球場に着いたのは五回の裏が終わったあたりだったのですが、まさかそこまで多田野にノーヒットに抑えられているとは思ってもいませんでした。
首がかかっているのであろう多田野の気迫に押されたわけでもないでしょうが、ボーナスステージだったはずの今日の試合の苦戦は伊東監督ならずとも頭の痛いところです。
延長戦ながらも1-0のスコアで4時間に近い試合は週初にはヘビーでしたし、その延長戦に入ってから雨に降られたり傘を盗まれたりと散々だっただけに、これで負けていようものなら文字どおりに涙雨になりましたから、ギリギリのところでのサヨナラ勝ちには感謝の言葉もありません。
そして残り6試合ですので今度こそ西武を叩けばCS出場が確かなものになりますので、藤岡vs十亀という厳しいマッチメイクですが奮戦を願います。
唐川は2イニングしか見ていないので序盤がどうだったかは分からないのですが、100球を超えてからの力感のあるピッチングはちょっと意外でした。
金澤のリードがあれだっただけかもしれませんが能面のような表情で何度も首を振る姿には「自分が」との気持ちが見て取れましたし、打線の援護が無く惜しくも二桁勝利には手が届きませんでしたが、今日の試合については白星査定でよいのではないかと思います。
その数字以上にボールのキレがあり、内角をえぐるようなストレートにはかなりの威力が感じられました。
これで次こそはが続かないのが唐川ですので安心はできませんが、今度こそはの二桁勝利へのラストチャンス、今季最終登板に期待をしたいです。
継投は昨日に内が2イニングを投げたからか見た目にはかなり大胆とも言えるものでしたが、各投手ともに頑張ってくれました。
何より喜ばしかったのはここのところ乱調気味だったロサがナイスピッチングだったことで、小谷野への最後のストレートは身震いをするぐらいの素晴らしさです。
負けじと益田もストレートを投げ込み、一転してそこまでスライダーを投げさせたら中後の二の舞だろうと突っ込みたくもなった服部はそれでも最低限の仕事をしてくれましたし、そして南もQVCマリンで145キロが出たことが来季に向けての一番の収穫でしょう。
かなり遠回りをしましたが南がこのストレートの力を取り戻してくれれば大きな戦力となりますので、このスタイルを是非とも押し進めてもらいたいです。
打線はそれほど力があるとは思えなかった多田野のボールを捉えきれずにフライばかりを打ち上げて、あるいは来季の契約のアシストをしてしまったかもしれません。
それなりに強い打球もありましたが野手の正面を突くなどの不運もあり、それでも申し訳ありませんが今の多田野レベルでこのバッティングは哀しすぎます。
そんな数少ないチャンスでまたしても根元、金澤とバントを決められない雑さを見せてしまいましたし、これではCSでも勝てないと嘆く伊東監督の気持ちも分かります。
勝ったからOKで済ますのではなく反省から入るべきだろうと、今日の打撃陣に対してはそういった試合後のミーティングであってくれればと思います。
そんな中で2四球にサヨナラ犠牲フライとここにきて帳尻合わせモード全開の福浦が存在感を出しており、ベテランが元気なのが嬉しくてなりません。
初ヒットもサブローのクリーンヒットでしたし、どうしても走塁などで足を引っ張ってしまいますがそこは控え陣がカバーをすればいいだけの話です。
それでちょっと気になったのは九回の二死一三塁で金澤を走らせたことで、守らせづらくすることや押し出しの可能性を考えれば敬遠を引き出すための走塁も当然にあって然るべきだとは思うものの、かなり良くなってきてはいますがそれでも左腕を苦手にしている鈴木よりはここのところバットが振れている伊志嶺にチャレンジをさせたかったかなと、金澤が走ったからこその敬遠策だったでしょうから複雑な心境でそれを眺めていました。
敬遠というところでは左足首を痛めてスタメン落ちをしたブラゼルのそれにもちょっとガッカリかなと、足を引きずりながらの猛打は敵として痛い目に遭ったことがあるだけにあそこはその再来な一打を期待していましたので、多田野には「根性なし!」と野次を飛ばしておいたことを最後に書いておきます。
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◆9月30日(月) 千葉ロッテ-日本ハム24回戦(ロッテ14勝10敗、18時15分、QVCマリン、10,899人) ▽バッテリー |