第2次ベビーブーム世代の後、短期的な経済の動きに若者の就職活動が翻弄(ほんろう)され、リーマン・ショックのようなグローバルな要因の影響力も増してきた。人生設計の個別化は選択の可能性を高めるが、時代の出来事によって予期せぬほどにライフコースが不安定になるのは望ましくない。 . . . 本文を読む
日本通のグリーン元米国家安全保障会議(NSC)アジア上級部長はかみ砕いて解説した。「現行計画以外に選択肢はないのだから、決定を遅らせるのは危険な戦略だ。米軍再編の合意全体を崩壊させかねない」。オバマ政権内に来年迎える日米安保50年を祝う雰囲気は皆無に近い。 . . . 本文を読む
江戸時代の飛脚には、一日に数十里を走るものがいたと伝えられる。古武術研究者によると、「ナンバ」と呼ばれる足の運びを使っていたらしい。11月19日、群馬県内の高校で埼玉工業大学ヒューマン・ロボット学科の川副嘉彦教授(65)が、ナンバの動作を一部取り入れた人間型二足歩行ロボット「源兵衛」の実演を行った。 . . . 本文を読む
日本には今、緊急に取り組まねばならぬ固有の課題が山積している。少子高齢化・人口減少が急速に進み、70年後に人口半減という。この問題は1990年の所謂(いわゆる)1.57ショック以来20年に亘(わた)り提起されていたのに、将来の社会保障コストをどう支えるのか、も含め解は全く示されていない。 . . . 本文を読む
95年の分析では、子どもと同居すると、年金と子どもの収入が加わって、世帯として豊かになると考えられてきた。しかし、若者層の経済的な不安定さが同居の意味を大きく変容させている。ライフコースが細分化され、人生設計の個別化が進む中で年金収入に頼る親世代と低所得の子世代が、同居によって相互依存しながら助け合う姿が浮き彫りになっている。 . . . 本文を読む
国防を米国に依存し、「軽武装」で経済大国になった日本。この構図を変えるなら膨大な費用とリスクを覚悟しなければならない。防衛大綱の策定を来年に先送りする鳩山政権。骨太な安保論議を素通りしたまま、同盟がきしんでいる。 . . . 本文を読む
ひとつのヒントは甲野さんの手裏剣術にあったようだ。仙堂さんによると、甲野さんは的までの距離が変わってもほとんど同じ腕の振りで手裏剣を打つ。「手や腕だけでなく、身体全体を使い手裏剣が飛ぶ距離や軌跡を調整している」(甲野さん)という。 . . . 本文を読む
人生パターンが細分化され複雑化すれば、一人ひとりは多様な選択肢の中から、自分の関心や興味、能力、経済力を主な判断の基準として、自分の人生をデザインし、自分の価値を高めようとするだろう。しかし、その一方で、失敗すれば非難されるのは自分となる。 . . . 本文を読む
90年代後半以降、女性のライフコースが細かく枝分かれし、「家族主義」の前提であった画一化された女性の人生パターンが一気に崩れ始めた。女性にとっては正規雇用か非正規雇用か、転職するかしないか、結婚して子どもを育てるか否かが、その後の人生の大きな選択肢になってきたことがわかる。 . . . 本文を読む
古武術を音楽演奏に生かしている人がいる。フルート奏者の白川真理さん(51)だ。武術家の甲野善紀さん(60)が提唱する「踏ん張らない」「ねじらない」体の使い方を6年前に応用して取り入れたところ、仲間から「音が変わった」と言われる体験をした。現在は「長時間の練習や演奏をしても、疲れなくなった」と感じている。 . . . 本文を読む
シワクシケアリの集団から「よく働くアリ」と「あまり働かないアリ」を分け新しい集団を作ると、それぞれの集団の中で「よく働くアリ」と「怠けるアリ」に分かれることがわかった。長谷川さんは「集団を守る戦略。よく働かないアリにも存在価値があるということ」と説明する。 . . . 本文を読む
地球温暖化の研究で有名な英大学で気温データの改ざん疑惑が浮かび、第15回気候変動枠組み条約締約国会議(COP15)にも影を落としている。温暖化の人為説を疑う一部の科学者が攻勢を強め、主流派の科学者には警戒感が強まっている。 . . . 本文を読む
フー・ツォンを、20年ぶりに大きな期待を持って聴きにいったのだが、結果は失望だった。聴衆には中国人の子供連れが多く、子供のマナーがとても悪いのである。演奏中にごそごそしたり、しゃべったり、ひどい場合には歩きだしたりして、親はたしなめない。フー・ツォンが演奏を始めるタイミングが取れず苦笑を浮かべているのが、なんとも悲しかった。 . . . 本文を読む
広い内モンゴルの35%は砂漠化している。ここが日本にも飛来する黄砂の源である。砂漠には「自然砂漠」と「人造砂漠」の2種類があり、前者は数万年前からの神様からの贈物だが、後者の原因は人間活動である。1978年に中国が改革開放へカジを切ったのを境に、カシミヤの需要が急増し、その原料となるヤギの過放牧が砂漠化のテンポを速めたという。 . . . 本文を読む
男女雇用機会均等法が施行された翌年、配偶者特別控除も導入されたように、政策的にも家族主義は支持されてきた。しかし、この家族主義の下では、女性の就業機会の拡大と家族形成は両立しない。若い女性にとっての選択肢が、子どもの養育や高齢者のケアのために主婦として家庭にいるか、就業を継続して家族形成を延期するかに限られるからである。 . . . 本文を読む