5月12日竜美丘会館ホールで、前川喜平さんの講演を聞きました。駐車場が少ないとのことで、早く出かけガストで食事し、乙川を散策しながら開会を待ちました。乙川には鯉がのんびり泳いでいました。参加者が650人と満席でした。
記憶に残った主な話は、最初は名古屋市の中学校で講演したときに、自民党議員から横やりが入って文科省が聞き取りをする事件の概要を、当時の校長との掛け合い漫才風でした。これは教育の独立・自由を文科省がゆがめるものです。加計学園の認可における問題で、獣医は足りている、他を排除し事前に内定していた、首相秘書官に総理の意向、自治体の多額の補助金など、政治の私物化です。当時の事務次官の立場にあり、想像はしていても生々しい証言でした。内閣が官僚の人事権を握り、公務員の忖度政治が始まったようです。さらに、長期政権で最高裁の裁判官も全て政権寄りになってしまい、三権分立はなくなっています。伊藤詩織さんの準強姦容疑で逮捕状が出ていても、逮捕も起訴もされていません。
また、南京事件や従軍慰安婦など歴史を曲げる歴史修正主義というより、歴史改竄主義は許されません。あったことを無かったことにできません。歴史を事実に基づいて学ぶことが大事だと話されました。今年度から道徳も導入されたとして、具体例で紹介されました。
敗戦の教訓、憲法9条の背景など簡潔に報告されました。「積極的平和主義」を自民系議員の人が(豊田市でも八木衆議院議員、杉浦弘高市議会議員)言うが、本来のノルウェーのヨハン・ガルトゥング博士の使った言葉を、捻じ曲げています。彼らの主張は抑止論で、結局軍拡競争による危険なものです。