケーキの表面中央がゆすって少しゆれるくらいで完全に固まる前にオーブンから出すのがポイント。

ケーキ型の淵だけをナイフで切り離しておいて、型をはめたまま湯煎につけたまま冷まして余熱調理します。

湯が冷めてから湯煎からだして、さらに完全に型が冷めるまで放置。冷蔵庫でさらに少し冷やしてから型から抜いて、さらに一晩寝かせます。アメリカではチーズケーキもバターケーキもその日に食べないのが基本。一晩寝かせて二日がかりで仕上げます。日本ではこの手のケーキは生菓子としてその日に食べて完結してしまうのが基本ですが、アメリカのケーキ類は熟成の工程が入るところが大きく違います。

冷蔵庫で一晩じっくり寝かせて生クリームを添えて食べるのがアメリカ流。必ず何かソースのようなものをかけて食べるのもアメリカのケーキの食べ方の基本ですね。我が家ではヘルシーにヨーグルトをかけて食べましたが。。。

食べてみると心配したほどスパイスは効かないようなのでレシピどおり入れても大丈夫かも。初心者は8割にしておいた方が味的には無難なところですが。。。
カボチャの分量が多いのでクリームチーズの味はほんのりでスパイスが風味豊かでライトでもなくヘビーでもなくといったところ。日本の市販のケーキにはない味で手作り感があるアメリカンテイストなケーキになりました。甘さも風味も好みにできますのでおいしかったです。たまにはフレーバーの効いたケーキもいいものですね。

昨日の献立は、ポテトビーフロール トマトソース添え、バジリコペンネ、キウィサラダ、オニオングラタンスープ、パンプキンチーズケーキでした。


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