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まちべん、「豊田市の将来都市構造」 その2

2019-01-19 | 都市計画・まちづくり

豊田市の都市構造・「多核ネットワーク」(鉄道中心)

 豊田市の総合計画及び都市マスにある将来の都市構造はコンパクトな「多核ネットワーク」で、都心と産業技術核(トヨタ本社)を中心に、主な鉄道駅を拠点地域核にしている。しかし、2つの疑問が生じる。例えば、土橋も拠点地域核であるが、ここは生活核ではない。地域会議でもどこを生活圏の中心核にすべきか、議論がされていない。第2に、仮に土橋駅を核としたなら、そこから交通網をどう整備するのか方針がない。これらの問題が議論されなかったのは、総合計画を受けて都市マスを2年(2回)に分けて地域説明会(支所単位)を開催したが、1年目が都市構造の理論的な説明だけで、どの会場も住民参加者より行政側の方が多かった。本来は地域課題を基本に、ワークショップなど住民参加で熟議して作るべきである。合併前は中学校単位で説明会と地区カルテの資料が説明された。そしてもう一つ、14年に立地適正化計画が国から示されていたのに、都市マス策定後の翌年にまた立地適正化計画を今年度策定中である。複雑さと分かりにくさや無関心が同居している。さらに、愛知県の区域マスタープラン(線引き見直し)が今年度いつのまにか行われた。意見を言う機会すら失ったが、線引きの拡大を最低限にしたのは良かった。(「人口増加市場主義」野沢千絵)

 そして気づいてみれば、引き続き都心を整備、名鉄の高架・複線化の推進、土橋の区画整理に続いて若林駅の開発方針である。豊田市の人口の転出超過の1位は名古屋市、2位は岡崎市、3位はみよし市である。名古屋市へは通学が多いと思う。名古屋市へ行く人はどのくらいいるのだろうか。名古屋市のベッドタウンを長久手、日進、みよしのように狙うのか、不明である。それよりも住みよい豊田を創るには、市内の公共バスの充実が望まれる。(高速道路、外環状、内環状など幹線道路の問題は別の機会にする。)少子高齢化、人口減少時代のコンパクトシティと矛盾を孕んでいる。市内では住宅の老朽化、空き家も目立ち始めている。

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