今朝の最低気温は25.1℃、最高気温は34℃ちょうどでした。まさに真夏日。梅雨前線は、2日前の気象庁の予想天気図では今日再び南下して奈良県付近に横たわるはずだったのですが、結局は北の方に遠く移動しておりました。昨日見た気象庁サイトの週間天気予報でも、2日後以降は一応の予報は出ているもののその信頼度は最低のCばかりで、結局梅雨前線はじめ列島周辺の空気の動きが読みきれず、予測が絞りきれないでいるようです。もうこれは梅雨が明けたと言っていいんじゃないか、と私などは思いますが、今年の梅雨はいつ明けたか後になって判ってくるタイプのもので、明瞭な梅雨明け宣言など出せそうにない、というのが特徴なのだそうです。週単位の短期予報でも今後どのようになるか判らないのですから、しょうがありませんね。
さて、岩波書店が出している「図書」という小冊子を、時々読む機会があって観ています。一冊税込100円、数十ページのうち、3割ほどが岩波が出している本の広告ですが、それ以外はいろいろな人が書いている小論やエッセイなどで、結構読ませる記事もあり、ちょっとした息抜きには悪くない本です。その最新号、2017年7月号の冒頭、「読む人・書く人・作る人」というコラムに、スタジオジブリ代表取締役プロデューサーの鈴木敏夫氏が、「もう同じ事はやりたくない」という題で600字ほどの話を掲載されていました。この文はネットにも公開されているので(今調べて初めて気がついた)、興味があるヒトは読んでみると良いと思うのですが、ようは無理してカネ集めはしたくない、という、ある意味ビジネスや資本主義を否定(と言うより忌避、位のニュアンスか)するお話でした。昔々は権力者がパトロンとなって作家を養い、その作品が素晴らしい芸術として今も世に伝わっているけれど、今はそうは行かないからお金集めが必要、だがもうそれもやりたくない、ということで、「宮さん」こと宮﨑駿氏と話をした、とのこと。次の作品は、製作委員会方式を止めるのと大規模な宣伝は止める、との新しい試みに挑戦される、ということでした。
その試みがうまくいくかどうかはともかく、私としては、かつては成立していた芸術家とパトロンの関係が現代において成り立たないのが至極残念な話だと感じました。別にこれは芸術だけの話ではなく、研究においてもその通りで、今の「パトロン」は口は出す手は出す、二言目には「血税が・・・」とか何とか毛ほども思っても居ないことを堂々錦の御旗と掲げ、倫理倫理とうるさく鳴いてヒトの手足を縛ることのみに汲々としている感じがします。まあ多分にこちらの僻目や妄想もありますが、自由な活動を許容しない閉塞感は、この10年ほどで更に厳しくなっているようです。おそらく鈴木氏の「新しい試み」は、スタジオジブリの名前の重さや、隆盛を極めるSNSなどの環境でもって、早々失敗することはないと思われますが、無名の若手の芸術家や研究者から「玉」を発掘し育てる工夫を考えないと、我が国の将来は暗雲漂うどころではない破局が迫ってくるやも知れません。
さて、岩波書店が出している「図書」という小冊子を、時々読む機会があって観ています。一冊税込100円、数十ページのうち、3割ほどが岩波が出している本の広告ですが、それ以外はいろいろな人が書いている小論やエッセイなどで、結構読ませる記事もあり、ちょっとした息抜きには悪くない本です。その最新号、2017年7月号の冒頭、「読む人・書く人・作る人」というコラムに、スタジオジブリ代表取締役プロデューサーの鈴木敏夫氏が、「もう同じ事はやりたくない」という題で600字ほどの話を掲載されていました。この文はネットにも公開されているので(今調べて初めて気がついた)、興味があるヒトは読んでみると良いと思うのですが、ようは無理してカネ集めはしたくない、という、ある意味ビジネスや資本主義を否定(と言うより忌避、位のニュアンスか)するお話でした。昔々は権力者がパトロンとなって作家を養い、その作品が素晴らしい芸術として今も世に伝わっているけれど、今はそうは行かないからお金集めが必要、だがもうそれもやりたくない、ということで、「宮さん」こと宮﨑駿氏と話をした、とのこと。次の作品は、製作委員会方式を止めるのと大規模な宣伝は止める、との新しい試みに挑戦される、ということでした。
その試みがうまくいくかどうかはともかく、私としては、かつては成立していた芸術家とパトロンの関係が現代において成り立たないのが至極残念な話だと感じました。別にこれは芸術だけの話ではなく、研究においてもその通りで、今の「パトロン」は口は出す手は出す、二言目には「血税が・・・」とか何とか毛ほども思っても居ないことを堂々錦の御旗と掲げ、倫理倫理とうるさく鳴いてヒトの手足を縛ることのみに汲々としている感じがします。まあ多分にこちらの僻目や妄想もありますが、自由な活動を許容しない閉塞感は、この10年ほどで更に厳しくなっているようです。おそらく鈴木氏の「新しい試み」は、スタジオジブリの名前の重さや、隆盛を極めるSNSなどの環境でもって、早々失敗することはないと思われますが、無名の若手の芸術家や研究者から「玉」を発掘し育てる工夫を考えないと、我が国の将来は暗雲漂うどころではない破局が迫ってくるやも知れません。