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電脳筆写『 心超臨界 』

強みは物理的な能力がもたらすものではない
それは不屈の信念がもたらすものである
( マハトマ・ガンディー )

悪魔の思想 《 丸山眞男――“好え格好をしたがる論客”の常套論法/谷沢永一 》

2025-02-25 | 04-歴史・文化・社会
20年に及ぶブログ活動の集大成 → ★仏様の指
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丸山眞男にかぎらす好(え)え格好をしたい論客が、かならず用いる常套の論法でありまして、難問の神秘な「解答」はとっくにわが胸に在り、されど今は秘して容易には洩(も)らさぬぞ、と大見栄を切る型どおりの緞帳芝居(どんちょうしばい)の役者です。その証拠に、問題の根幹をなす日本ファシズムの本体は何か、という快刀乱麻を断つごとき明快な洞察は、『現代政治の思想と行動』約600頁のどこにも出てきません。


『悪魔の思想』 「進歩的文化人」という名の国賊12人
( 谷沢永一、クレスト社 (1996/02)、p86 )
戦後民主主義の理論的指導者(リーダー)・丸山眞男(まるやままさお)への告発状
第4章 国民を冷酷に二分する差別意識の権化(ごんげ)

  丸山眞男
  大正3年生まれ。東京帝大卒。東大教授を経て、現・東大名誉教授。
  大衆をファシズムの担い手と断じる、「進歩的文化人」のリーダー。

  いわゆる戦後民主主義の理論的指導者(リーダー)として学界に絶大
  な威勢をふるった丸山眞男は、日本国民を「二つの類型」に峻別し
  ました。そして文化人や言論人(ジャーナリスト)や大学教授や東大
  生などは「本来のインテリ」であるが、独立自営業者など額(ひた
  い)に汗して働く国民の中堅層において、人びとを束(たば)ねる立
  場にある者は「疑似(ぎじ)インテリ」であり、この「亜(あ)インテ
  リ」こそ「日本におけるファシズム運動の担い手」であると弾劾し、
  「本来のインテリ」を全面的に免責しました。

4-1 “好(え)え格好をしたがる論客”の常套論法

昭和22年6月28日、丸山眞男は超満員の東京大学法経25番教室において、「日本ファシズムの思想と運動」と題し、颯爽(さっそう)たる能弁の講演を行いました。

この論文は、時を移さず英語に抄訳(しょうやく)され、おそらくおおいに歓迎されたと思います。日本社会の中堅層をここまで軽蔑して、見下して、踏みつけにして、悪しざまに罵った文献は史上最初の出現ですから、日本人による日本国民への徹底した罵倒として、外国人の立場からまことに、まことに興味ぶかく多くの人の手から手へ読みまわされたことでありましょう。

この論文は現在では『増補版 現代政治の思想と行動』(昭和39年5月30日・見来社)に収められ、この一冊のうち最も耳目(じもく)をひく記念碑的作品となっております。

さて、このときまず真っ先に疑問とされるべきは、大東亜戦争当時における日本人の思想行動形態を、ヨーロッパ流の「ファシズム」という概念で規定するのが妥当であるかどうか、という前提です。この点に関しては、さすがの丸山眞男も理論的にまったく自信がなく、いちおう論点をわざと避けて通るという作戦に出ました。

  次に問題へのアプローチの仕方として前もつておことわりしておき
  たいのは、日本ファシズムをいう場合、何よりファシズムとは何か
  ということが問題となつてきます。「お前はいきなり日本ファシズ
  ムというが、日本にそもそも本来の意味でのファシズムがあつたか、
  日本にあつたのは、ファシズムでなくして実は絶対主義ではないの
  か、お前のいうファシズムの本体は何であるか」という疑問がまず
  提出されると思います。これについても私は一応の解答は持つてお
  りますが、ここで最初にそれを提示することはさけます。そういう
  ことを、お話しすると勢いファシズム論一般になつてきます。ファ
  シズムについてはいろいろな規定がありますけれども、こういつた
  問題をここでむしかえす暇はとてもありません。そこでここでは不
  明確でありますが、ひとまず常識的な観念から出発することにしま
  す。
                             (30頁)

これは、丸山眞男にかぎらす好(え)え格好をしたい論客が、かならず用いる常套の論法でありまして、難問の神秘な「解答」はとっくにわが胸に在り、されど今は秘して容易には洩(も)らさぬぞ、と大見栄を切る型どおりの緞帳芝居(どんちょうしばい)の役者です。

その証拠に、問題の根幹をなす日本ファシズムの本体は何か、という快刀乱麻を断つごとき明快な洞察は、『現代政治の思想と行動』約600頁のどこにも出てきません。要するに、架空の権威をもってみずから鎧(よろ)うための月並みな虚喝(はったり)なんですね。

判(わか)っているくせに、わざと判らぬふりをした“勇断” へつづく
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