電脳筆写『 心超臨界 』

人生は歎き悲しむよりも
笑いとばすほうが人には合っている
( セネカ )

苦しい修行の中に春秋がある――松原泰道禅師

2024-09-01 | 03-自己・信念・努力
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日本の歴史、伝統、文化を正しく学び次世代へつなぎたいと願っています。
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そのノートから少しずつ反芻学習することを日課にしています。
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禅語としては、長生、永遠の命、すなわち仏心、と見ます。長生殿も単なる建物の名前ではなく、長生、すなわち、いつの日か必ず悟りを開くための、気の遠くなるような長い時間を意味します。そしてその間にはさまざまな紆余曲折があります。「春秋富む」というのは、そういう意味です。


『人生をささえる言葉』
( 松原泰道、主婦の友社 (2001/05)、p201 )

58 長生殿裏春秋富(ちょうせいでんりにしゅんじゅうとむ)
  苦しい修行の中に春秋がある

この「長生殿」は、唐の太宗(たいそう)皇帝が廬山(ろざん)に設けた華清宮(かせいきゅう)の中の宮殿で、のちに玄宗(げんそう)皇帝と楊貴妃がともに連れ立って遊んだ別荘の名として日本人に知られています。

「長生殿裏に春秋富む」とは、この長生殿は、春や秋の美観に富む素晴らしいところだ、というような意味に解釈されています。

長生は、生(お)い先が長く将来性があるということですが、本来、長生は、年少で経験が乏しいという意味で、中国の「史記」にも出てきます。今は「長生殿」といえばおめでたい意味に使われておりますが、本来の意味をおさえておりませんと、禅語としての意味が通じません。

禅語としては、長生、永遠の命、すなわち仏心、と見ます。長生殿も単なる建物の名前ではなく、長生、すなわち、いつの日か必ず悟りを開くための、気の遠くなるような長い時間を意味します。そしてその間にはさまざまな紆余曲折があります。「春秋富む」というのは、そういう意味です。しかし誰しも本来永遠の仏性を持っているといっても、ただじっとしていたのでは駄目で、やはり厳しい修行が必要です。修行に修行を重ねて、はじめて長生なり春秋が獲得できるのです。
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