電脳筆写『 心超臨界 』

人は自らの信念の産物である
( アントン・チェーホフ )

人間活動が生態系の中で継続していけること――三菱商事による全紙広告

2024-03-24 | 09-生物・生命・自然
化石燃料とは、太古の太陽のエネルギーを集めて、地球が長い時間をかけてつくった「エネルギーの缶詰」ともいわれます。産業革命以来の社会は、この缶詰をつぎつぎに開けて利用することで恩恵を受けてきたといえるでしょう。私たちはこの地中の宝を、より無駄なく使うこと、そして排出ガスなど環境への負荷を抑えることも、考えなければならない時代にきています。 . . . 本文を読む

山頭火の思いやる心のなんと温かいことか――紀野一義

2024-03-24 | 06-愛・家族・幸福
人の思いは、究極において常に同じなのである、人をして会わしめ、人をして別れさせるものが雪であるとするなら、遠山の雪は仏さまそのものである。われわれを動かしている永遠なるものがある。その永遠なるものに動かされている時、人は、生き別れ、死に別れしても、恨みを残さず、念を残さない。ゆえに、「別れてしまった人」というのである。しかし、念は残さないけれども、しかもなお、どうしているかなあと思いやるのである。山頭火にはそれがある。凡夫であり、出来損ないであるからである。しかし思いやる心のなんと温かいことか。悟りきった人間の冷たさと違う、凡夫の温かさがある。 . . . 本文を読む

1910年当時、米国人の食事の脂肪比率は32%だった――丸元淑生

2024-03-24 | 09-生物・生命・自然
当時の欧米諸国の平均的な食事では、脂肪の比率が約40パーセント(重量ではなくカロリーによる比率。以下同じ)になっていたのだが、わが国では肉食民族といわれていた彼らも、昔からそのような高脂肪比率の燃料で走ってきたのではなかった。食事が急激に変わってそうなり、ガンや心臓病や糖尿病などが増加したのだ。そこではっきりしたのは、人間は脂肪の比率が40パーセントというような高脂肪燃料で走ってきた車ではないということだった。そのような燃料で走っていると車の調子がおかしくなることだけは確かなのだ。 . . . 本文を読む

「力(剛)の」の広瀬に対し「徳(柔)の人」――伊庭貞剛

2024-03-24 | 08-経済・企業・リーダーシップ
幕末維新期に危機に瀕した住友の事業を強力なリーダーシップで軌道に乗せたのは広瀬宰平である。四国の別子銅山を中心に事業再生を果たした。しかし晩年には反発も強まり、住友の組織内部では不協和音が高まったといわれる。その内部対立を収めるために選ばれたのが伊庭貞剛だった。「力(剛)の」の広瀬に対し「徳(柔)の人」と評された伊庭は、コンセンサスを重視して長期的視野に立った経営を貫き、社会的責任を全うするという、いわば「日本型経営」の理念を明確化し実践した。 . . . 本文を読む

全身が総毛立つような戦慄の念――志村武

2024-03-24 | 03-自己・信念・努力
お釈迦さまも「食欲も怒りも、善を求めずに悪ばかりを求める気持ちも、自分自身から生じる。また、全身が総毛立つような戦慄の念も、自分自身から生じるのだ」と説く。恐怖心はすべて自分自身がつくり出したものなのだ。山岡鉄舟は、いざという時に度を失わないようにするためには、「心胆の鍛錬」が必要という。 . . . 本文を読む
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子どもを百㌫信頼していますか?――本田健

2024-03-24 | 03-自己・信念・努力
『致知』11月号に、天外伺朗さんと本田健さんの対談が載っている。お二人とも、潜在意識の力を知り、それぞれに活用されているように思えるので、たいがいの著作は興味深く読ませてもらった。 . . . 本文を読む

匂い立つほどの気品が漂う――「蝉しぐれ」

2024-03-24 | 04-歴史・文化・社会
黒澤明監督は、「1本の映画の中で、映画的と思えるシーンは1シーンか2シーンあるかないかだ」と語ったことがある。黒土監督も、「この映画『蝉しぐれ』において、『これが映画だ』と思えるシーンが実はあります。それがどこかはあえて言いません。観客の皆さんに感じて頂ければ幸せです。僕はそういう映画を作ろうと、最大限の努力をしました」と語る。匂い立つ気品のなかで、あなたにとってもっとも映画的と思えるシーンはどのシーンだろうか? それを探すためにも是非見る価値のある映画といえよう。 . . . 本文を読む

