ぜいたくなアトラクション。
前作のほとんど憶えていない、というかたぶん観ていない「ジュラシックパーク3」から14年が経過しての新作。1作めからは20年以上の年月が過ぎていることに驚く。当時、鳴り物入りの公開で、初日の渋東シネタワーで設定した早朝6時台上映の回を観に行ったことを思い出す。
もちろん当時もCG技術の最先端を取り入れて観客を驚かせたのだが、そこから更に大きく進んだ技術は、ついに夢とされていた恐竜のテーマパークをオープンさせた。
水族館のショー、ふれあい動物園、サファリパークの要素を組み入れた体験型施設、ライド系アトラクションにホログラムを駆使した展示館と、そこは確かに恐竜にそれほど興味を持っていなくても一度は足を運びたくなるテーマパークとなっていた。
そしてお決まりではあるが、ちょっとしたミスから恐竜が園内の安全管理システムを破って大パニックに陥る。
主役となる恐竜は遺伝子操作によって生まれたハイブリッド種というのが、今回の肝となっている。
情報化社会が進み消費のサイクルが加速度的に速くなった現代は、最先端を走っていたはずの企業があっという間に抜き去られ置いてきぼりを食らう。
テーマパークの商業的な成功を持続するためには、新しい企画を切れ目なく投入して飽きられないようにしなければならないということで、様々な動物の特徴を取り入れた新種を作り出したというわけだ。
過度な競争が無理を承知の開発を駆り立てるという図式自体は絵空事ではない。説教臭くならない程度に教訓を入れるのも健全な娯楽の鉄則である。
遺伝子組み換え恐竜は、赤外線の熱反応を遮ったり、擬態を駆使して姿をくらませたり、知能が格段にレベルアップ。凶暴性ももちろん制御不能で、自らの進む道にいる者は、人間であろうが恐竜であろうが踏みつぶし食いちぎる。
しかし人間も負けていない。週刊誌の批評で指摘されているとおり、主役の女性はハイヒールでジャングルを駆け巡る。凶暴な恐竜と対面した少年たちは、何年も放置されていた自動車を修理しパーク内を疾走する。滝壺に落ちたすぐ後でも火がつけられるマッチも活躍する。
細かいことを言っても仕方ない。というかおそらく誰も求めていない。これは映画である以前にアトラクションなのだから。
翼竜が隔離されていたドームが破壊され、大勢の人が避難していたパークの中心にプテラノドンが押し寄せる。人間がおもちゃにされた上に巨大な恐竜にばっくり飲み込まれる。
収拾がつかなくなった事態に下した最後の決断は、禁断の「あの恐竜」を解き放つこと。
真打登場。扱いがゴジラだ。
恐竜同士の戦い。逃げ惑う人間。こちらは「エイリアンVSプレデター」か。
とにかく映画としてはどんどん薄くなるのだけど、惜しげもなく画を繰り出してくるから、テーマパークのアトラクションと思ってみると、すごくお得感がある。
本作のヒットで、しばらくはこうした4DX仕様の作品の製作が続くのだろう。お金かけないで楽しめる小粋な娯楽作品も観たいのだけど。
(70点)
前作のほとんど憶えていない、というかたぶん観ていない「ジュラシックパーク3」から14年が経過しての新作。1作めからは20年以上の年月が過ぎていることに驚く。当時、鳴り物入りの公開で、初日の渋東シネタワーで設定した早朝6時台上映の回を観に行ったことを思い出す。
もちろん当時もCG技術の最先端を取り入れて観客を驚かせたのだが、そこから更に大きく進んだ技術は、ついに夢とされていた恐竜のテーマパークをオープンさせた。
水族館のショー、ふれあい動物園、サファリパークの要素を組み入れた体験型施設、ライド系アトラクションにホログラムを駆使した展示館と、そこは確かに恐竜にそれほど興味を持っていなくても一度は足を運びたくなるテーマパークとなっていた。
そしてお決まりではあるが、ちょっとしたミスから恐竜が園内の安全管理システムを破って大パニックに陥る。
