シネマ日記

超映画オタクによるオタク的になり過ぎないシネマ日記。基本的にネタバレありですのでご注意ください。

武士の一分

2006-11-14 | シネマ は行
一度アイツを恨みを込めてぶった斬りてぇ

これ、じゃないの?武士の一分とは侍が命をかけてでも守らねばならない名誉や面目のことっつーことらしいんだけどさ、この上のセリフ言っちゃうよね、三村木村拓哉が。命をかけて守るべき名誉とかじゃなくてさ、妻のかよ檀れいを寝取った男坂東三津五郎への嫉妬心じゃあないの?もっと言えば、妻をレイプした男への報復だよね?それでいいじゃん。

こんなこと言うと分かってねぇなぁとか言われそうですけどね。いや、分からないね。武士道って好きじゃなくて。この作品の頃って、責任取りますって腹切る時代でしょ?そこに美学があるっていうのはね、そういう時代だったからっていうことなら分かる。でも、好きではない。現代で、妻をレイプした男にケンカを申し込んで斬り合ったなんて言ったら、賛否両論渦巻くし、法治国家ならタテマエ上これを賛とは言えない。現代に置き換えるのはナンセンスなんだろうけどさ、でも、それって「武士の一分」として理由付けされて肯定的に受け止めるようなことなのかな。死というものの受け止め方が違う時代だし、法律だってその時代によって変わることだから、ワタクシはこの三村のしたことに否定的なわけではないんです。ただ、それを武士のうんぬんと言われると「ふーん」って思う。この妻を寝取られた夫の嫉妬や報復でいいじゃんって、この行動の基となるプライドに武士かどうかは関係ないよって思っちゃう。だから、逆に三村が「武士の一分、武士の一分」って言うのには「はいはい」って思ったけど、上のセリフを言ったときにはすごくスッキリ爽快な気分だった。

この作品、木村拓哉もいいし、檀れいもいい。庄内弁がうまいかどうかはもちろん分からないんだけど、二人ともこの役に違和感なく、って言っても檀れいっていう女優さんは初めてみたけど、木村拓哉は嫌いなので、否定的に見始めたけど、というかそのおかげか良かったと思う。そして、脇では三村家の手伝いの爺さん笹野高史が素晴らしかった。あーいうちょっと笑いを取りつつもほろりとさせる役っていうのは、どこか大げさになりがちな部分があるけれど、笹野高史は実に素晴らしい。笑いの場面もほろっとさせる場面もまったく押し付けがましくない。正に本物の役者だ。三村のおば役で出てくる桃井かおりはどこにいても何をしても桃井かおりで、場面をさらうというのはこの人のためにある言葉だと思い知らされる。笹野高史とは対極にあるような目立ち方をしてしまうがこれもまた別の形のエンターテイナーとして桃井かおりなら何をしても許してしまうのだ。

三村の行為を命をかけても守るべき名誉なんていう“美しい”ものとして表現したがっている製作者の意図は完全に無視して考えるならば、映画自体は楽しめました。笑えるところもあるし、話はすっきりしてるし、最後も分かってはいてもじんときました。

オマケ1三村、毒見役なんだからさー、貝を食べて気分が悪くなった時「大丈夫です」とか言ってがんばっちゃたらダメだよー。ちょっとでもしんどくなったらさ、すぐに大声出して殿のところに運んでる御膳を止めなきゃ。

オマケ2かよ、お医者さんが体を起こして口移しで薬を飲ませるようにって言ってたでしょ。あんな寝かせたまんまでやったら喉につっかえちゃうよ。三村は意識不明なのにゴックンってやってたけどな、、、


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4 コメント

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Unknown (観ましたが)
2006-12-03 21:49:27
貴方の感想の上半分はナニを言いたいのかサッパリですね、だからレスも付かない。映画と共に文章力を身につけましょう^^;
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観ましたがさんへ (coky)
2006-12-04 15:41:26
ワタクシの文章力不足のためにナニが言いたいのか伝わらなくて残念です
日々、精進いたしまーす
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Unknown (通りすがり)
2008-11-09 23:19:08
2年前のエントリーにコメントするのも何ですが、何が言いたいのかわからないのは「観ましたが」さんの読解力が低いだけでしょう。

私は「そりゃそうだよなあw」と思いました。
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通りすがりさんへ (coky)
2008-11-11 14:58:01
弁護していただいてありがとう
2年前の記事でもぜんぜんコメントしていただいていいですよ。うれしいです。
また読みにきてください。
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