ケーブルテレビで放映していたので見ました。
なんかすごい作品ですねぇ。まさか桐島が出てこないと思っていなかったので最初は誰が桐島?っていうのばっかり気にして見てしまいました。それで途中で、あ、これは桐島は出てこないんだなと気付いてやっとそれを気にせず見る体勢に。
とある金曜日、全国大会クラスのバレー部のキャプテン桐島が部活を辞めるというニュースが校内を駆け巡る。中学高校と帰宅部だったワタクシにとってはまさにそれがどうした?な話題なんだけど、その頃を振り返ってみるとそれが人生の一大事みたいに受け取る子たちもたくさんいたことを思い出す。
演じる子たちがみなとても自然で、だいたいテレビドラマの学園ものだと、いやいや高校生がそんなこと言わんやろーとか思うセリフがぼんぼん出てくることが多いんですが、この作品の彼らのセリフはものっすごく普通でした。良い意味で。
登場人物が多いのだけど、それぞれが何部で、クラスではどのような位置にいる子か、親友か、表面上の友達か、誰と誰が付き合っているか、内緒で付き合っているのは誰と誰か、みたいな人間関係がこのひとつの出来事を中心にクリアに見えてくる演出がすごい。
帰宅部、バドミントン部、バレー部、野球部、吹奏楽部、映画部ってのが出てくるんだけど、キャストの配置が絶妙ですね。ほんとそれぞれのカラーにめちゃくちゃ合ってる。
桐島の彼女・梨紗山本美月みたいな女王様然とした女子とか、その取り巻きの沙奈松岡茉優みたいな女子いたなぁとか。沙奈みたいなタイプは苦手だ。この2人は帰宅部か。帰宅部なのにバレー部の彼氏が終わるのを待ってるとか、いたいたそういう子ってなつかしくなったな。
バドミントン部の東原かすみ橋本愛は帰宅部の竜汰落合モトキとつきあってるんだけどみんなには内緒とか。そのかすみは学校の外では中学が一緒だった映画部の前田涼也神木隆之介と話しをするけど、学校内ではしないとかね。そういうとこもリアルな感じが出ていました。
野球部の菊地宏樹東出昌大は幽霊部員なのに、運動神経抜群だから試合の時だけ呼ばれるし、部活に行かなくても先輩ははっきり文句も言ってこなくて、それが逆に菊地の焦燥感みたいなものにつながっていたり。
映画部は自由にゾンビものやりたいのに顧問の書いた脚本で無理やり青春ものやらされそうとか。撮影場所を巡って吹奏楽部の部長・沢島亜矢大後寿々花に文句言いたいけど勇気が出ないとかねー。
桐島が抜けたバレー部の必死さとかもう暑苦しいねぇ。これはもう帰宅部のワタクシには一生分からない世界の話。
なんか全部が、高校生活あるあるって感じで面白い。まぁ物語的には「で?」っていう気もしなくはないんだけど、たったひとつの出来事を中心に色んな周囲の人間関係や背景が見えるという構成は面白いと感じました。
ワタクシは日本の若い芸能人には詳しくないのですが、これだけ若い子ばっかり集めてみんな演技が上手で感心しました。これからの日本の映画界を背負っていくであろう若い役者さんたちがこんなに上手でこの先楽しみです。
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