goo blog サービス終了のお知らせ 

シネマ日記

超映画オタクによるオタク的になり過ぎないシネマ日記。基本的にネタバレありですのでご注意ください。

マラヴィータ

2013-11-18 | シネマ ま行

「Glee」のダイアナアグロンロバートデニーロミシェルファイファーと共演。このニュースを聞いたときから楽しみにしていました。「Glee」ファンのワタクシとしてはダイアナアグロンがデニーロやミシェルファイフー相手に演技をしているのを見るだけでも大満足でした。

フレッドブレイク(偽名)(デニーロ)は元マフィアの大物。現在はFBIの証人として保護プログラムに入り、家族と一緒に各地を転々としている。今回はフランス・ノルマンディーの田舎に引っ越してきた。フレッドは家から出てはいけないことになっているので職業を作家を偽り、日がな一日家にいる。証人プログラムに入っても短気な性格は治らず各地でトラブルを起こしては転々とせざるを得ない。

妻のマギー(ファイファー)は近所のスーパーでフランス語が分からないと思った店員たちに散々アメリカ人を馬鹿にされ、帰り際にそのスーパーを軽~く爆破。何食わぬ顔で帰ってくるさすがマフィアの妻といった女。

長女ベル(アグロン)は超美人で引っ越した当日から高校の男子がほっとかないが、下手に手を出そうとしてきた男子のことをテニスのラケットでフルボッコ。翌日筆箱を盗んだ女子のこともパンチでフルボッコという凶暴性を持つ。そんな彼女だが心は純情で数学の講師に恋をする。

弟ウォレンジョンディレオは一見大人しそうで、すぐにいじめっ子のターゲットにされるが、独自のレーダーで学校初日にして人間関係や生徒の弱点などを掌握。いじめっ子にはすぐに復讐。それ以外にも手段を選ばず、校内の裏番長へのし上がる。

とまぁ、元マフィアの父ちゃんだけではなく、家族全員どっかがキレている。そんな家族のお守り役FBI捜査官にトミーリージョーンズという豪華キャスト。デニーロの自分勝手さにトミーリーが渋い顔する、なんて贅沢だよねー。

デニーロが今回歴代自分が演じてきたマフィアたちを総告発するようなセルフパロディ役で、彼が「アルカポネ曰く~」なんて言うと、いやいや貴方自身だよとつい思っちゃうし、「グッドフェローズ」について町の人たちに語るところなんてもうふざけ過ぎで彼のファンとしてはたまらない。

前半はコメディタッチで痛快です。お父さんが短気な自分をなんとか押さえて想像でムカつく相手をぼっこぼこにしているシーンとかも笑えるし、実際に半殺しにしちゃう相手も実際ムカつく奴らだからこっちも爽快な気持ちになる。妻も子供たちもバイオレンスでありながら、そこにはユーモアがある。

でも、マフィアに居場所がバレてからがなぁ。彼らが総出でやってきて町の警察とか消防員とか罪のない人をばかばか簡単に殺しちゃうのがどうもいただけなかった。これがシリアスなマフィアものなら、「そういう世界」と思って見られるけど、それまでコメディタッチで笑えたのにいきなりシリアスになっちゃうのがなぁ。最後まで軽快な感じでまとめて欲しかった。妻マギーもベルもウォレンもあの抗争で泣いちゃったりしてるのがどうもそれまでのキャラと違ってついていけなかった。あんな抗争になってまでも、ウラーーーーーっ!!!!って楽しんじゃうような無茶苦茶さが欲しかったなぁ。そこがリュックベッソンとタランティーノの違いなのか。

一家が飼っている犬が「マラヴィータ」というタイトルロールだったので、何かキーパーソン(キードッグ)になるのかと思いきや、特にそうでもなかったね。

デニーロ演じるお父さんは"Fuck"という言葉で幾通りもの感情を表現できるっていうのが面白かったです。これもいままで彼が演じてきたマフィア役で培われてきたものでしょうか。それなのにリュックはどうして最後のセリフを"Son of a bitch."にしたの???あれはどう考えても"Fuck!"で終わらないといけなかったでしょう。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