かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

せっかくの食べ物を粗末に扱う余裕は無いはずなのですが。

2007-06-29 21:52:17 | Weblog
 今日は雨が降るはずだったのでは? と朝から待っていたのですが、結局一滴の雨粒も落ちてくること無く、空だけは分厚そうな雲に覆われていわばふたをしたように湿気と暑さがこもってしまったような一日でした。一番うっとおしい天気だったと言えます。こう蒸し暑いと何をするのも億劫になってしまいますし、生産性がちっとも上がりません。一雨あれば少しは涼しくなるかも? と思うものの、その雨はどうやら週明けまでなさそうで、とはいうものの来週はひょっとして連日合羽着て走らないといけないのか、とそれもかなり嫌な感じでもあり、なんにせよ夏は早々に過ぎて早く秋になってほしい、と思います。まだ梅雨も明けないうちから気が早いですが。

 さて、中国産うなぎ等魚介類から発がん性の危険がある抗菌剤が相次いで検出されたとのことで、アメリカが広範な輸入規制に踏み切るという発表がありました。相変わらず中国発の食の危機はニュースに事欠きませんが、そろそろ中国も本気で何らかの抜本的な措置をとらないと、世界中から中国産が駆逐されるようなことにもなりかねないかもしれません。もっとも、食料輸入大国たる中国が食品を輸出している、と言うのもちょっとヘンな感じがしないでもありません。食料輸出国であるアメリカにしてもカナダにしてもオーストラリアにしてもそうなのですが、食糧を輸出する、と言うのは、一種国土を切り売りするような感じに似ているところがあります。農業と言うのは結局土地の持つ力を植物に吸い取らせて、その植物を刈り取って外に出してしまうのですから、農業をした後の土地はどんどん痩せていってしまいます。もちろんそれを少しでも防ぐために、輪作をしたりするのが昔から行なわれてきたわけですが、それにしたって限度と言うものがありますし、よりたくさん取れる、より栄養価の高い植物を育てれば、収奪され続ける土地の肥沃度は下がらざるを得ないのです。それに水だって、限られた量を植物に与えてその上がりを外に出すわけですから、水も切り売りしていると言うことになります。それを節約すると土壌には塩が溜まり、やがて植物が育たなくなります。日本が幸いにもその点で助かっているのはいうまでも無く雨が多いことと、水田と言う水をためることで土地の塩を洗い流したり肥沃度を維持したりするシステムが弥生時代から連綿と受け継がれてきたからで、タイなどごく一部を除いて水がそれほど豊富でない国々では、多かれ少なかれ農業による土地の荒廃を防ぐのに多大な力が注がれているのです。中国にはその余力が多分あまり無いのでしょう。水もあまりありませんし、砂漠化が進行するのは必然的と言えるわけです。そんな国内の土地の状態を中国政府は当然知っているはずで、その対策もいろいろ考えているはず、と思うのですが、一方で既に人民の胃袋を満たすには到底足らない農地に、食料輸出を続けて更なる負担を与え続け、しかもそうやって無理やりひねり出した食料も、食べられないものにしてしまっている様子は、都知事ではありませんが、中国、長くないな、と思わざるをえないのです。いまや、国力のすべてを持続できる食糧生産に集中投資するくらいのことをしないと、本当にオリンピック明けを乗り切れないようになるんじゃないか、と、ちょっと心配です。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする