世の中、まちがってる、根拠なき反日キャンペーン。

相も変わらず根拠なき反日キャンペーンで、国をまとめようとする輩が存在する。

馬鹿な韓国、頓馬な朴槿恵(35)

2013-12-27 00:00:00 | Weblog

「黄海の内海化」で米海軍を追い出す

 しかし、今回の共同声明で韓国中国から「安保協力の強化」の約束を取り付けた。黄海の実施部隊の間では「共同作戦」を唱えるほどに関係が深まった。韓国に肩入れする中国の姿勢を考慮すれば、北朝鮮はこの海での乱暴狼藉に慎重にならざるを得ないだろう。

 中国海軍が軍事会談の席で「共同作戦」に賛意を表したかは報じられていない。しかし、黄海での中韓軍事協力の強化は中国にとっても大きな利益だ。それは黄海の内海化、すなわち「米海軍の黄海からの排除」を実現する一番の近道だからだ。

黄海は首都、北京の玄関口という中国にとって極めて重要な海だ。日清戦争で負けたのも、日本帝国海軍にこの海の海上優勢を奪われたのが端緒だ。

 しかし困ったことに、仮想敵国であり世界最強の米海軍が時々この海に進入する。北朝鮮がテロを起こせば「韓国に頼まれた」と言って空母打撃群まで送って来る。中国はそれを自身に向けた威嚇と受け止めている。

 2010年の北のテロの際は2度とも、韓国の要請を受けて米海軍の大艦隊がこの海に入ってきた。「天安」事件を北の仕業と中国が認めなかった理由の相当部分が、米海軍の黄海進入への恐怖だったと思われる。

 だが今や、韓国との軍事的関係を深めたことで中国はその恐れをかなり減らせる。「中韓連合軍」を意識する北朝鮮が、そもそもの原因たるテロを起こしにくくなることに加え、韓国が米海軍を黄海に引き込めなくなるからだ。


空母「遼寧」を極度に恐れる韓国

 仮にも韓国が引き込もうとしたら、中国は以下のように脅せばいい。「朴槿恵大統領が安保協力を約束した、その我が国を敵に回すつもりか。米海軍を引き込むのならもう、北の抑制に力は貸さない。中韓安保協力もご破算にするが、それでもいいのか」。

 これに抗して米海軍に黄海への出動を頼む軍人はもちろん、大統領だって韓国には今後、出ないだろう。

 韓国は、中国初の空母2012年9月に就役した「遼寧」を極度に恐れている。「遼寧が北海艦隊に配備された今、米海軍が黄海に入れば空母同士のにらみ合いが起きる」――。

 そんな「遼寧」による心理的歯止めが生まれたところに、今回の共同声明。韓国には一層の縛りがかかった。中国は、黄海への艦隊派遣の名分を米国から奪うことに成功した、と考えていよう。

 だから習近平主席はここぞとばかりに27日の会談で「今後は黄海を平和、協力、友好の海としよう」と朴槿恵大統領に念を押したのだ。これで韓国は「黄海の内海化」に関し後戻りできなくなった

 中国北海艦隊の田中司令官も韓国の鄭承兆・合参議長との5日の会談で「中韓両国海軍の関係をさらに発展させ、黄海を友情、協力、平和の海にしよう」と、習近平主席と全く同じ言葉を使って韓国懐柔に努めている。


中韓スワップで日本に肩をいからす

 軍事的に北朝鮮に肩をそびやかそうとして、中国の掌中に陥った韓国――。それと似たことが金融分野でも起きた。ただし、韓国が金融の世界で肩をいからした相手は北朝鮮ではなく、日本である。

 中韓の共同声明では「細部履行計画」の2番目に「マクロ経済政策の協調と国際金融危機への共同対処」をうたった。この発表に合わせ、韓国の金融当局は以下のようにメディアに説明した。

・2014年10月25日に期限が切れる中国との通貨スワップ協定2017年10月まで3年間延長することで中韓首脳は合意した。
・両首脳は、2017年の満期以降のさらなる延長と、スワップの規模拡大も、必要に応じ今後検討することでも合意した。

 米国の金融緩和の縮小観測と中国の金融動揺によって今、韓国を含む途上国から資金が逃げ出している。韓国は中国にスワップの延長を頼むことで、市場の動揺を防ぐつもりだ。

 今回延長した中韓スワップは2011年10月26日に結んだもので、規模は3600億人民元(締結当時の為替レートで560億ドル相当)。その直前に韓国は日本にも、570億ドル分のスワップ枠を増額して貰っている。当時は日中両国からの協力で韓国は通貨危機をしのいだ。

 しかし、2012年10月に期限の来た570億ドル、2013年7月3日が期限の30億ドルの、日本とのスワップはいずれも延長されなかった。2012年8月の李明博大統領(当時)の竹島上陸や「日王への謝罪要求」により日韓関係が極度に悪化、日本の一部に延長反対論が出た(「韓国への制裁は『スワップ』より『貿易』が効く」参照↓)。
(http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20121016/238157/)


