電脳筆写『 心超臨界 』

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( ジョン・ロック )

「利を見て義を思う」――元日本銀行総裁 三重野 康氏

2024-08-30 | 03-自己・信念・努力
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(2005-09-16投稿)
◆「利を見て義を思う」――元日本銀行総裁 三重野 康氏

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みえの・やすし 24年生まれ。47年東大法卒、日銀入行。
総務部長、営業局長、副総裁などを経て89年総裁に就任。
94年退任。バブル経済の退治に見せた「豪腕」に対し「平成
の鬼平」と呼ばれた。著書に「赤い夕陽のあとに」など
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三重野さんは、日銀総裁を退任後、ある大学で5年間日本経済の講義を担当する。その結果、学生の考える力が弱いことに驚かされる。講義の要点を筆記することすらできないので、講義録を作って渡すと、学生たちは「これは便利」とますます考えなくなる。資料の持ち込みを許した試験を実施すると、講義録や参考書の一部を丸写しするだけの学生が非常に多いという。

9月5日付け日経新聞(朝刊)「インタビュー領空侵犯」のなかで、三重野さんは言葉の教育の足りなさを指摘する。特に漢文を学ぶ時間の激減を、ゆとり教育の弊害であると歎く。

日経新聞のインタビューの内容は、三重野さんが行なったある基調講演と重複している。インタビューから三重野さんの発言をいくつか拾ってみたい。

●言葉の教育が足りないのが根本原因です。日本の小中学校の国語の時間は今や先進国の半分と言われます。ゆとり教育の弊害ですね。人間は言葉を通じて物事を理解し、表現力を身につける。中でも抽象的な概念を表す言葉の多い漢文は有益です。それなのに最近の高校は昔に比べ漢文の時間が激減しています。

●漢文は論語をはじめ今も我々に深い感銘を与えています。論語に『利を見て義を思う』という言葉があります。「利益を得るとき、人として踏むべき道を外れていないか考える」という意味です。昨今の倫理の衰退は言葉の教育の不足も大きな原因ではないでしょうか。


小学生時代に三重野さんが受けた教育がたいへん興味深い。教育改革には、教える人の精神的深さと情熱が必要という。

●私が小学生時代の一時期をすごした旧満州奉天(現中国東北部の瀋陽)の先生は国語の本を逆さにして読ませた。非常に読みにくいが、正常な位置に戻すとすごく速く読める。速読を重視した先生で、おかげで私は今では読むのが速い。歩留まりは悪いですけど(笑い)。

●先生からは「縮め」「引き伸ばし」も課されました。縮めは読んだ文章の要約。引き伸ばしは読んだ文章を解釈する時、幅広く連想を重ね、長く話す訓練です。考える力、表現力を養うのに大いに役立ったと思います。


三重野さんは、豊かな日本語が復活し、自ら考える力が増し、利を見て義を思う人々が増えることを願う。
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