主役となる恐竜は遺伝子操作によって生まれたハイブリッド種というのが、今回の肝となっている。
情報化社会が進み消費のサイクルが加速度的に速くなった現代は、最先端を走っていたはずの企業があっという間に抜き去られ置いてきぼりを食らう。
テーマパークの商業的な成功を持続するためには、新しい企画を切れ目なく投入して飽きられないようにしなければならないということで、様々な動物の特徴を取り入れた新種を作り出したというわけだ。
過度な競争が無理を承知の開発を駆り立てるという図式自体は絵空事ではない。説教臭くならない程度に教訓を入れるのも健全な娯楽の鉄則である。
遺伝子組み換え恐竜は、赤外線の熱反応を遮ったり、擬態を駆使して姿をくらませたり、知能が格段にレベルアップ。凶暴性ももちろん制御不能で、自らの進む道にいる者は、人間であろうが恐竜であろうが踏みつぶし食いちぎる。
しかし人間も負けていない。週刊誌の批評で指摘されているとおり、主役の女性はハイヒールでジャングルを駆け巡る。凶暴な恐竜と対面した少年たちは、何年も放置されていた自動車を修理しパーク内を疾走する。滝壺に落ちたすぐ後でも火がつけられるマッチも活躍する。
細かいことを言っても仕方ない。というかおそらく誰も求めていない。これは映画である以前にアトラクションなのだから。
翼竜が隔離されていたドームが破壊され、大勢の人が避難していたパークの中心にプテラノドンが押し寄せる。人間がおもちゃにされた上に巨大な恐竜にばっくり飲み込まれる。
収拾がつかなくなった事態に下した最後の決断は、禁断の「あの恐竜」を解き放つこと。
真打登場。扱いがゴジラだ。
恐竜同士の戦い。逃げ惑う人間。こちらは「エイリアンVSプレデター」か。
とにかく映画としてはどんどん薄くなるのだけど、惜しげもなく画を繰り出してくるから、テーマパークのアトラクションと思ってみると、すごくお得感がある。
本作のヒットで、しばらくはこうした4DX仕様の作品の製作が続くのだろう。お金かけないで楽しめる小粋な娯楽作品も観たいのだけど。
(70点)
シリーズ1作め観たときを憶えていますが、恐竜のDNAがなんたらという説明のときには
早朝の回だったこともあり、うとうとしていました。
今回ヒットしたのは、記事にも書いたとおり、新しい映画の観方を提案する機会と合致したからなんですよね。
この手の作品は、ちんまいテレビで見てもしようがなくて、
それを見越していかに退屈な時間を与えずに駆け抜けるかが勝負になってくるわけです。
4DXの値段が妥当かどうかは、また別の話になりますが・・・。
>細かいことを言っても仕方ない。というかおそらく誰も求めていない。これは映画である以前にアトラクションなのだから。
まったくその通りですよね~
この手の作品は1作目はいろいろじっくり観てもらえるけど
続編を重ねるごとに、内容よりはアトラクション的な楽しみ方の方が正しいような気がします。
だからこそ絶対劇場で大画面で観るべき作品ですよね。
私も映画を観ている感覚よりは,テーマパークで絶叫マシンを次々に堪能している心地よさを楽しみましたよ。
最近テレビで様々な方が病気と闘っている話題を目にします。
日々の暮らしは良いこと悪いことあるけれど、何事も健康なことが大前提だと実感し、
貴重な1日1日を大切に生きていこうと改めて心に留めているところです。
引き続き映画はもちろん、いろいろなお話をさせていただければと思います。
これからもよろしくお願いします。
何とか復帰しました。といっても完全ではないそうで・・・。
また再発する可能性があるそうです。少々びびっておりますが。ブログの方も先月からぼちぼちやっております。
実は6月頃から作品を観だしているのですが、なかなか更新には至らず。そんなこんなでまたちょろちょろお付き合いの方宜しくお願い致します。