お人好しではない中国

 それに反発した韓国は「日本が頼んでくればスワップを続けてやってもいい」と上から目線の発言を繰り返した。「恩知らずで傲慢な韓国」に怒った日本の金融当局は、延長には言及しなくなったうえ、韓国自体を完全に突き放す態度に変わった

 韓国の強気の背景には日本との対等意識が強まっていたことに加え、外貨不足に陥っても関係が緊密化する中国に助けてもらえると自信を深めていたことがあった。

 実際、今回の中韓首脳会談でスワップ延長に成功した。韓国の中には「これで韓国にとって日本が不要な国であることが証明された」というムードが生まれた。

 ただ、中国も全くのお人好しではなかったようだ。韓国経済新聞ネット版(6月28日付)の記事「議題になかった通貨スワップ、韓国が要請したら……」に中韓交渉の舞台裏が描かれている。以下の通りだ。

・企画財政部と韓国銀行など韓国の金融当局は中国の中央銀行である中国人民銀行と水面下で接触し、韓中首脳会談で「通貨スワップ延長問題」を論議しようとした。
・しかし、中国人民銀行は「そんな必要があるのか」と極めて消極的だった。
・そこで韓国政府の経済部局は外交部局の支援を得て、中国側の説得に成功、共同声明に盛り込むことができた。


ネギをしょって転がり込んだ韓国

 中国人民銀行の「消極さ」は経済原理から言えば当然だ。以下のように考えたのであろう。

 「韓国とのスワップ期間は1年4カ月も残っており、今、延長するのは異常だ。下手したら市場は韓国の危険性を感じ取って韓国売りに走るかもしれない。中国だってバブル崩壊に伴う金融危機に見舞われる可能性を懸念されている最中だ。期限切れが1年以上も先のスワップに関して議論するのは適切でない」

 ただ、中国の外交当局、あるいは共産党中央にとっては、外貨の融通を頼んできた韓国は「ネギをしょって転がり込んで来たカモ」に見えたことだろう。

 韓国の外貨不足は持病だ。しばしばドル繰りに困り、そのたびに友好国に助けてもらってようやく債務不履行(デフォルト)の危機を脱してきた。

 韓国銀行の報告書によると、韓国にはGDP対比で途上国平均の2倍のホットマネーが入りこんでいる。世界的な信用収縮で資本逃避が始まった際には他の途上国以上に打撃が大きい

 そのうえ、3000億ドル超と韓国銀行が号する外貨準備のかなりの部分が「すぐには現金化できない怪しい債券」であると市場に見切られている(「日韓スワップ打ち切りで韓国に報復できるか」参照→)。(http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20120820/235788/)


友達のいない韓国を助けるのは

 その韓国がこれまで通貨危機のたびに助けてもらっていた日本とケンカした。世界には外貨繰りに困る国も多いだけに、米国も韓国だけを助けるわけにはいかない。

 2011年、李明博大統領(当時)から通貨スワップの締結を頼まれたオバマ大統領も断ったとされる。1997年に救済してもらった時の苦い思い出から、韓国は国際通貨基金(IMF)には絶対に外貨の融通を頼めない。

 孤立無援で、助けてくれる国のなくなった韓国――。中国は「今ここで手を差し伸べておけば、我が国に絶対に歯向かえず、言いなりの国になる」と確信したのだろう。

 韓国経済新聞の前掲の記事によれば、ある日突然、中国人民銀行はスワップ延長に前向きになった。そのうえ、当初は予定していなかった共同声明での明文化も言い出したという。

 この記事は、それ以上は書いていない。だが、共同声明の中のスワップに関するくだりを読んだ金融専門家は、韓国の対中従属が極まったと痛感するに違いない。


117年振りに戻る昔の秩序

 韓国は1997年の通貨危機では米国の別働隊たるIMFに助けられた。それが2008年の危機では米国、日本、中国の3国に、2011年には日本と中国の2国に助けられた。そして近い将来に韓国が危機に陥れば、今度は助けてくれるのは中国だけになる可能性が高いのだ。

 日清戦争に勝った日本は1896年、「清」に対し「朝鮮」の独立も呑ませた。「明」以来、中国の属国だった韓国はこれで中国の勢力圏から切り離された。

 だが、軍事、金融両面で韓国が対中依存を一気に高めた今回の中韓首脳会談を機に、朝鮮半島には117年振りに昔の秩序が戻り始めたのだ
(明日に続く)

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■変更履歴
5ページ目下の小見出しと本文最終行にある「107年」は「117年」の誤りでした。お詫びして訂正いたします。本文は修正済です。[2013/07/05 11:40]

このコラムについて

早読み 深読み 朝鮮半島

朝鮮半島情勢を軸に、アジアのこれからを読み解いていくコラム。著者は日本経済新聞の編集委員。朝鮮半島の将来を予測したシナリオ的小説『朝鮮半島201Z年』を刊行している。その中で登場人物に「しかし今、韓国研究は面白いでしょう。中国が軸となってモノゴトが動くようになったので、皆、中国をカバーしたがる。だけど、日本の風上にある韓国を観察することで“中国台風”の進路や強さ、被害をいち早く予想できる」と語らせている。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20130702/250553/?mlp

(続く、ではよいお年を!)
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