電脳筆写『 心超臨界 』

良い話し手になるゆいつの法則がある
それは聞くことを身につけること
( クリストファー・モーレー )

人間通 《 盛り立て――谷沢永一 》

2024-11-01 | 03-自己・信念・努力
電脳筆写『心超臨界』へようこそ!
日本の歴史、伝統、文化を正しく学び次世代へつなぎたいと願っています。
20年間で約9千の記事を収めたブログは私の「人生ノート」になりました。
そのノートから少しずつ反芻学習することを日課にしています。
生涯学習にお付き合いいただき、ありがとうございます。

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東京裁判史観の虚妄を打ち砕き誇りある日本を取り戻そう!
そう願う心が臨界質量を超えるとき、思いは実現する
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■緊急拡散宜しく『日本を崩壊へ導く「選択制夫婦別姓」問題』
■『小樽龍宮神社「土方歳三慰霊祭祭文」全文
◆村上春樹著『騎士団長殺し』の〈南京城内民間人の死者数40万人は間違いで「34人」だった〉
■超拡散『移民受入れを推進した安倍晋三総理の妄言』
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もはや、俺についてこい、の時代ではない。歴史上の有力者はその殆(ほとん)どが指導者であり牽引車(けんいんしゃ)であった。衆に成り替わって衆に先んじて考える人であった。これからとても閃(ひらめ)きの才は貴重であるが、今後はその閃きを実務に翻案する才能が不可欠である。尖端事業(ベンチャー・ビジネス)の成否は常にそこで決まる。才能を活(い)かす才能が求められている。千両役者を盛り立てて絢爛(けんらん)たる舞台を実現する構想力の才能である。


◆盛り立て

『人間通』
( 谷沢永一、新潮社 (2002/05)、p84 )

才能は稀少(きしょう)価値であるから数は限られている。或(あ)る人が天才的であるのは慶賀すべきだが、それに匹敵する資質を自分が持たぬのを自覚しても嘆くには及ばない。千両役者を引き立たせるためには実に多くの集団的作業が要る。能ではシテに劣らずワキが大切であり、ワキの端正な緊張がなければ演能は成功しない。行司と呼出しのいない相撲を想像できるか。人間社会の根本は分業である。役者馬鹿(ばか)、という慈(いつく)しみの情に発する讃(ほ)め方をよく聞くが、傑出した才能の持ち主には世間智(ち)の欠落が稀(ま)れではない。それを適切に補う者の絶えざる気働きがあってこそ才能は開花し結実する。高度な技術を発案し得るのは天才であろうが、その発見を事業として組織するにはこれまた才能を要する。現代社会を動かす主要人物(キー・パーソン)には、第一に鋭敏な触覚を持った発見者であり、第二に到れり尽くせりの支持者であり後援者であり、第三に事業を興(おこ)して推進させる組織者であるという、目配り気配りの心働きが求められる。

もはや、俺についてこい、の時代ではない。歴史上の有力者はその殆(ほとん)どが指導者であり牽引車(けんいんしゃ)であった。衆に成り替わって衆に先んじて考える人であった。これからとても閃(ひらめ)きの才は貴重であるが、今後はその閃きを実務に翻案する才能が不可欠である。尖端事業(ベンチャー・ビジネス)の成否は常にそこで決まる。才能を活(い)かす才能が求められている。千両役者を盛り立てて絢爛(けんらん)たる舞台を実現する構想力の才能である。人間が自己を生かす道は無限に展(ひら)かれているのではないか。
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