シネマ日記

超映画オタクによるオタク的になり過ぎないシネマ日記。基本的にネタバレありですのでご注意ください。

ガールオンザトレイン

2016-11-22 | シネマ か行

毎日通勤列車から見える家にいる理想の夫婦スコットルークエヴァンスとメガンヘイリーベネットを見ながら、自身の離婚の心の傷を癒しているレイチェルエミリーブラント。その理想の夫婦の家の2軒隣にはトムジャスティンセローとアナレベッカファーガソンの夫婦が赤ちゃんを育てている。実はその家はレイチェルがトムと結婚していた時に住んでいた家だった。いまではトムがレイチェルとの結婚時代に不倫した相手アナと再婚して住んでいるのだ。

レイチェルの視点から話が始まり、このまま進むのかと思いきや、レイチェル、メガン、アナと順番に視点が変わる。中心はレイチェルなのだが、この3人の関係が少しずつ物語が進むにつれて明らかになってくる。

レイチェルをエミリーブラントが演じていたので、結構しっかりした女性を想像していたのだけど、実は彼女はアル中で精神的に不安定。スコットとメガンの夫婦を見て自分の理想を重ねていたのも精神的な不安定なことの表れだ。離婚から2年も経っているのだが、まだ結婚生活への未練を捨てきれないレイチェルは離婚をきっかけにアル中になったのかと思ったのだが、途中でそうではなくて結婚中に不妊に対するショックからアルコールにはまっていったことが分かる。トムとの結婚生活もレイチェルのアル中のせいで破たんし、トムがアナに走ったのも仕方なかったのかと思えた。

メガンはレイチェルが思うような理想の夫婦の妻ではなく、彼女もまた精神的に不安定でセラピーを受けていて精神科医の医師エドガーラミレスを誘惑したりしていたし、メガンの夫スコットのことは束縛が強いと精神医に告白していた。スコットは家族を欲しがっていたがメガンは子供の話題は避けていたが一方でアナの赤ちゃんの子守りをしていた。

アナは略奪婚後、赤ちゃんも生まれ幸せなはずだったが、トムの元妻レイチェルが嫌がらせの無言電話をかけてきたり、家に侵入して赤ん坊を連れ去ろうとしたことがありなかなか平穏な日々を送れずにいた。

ある日いつものようにレイチェルが電車の窓からメガン夫妻の家を見ているとメガンがバルコニーでスコット以外の男性といちゃついていた。それを目撃してしまったレイチェルはショックのあまりその最寄駅で降り、メガンのところへ行こうとしてその途中でなぜか気を失ってしまう。

自分のベッドで血だらけで目が覚めたレイチェル。彼女はよく飲み過ぎて記憶を失くすことがあり、直前のことは何も覚えていなかった。警察が家にやって来て、あの日メガンが失踪したことを知らされる。メガン失踪の容疑をかけられたレイチェルは自身の曖昧な記憶を探りつつ、スコットに近づいてメガンが不倫していたことを知らせる。

ミステリーというかよくある素人が事件を解決しようとする物語なのですが、その主人公がアル中で記憶が曖昧なもんだから、見ているこっちも心もとない。そしてレイチェルにだけ秘密があるのかと思ったら、他にも秘密のある人がいて、途中からみんな怪しく思えてくる。

秘密を解くキーパーソンとしてトムの元ボスの奥さんが登場するのですが、この人が中盤あたりで一瞬だけ登場するのですが、それがリサクドローが演じていたものだから、彼女が何らかのキーパーソンだとバレてしまうのがちと残念。だってリサクドローがあんな一瞬だけの登場で終わるはずないもの。と言って彼女がどうキーパーソンなのかは分からなかったですが。

赤ちゃんのためにトムみたいなろくでもない男に固執するアナ、昔赤ちゃんを死なせてしまった過去を持ちそのために自暴自棄になって娼婦のような生活をするメガン、不妊のためにアル中になってしまい、トムに操られたレイチェル。女性の母性本能的な部分にフォーカスした作品だったと言ってもいいのかもしれません。殺されたメガンは別としても最後にアナとレイチェルが結託してくれてスッキリしました。

エミリーブラント目当てで見に行きましたがヘイリーベネットもレベッカファーガソンも魅力的な女優さんでした。しかし、あんな目の据わったエミリーブラントはなかなか見られるもんじゃないので貴重だと思います。

それにしても、、、いくら線路沿いの家とは言ってもアメリカ的な広さで電車からの距離があんなにあって、あそこまで詳細に家のことまで見えたか???



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