バースくんの今日も発車オーライ♪

小さな町の広告代理店。働く「バースくん」の日々のおしゃべり

食べることを

2016年04月25日 | Weblog
伊藤若冲の生誕300年ということで、お江戸東京美術館では展覧会をやっているという。NHKもラジオもテレビもあげての若冲まつりだ。
ボクが若冲の絵を認識したのは、お恥ずかしながらミステリードラマの中でだった。世の中に若冲の贋作が出回っているというような筋だったが、映像の中、贋作とはいえ「群鶏図」の圧倒的に何がが迫ってくる構図やら、本物はさぞかとししのばせる緻密さ、そしてその色の鮮やかさに驚かされた。すぐにPCであれこれと検索をしたのを覚えている。
昨夜はその若冲の絵を科学的に分析するという番組をやっていた。どの絵にも輪郭線がなく精密に描き込まれていること、繊細な線が同じ細さで同じ間隔で一度の間違いもなく描かれていること、当時日本に極少量しかなかった青い絵の具を使っていること、そして画法、次から次へと現在の科学で解明されていく。あまりのその絵に対する集中力というか執念が感じられて、とても何かをしながら見れる番組ではなかった。開いた口が開いたままとはこのことだ。
この特番を見る前、実はラジオでこの番宣番組をやっていた。その中でディレクターの方が「結局若冲と言う人はセレブだったから、これだけの画業を成したのだと思います。食べることを心配しないで描けたいうのは大きい」と言われた。なるほど、描いたものをすぐに金銭にかえる必要がないので、思うままに自由に制約なく描いていけたのだ。うーん、これはすごいね。
普通人は食べるために働いている。まあだからイヤなことも我慢するし、どうしたって人生の優先順位の上位におかざるをえないのだ。悪く言うとイヤイヤおくのだ。それを若冲は純粋にやりたいことを、絵を描くことを人生の一番としてとことん追求していったということ。食べる苦労がなかったから出来た?!それは違うだろう。食べられるからというだけで、好きなことにあそこまで邁進できるかどうか…。いづれにしても、天才という名にふさわしい人だった。
さてさて月曜日、バースくんは食べるために働くことといたしましょう!!鳥取のイベント情報サイト ジャングルズームノマップ鳥取