シネマ日記

超映画オタクによるオタク的になり過ぎないシネマ日記。基本的にネタバレありですのでご注意ください。

パブリックエネミーズ

2009-12-25 | シネマ は行
ここでは何度も書いているのですが、ワタクシはジョニーデップが好きではないので、この作品は見に行くつもりはなかったのですが、前売鑑賞券が当たったので見に行ってきました。

マイケルマン監督って「インサイダー」は面白かったと思うんですが、「ヒート」とか「コラテラル」とかはイマイチだったなぁという記憶があって、いわゆる“男の世界”ってやつを描くのが好きな監督なんでしょうけど、なんか上っ面だけなイメージなんですよね。

今回のこの作品は、ワタクシ個人的にはジョニーデップ目当てではなく、リスチャンベイル目当てでした。彼は昔から好きなので。

んー、中身はどうかなぁ。これは実際の話だし、本当にあったことなんだから仕方ないんだろうけど、描き方の問題かな。デリンジャー(デップ)が何かポリシーがあって、銀行強盗をしていたって感じでもないし、いくら銀行のお金しか盗らないとか言っても別にそれを貧乏人に分けていたわけでもないしなぁ。ビリーマリオンコティアールのことだって「俺が守る」とか言ってたけど、じゃあ強盗やめれば?って元も子もないこと思ってしまいました…まぁ、ビリーがそれでいいなら別にいいんだけどね。

ジョニーデップの映画だけあって、スティーブンドーフとか、ジョバンニリビシとかデビットウェンハムというような注目したい俳優陣が結構揃ってるんだけど、一人一人のキャラクターの掘り下げもないし、背景もデリンジャーとの関係もイマイチ分からないし、デリンジャーはすごく仲間を大切にした人みたいな言い方されてたけど、それを表現するには仲間の扱いがぞんざい過ぎるんですよね。

デリンジャーにとっては敵役のFBIのメルヴィンパーヴィス(クリスチャンベイル)のほうも、仕事に関してはいいけど、彼の人となりとか家族とかそういった背景を示すような表現がなかったために、彼にもいまいち感情移入できない。結局誰にも感情移入できないままに終わってしまった感があったなぁ。これで、それぞれの背景がうまく描かれていたら「アンタッチャブル」のような名画になりえたのかもなぁと思いつつ見ていました。しっかし、本当のことだから仕方ないけど、捜査当局どんくさ過ぎ。

唯一すごいなと思ったのはマリオンコティアールかなぁ。彼女ってフランス人だけど、普通に英語話してて違和感なかったもんなぁ。フランス人でここまで普通に英語話してハリウッド映画に出てる人ってそうそういないような気がする。まぁ、フランスにはフランスの映画界があるからその必要はないんだけど、彼女のチャレンジ精神はすごいなぁと思いましたね。顔はそんなに好みではないんですが、女優としてはすでにアカデミー賞とってますけど、これからもっともっとすごい役をやってくれるんじゃないかなぁと期待しています。

ジョニーデップのファンの方にとっては「キャー、かっこいい~」ってなるんだろうなぁと思います。そうでない方はDVDでもいいかも。


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3 コメント

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日本インターネット映画大賞募集中 (日本インターネット映画大賞)
2009-12-26 08:16:21
突然で申しわけありません。現在2009年の映画ベストテンを選ぶ企画「日本インターネット映画大賞」を開催中です。投票は1/14(木)締切です。ふるってご参加いただくようよろしくお願いいたします。
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Unknown (Unknown)
2011-03-22 14:29:33
時代背景を考慮すれば、ディリンジャーが義賊と呼ばれた理由がわかります
仲間を大切にしていた描写も導入部分からラストに至るまで、きちんと表現されていますよ
「デップが好きではない」と言う色眼鏡で見すぎではないでしょうか
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んー。 (coky)
2011-03-22 15:37:46
んー、ワタクシにはこの作品中でデリンジャーが仲間を大切にしているようには思えませんでした。
「義賊」ということや、「仲間を大切にした」というのは実際のデリンジャーはそうだったのかもしれませんが、映画としてそれを表現できていたとは思えませんでした。
ジョニーデップが好きではないことが原因かどうかは分かりませんねぇ。そうなのかもしれません。

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