まさに本音でしょう、心が折れそうなときがあったからこそそれに耐えて、そして今を大切に思う鈴木がいます。
神宮ならではであっても文句の付けようのない2発を含む4安打で交流戦の首位打者に浮上し、6本塁打17打点はいずれも2位ですしサヨナラヒットだけではなく試合の流れを引き寄せるに大きく貢献をするタイムリーが少なくないので、チーム成績さえ伴っていれば最優秀選手を狙えたであろう数字を残せています。
慣れないファーストだけではなく門外漢のレフトも守ってのユーティリティぶりを発揮しつつこれだけの打撃成績なのですから高く評価をすべきですし、鈴木だから大丈夫、は大怪我のもと、球団は目に見える結果だけではない査定をしなければ守備位置に制約がなくなっただけにセントラルを中心に流出のリスクが無いわけではありません。
鈴木としてもできればどこであろうがポジションを固定してプレーをしたいでしょうが来季以降もロッテでは状況が劇的に変わるとは考えづらく、ファンには不安なオフになりそうです。
そんな鈴木はオールスター前に自己最多を一気に更新をする12号を放ち、停滞気味だったレアードも30発に向けて再点火、そして柿沼も豪快なプロ初アーチを叩き込みました。
藤原のプロ初ヒットで始まったマリーンズ・スターカードの記録達成カードはここまで角中の1000本安打、1000試合出場、そしてレアードの150号の4種類で柿沼のプロ初ヒットはスルーをされただけにこのプロ初アーチは取り上げてもらいたく、球団4500勝とともにのラインアップを期待したいです。
地元であればお立ち台だったでしょうし、それでいて最後まで守らせてもらえなかったのが残念至極、今後を考えれば細川である必要などは皆無でしたので腹立たしくもあるのですが、それでも田村が復帰をしてもスタメンマスクを任せてもらえるのは投手との相性があるにせよ、柿沼の成長はドラフト戦略も絡めてのチームには大きな財産となります。
その柿沼の出番を引き出したのであろう先発の土肥は立ち上がりこそまずまずでしたが中盤に入るところでコントロールが甘くなり、リードをしながらも無念の四回降板となりました。
柿沼の構えたところからボール一つ分ぐらい外れるようになったのはスピードダウンと併せての疲れによるものなのか、外れてボールになるのであればいいのですが外寄りのそれが真ん中に入ってしまっての連打であっという間に1点差まで迫られて、それでも山田哲で代えなかったベンチに、それに応えた土肥には拍手を贈りたいです。
追加点が入ったこと、次のイニングに打席が回ってくることで五回の続投もあるかなとは思いましたが中5日での78球に見るからに球威の衰えがありましたので交代はやむなし、今季初勝利はお預けとなりましたしまた登録抹消となるのでしょうが、ローテ再編の候補の一人として吉井コーチの胸にその名は刻まれているはずです。
明日で1カード分の休養日があるためリリーフ陣も惜しみもなく、流れを早めに引き寄せるためか六回に唐川を投入するなどした継投も決まり、明日に5割で有終の美を飾りましょう。
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◆6月22日(土) ヤクルト−千葉ロッテ2回戦(ロッテ2勝、14時、神宮、30,452人)
▽勝 唐川 25試合4勝3敗
▽敗 石川 11試合2勝4敗
▽本塁打 レアード21号(石川)、鈴木11号(近藤)、12号(風張)、柿沼1号(風張)
▽バッテリー
千葉ロッテ 土肥、東條、唐川、ブランドン、酒居、益田—柿沼、細川
ヤクルト 石川、近藤、蔵本、ハフ、風張—中村