不都合な真実 《 デジタル全体主義——クライブ・ハミルトン 》

2024-03-24 | 05-真相・背景・経緯
深圳市では未来世界のヒントとなる出来事が起きた。ある市民が赤信号を無視して道路を横断すると、道を渡り切るまでに大きなスクリーンに彼女の顔が映し出され、警察からの警告が鳴り響いたのだ。彼女の違反行為はどこかのコンピュータに、彼女の他の違反行為の記録と共に保存される。監視カメラが1億7900万台あると言われ、さらにその数が増え続けている国では、どこでも人の顔を追跡できるような大規模な監視システムの誕生の予兆がある。 . . . 本文を読む

不都合な真実 歴史編 《 ホロコーストを否定すること――藤岡信勝 》

2024-03-24 | 05-真相・背景・経緯
中国系アメリカ人の女性ジャーナリスト、アイリス・チャンが書いた『ザ・レイプ・オブ・南京』の最大の「功績」は、南京事件をホロコーストと結びつけたことにあったのである。忘れられてはいるが、南京事件とは実はホロコーストであったというメッセージを英語世界の読者に刷り込むこと。チャンの本の役目はこれに尽きると言える。 . . . 本文を読む

悪魔の思想 《 人種差別という生理的反応を見逃すな――谷沢永一 》

2024-03-24 | 04-歴史・文化・社会
黄色人種の中で日本人だけが、あるまいことに日本人だけが、しかも他国の援助によってではなく、まったくの自力で近代化をなし遂げたのです。話の辻褄(つじつま)が合わないではありませんか。どこか怪しいところがある。なんだか胡散臭(うさんくさ)い匂いがする。日本がやってのけたという近代化は、実はなんらかの紛(まが)いものであるにちがいない。白色人種の側でそう勘ぐったとしても無理はありません。この固定観念に発する疑惑に基づいて「32年テーゼ」が起草されました。 . . . 本文を読む

歴史を裁く愚かさ 《『朝日新聞』の論理操作——西尾幹二 》

2024-03-24 | 04-歴史・文化・社会
『朝日』の元旦の社説は、われわれが言ってもいないし書いてもいない嘘を、お前は言ったではないかと論難しているのである。そうなれば先にも述べた通り、われわれは不愉快になるだけではすまない。彼に抗議し、訂正を要求せずにはいられないこととなる。 . . . 本文を読む

日本史 鎌倉編 《 南朝方を心服せしめる“妙案”とは――渡部昇一 》

2024-03-24 | 04-歴史・文化・社会
南朝と北朝の皇室を仲なおりさせても、多年、南朝の支持をしてきた勢力を悦服(えっぷく)させる(よろこんで従わせる)という大仕事が残っているのである。そしてこの勢力は、武力で簡単に片付く性質のものではないことを義満は知っていた。 . . . 本文を読む

日本史 古代編 《 なぜ、民主主義はイギリスから誕生したか――渡部昇一 》

2024-03-24 | 04-歴史・文化・社会
つまり神社は何を祀ろうと、つきつめていけば現在の日本人の先祖を祀っているわけなので、先祖に敬意を表することに反対の宗教や倫理はあるわけがないのであるから、地鎮祭を憲法違反というのは、事実誤認にもとづく法律遊戯なのである。しかも過去の、また多くの現在の日本人の心情を無視しているという意味において、時間的デモクラシーに反すると言ってよいのではないかと思う。 . . . 本文を読む

人間通 《 利得――谷沢永一 》

2024-03-24 | 03-自己・信念・努力
北条重時(ほうじょうしげとき)は家訓の一節に結婚の心得を念入りに説く。男が妻を選ぶときは女の心根をよくよく見据(みす)えて、これぞと思うひとりだけを定めるべきである。いったん決めた以上はそのほかに第二第三と権妻(ごんさい)を置いてはならね。妻の嫉妬(しっと)が積もり重なって浅ましい事態になるであろう。 . . . 本文を読む

向上心 《 「自分の仕事」に文字どおり命をかけた男の執念――サミュエル・スマイルズ 》

2024-03-24 | 03-自己・信念・努力
トーマス・モアの行動も勇気にあふれていた。彼はきわめて熱心なカソリック信者であったために、ヘンリー8世の離婚問題に反対して処刑されたのである。喜びいさんで彼は処刑台に歩み寄った。良心に逆らうよりはむしろ死を選んだことに満足していた。多くの偉大な人物は、困難や危険にさらされたときには妻に慰められ、支えられたものだが、モアにはそれがなかった。彼を励ましてくれるはずの妻は、ロンドン塔に閉じ込められた夫を訪れるだけであった。 . . . 本文を読む