Pro house keeper

アメリカのローカルフードを中心に、世界各国の料理レシピを自宅で気軽につくる料理日誌。

チーズ・ビスケット。

2008-06-05 17:29:05 | 料理
外来語と思われる料理にはカタカナ表記のものが主流。
というのも外国語がそのまま発音表示となっていると思っていたですが、そのカタカナ言葉は外国では通じないことが結構ありました。

日本人が勝手に作ったカタカナ言葉、いわゆる"日本語英語"が日本には多数あることはもともと知っていましたが、同じ言葉なのに指すものが違う"別意味英語"は料理には結構あるんですね。

アメリカで生活しているときに"別意味英語"の存在に驚きが多かったです。混乱を招く一方、結構勉強にはなりました。文化の違いがよくわかるということです。
さらに日本に帰ってきてからの方が"???"と思うことが増えましたね。日本にいると別意味英語だろうが実際には関係ないのですが。。。料理オタクとしては面白いと思うところです。

カタカナ表記はお菓子、パン類には多いのですが、同じものでも日本と外国では指すものが違うことが多いです。どこでどう間違ったのか。。。。たとえば"パウンドケーキ"。日本では小型のバターケーキを指しますが、アメリカでは"ブレッド"という名称がついていることが多いです。バナナパウンドはバナナブレッドといいますし、日本人の思う"ブレッド(食パン)"は、アメリカでは"ローフ"と呼ばれています。"パウンドケーキ"という名称がついたものをあちらでは見たことがありませんでした。日本語英語なのかも。。。

"スコーン"も別意味の紛らわしいものの一つ。もともとイギリス菓子だと思うのですが、私はイギリスにはまだ行ったことがないので、本物のイギリススコーンはまた別モノ化もしれませんが、アメリカでは日本での"スコーン"は基本的に"ビスケット"と呼ばれることも多く、結構混乱する食べ物です。

一方、日本で"ビスケット"というと、たいていクッキーみたいな薄くてサクサクしたものを指すと思います。"ビスケットください。"とスーパーなどで尋ねるとたいていはクッキーみたいなお菓子を紹介されると思います。スコーンみたいなものが出てくることはまずないでしょう。

アメリカではビスケットはいわゆる"ケンタッキーフライドチキン(KFC)"のビスケットを想像するとわかりやすいと思います。イングリッシュスコーンとほぼ同じ形で非常に紛らわしいのですね。

日本でもアメリカでもスタバではスコーンとして売られているし、アメリカのレシピでもスコーンという表記あるのですが、アメリカではビスケットという方が主流。微妙なニュアンスの違いですので、基本的には日本でスコーンというとアメリカではビスケットだと思う方が無難でしょう。

作り方はアメリカンビスケットは"バターミルク"を使ったビスケットが基本。さらに日本ではあまりお目にかからないもので、生クリームを使い、バターを排除したものを"クリームビスケットと言い、これもあちらでは定番ビスケットです。バターミルクも"バター"と"牛乳"の混合物ではなく生クリーム製造の際の乳清を発酵させたもので日本では市販されていません。これも紛らわしい言葉ですよね。ご注意を。

今回はチーズを入れた甘くないセイボリー系のクリームビスケットを朝食用に作ってみました。
レシピはアメリカのネットレシピから。

ボウルに強力粉、薄力粉、塩、砂糖、ベーキングパウダーを加えて混ぜておきます。そこへチーズを加えるのですが、オリジナルレシピはチェダーチーズを削って使用。日本ではチェダーチーズの塊など高くてとても普段使いできませんので、ピザ用の細切りチーズを使用しました。

生クリームを全量の8割分入れ、ゴムべらで軽く混ぜ合わせます。

この生地を大匙1/2ほど取り出して別容器に入れ、残りの生クリームを大匙1/2ほど入れて混ぜ合わせます。また大匙1/2ほどボウルの生地を足し加えて生クリームを大匙1/2ほど加えて混ぜ合わせ滑らかになるまで混ぜ合わせます。

このゆるい生地をもとのボウルの生地と混ぜ合わせ、なめらかになるまで全体を合わせ、手で捏ねて生地完成。

生地をまな板の上に取り出して、20cm大の円形に広げ好きな形にカット。私が思うにアメリカンスコーンというと三角形。ビスケットというと円形という印象が強いですね。包丁切りの三角スコーンの方が型抜き円形スコーンに比べて手間もかからず、切りくずがでないので手早いですね。
切りくずを集めて再度畳んで伸ばすのはスコーンでは食感を損ねるのでご法度ですから。。。

今回は放射状に切っておきまりの三角形にして、天板にのせ、210度のオーブンで7分焼きます。

一度オーブンから取り出し、チーズを表面に1個につき、小さじ2杯ほどトッピングして再度オーブンで7分ほど焼いてチーズが溶けて焼き色がつけば完成です。このスコーンは断然焼き立てが美味しいです。

ビスケットは高温で焼くのがポイント。180度程度で焼くより生地の水分が急速に水蒸気となってよく膨れます。また焼き色もよくつき、アメリカ好みのごつごつとした表面を作りだします。クッキーもスコーンも表面がごつごつしているのがアメリカ人には魅了的に映るようです。

日本のスコーンと違い、バターを使わないので、バターを細かく刻んだり、生地を寝かせたりすることもないので、かなり手早く失敗なくできます。
バターを細かくしたりする作業は手間だけでなく、バターの状態を管理しないと食感に影響するので神経をつかうところですが、生クリームだと粉に混ざりやすいし、状態の見極めをしなくてよいので楽。アメリカのレシピはこういうことにあまり気を使わないレシピが多いので、気構えせずに作りやすく、失敗が少ないと思います。シュークリームなども非常に簡単なレシピになっていて日本のように生地の硬さの状態をあれこれ指南せず、分量どおりいれて混ぜるだけですが、出来上がりはそう悪くない。きちんと膨れました。日本のレシピの方がよく失敗して膨らまないことが多かったかも。

話が横にそれましたが、出来上がりは外側がカリッとしていて中はふんわりしていました。チーズ風味は安チーズなのでそれほど感じませんが、チェダーチーズで作るとさぞかしいい風味と味になったと思います。朝食用にはいいですね。見た目はレシピに書かれているとおり、ごつごつしてしますが、味はあっさりとしていますし、脂っぽくないので万人ウケです。スコーンもビスケットもいろいろな食感のものがあるんですね。スタバのサクッとしたものが一般的かと思いましたが、ふんわりしたものもあるんですね。いいレシピだと思いました。

こういうベーキングものはアメリカのものはおいしいと思いますね。市販のものは甘いですが、自家製は調整できるので長所だけとりいれたおいしいものが手軽に食べられますね。スタバのスコーンもカロリーはヘビーですが、ほぼ同じ質感でカロリーを半減させることは可能です。次はスイート系のスコーンを試作してみたいですね。楽しみです。

作ってみたい方はこちらを参考にしてください。↓
レシピ チーズ・ビスケット。 by PCWP

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