ありのままを受け入れる難しさ。
「ミッション:8ミニッツ」に続いてのJ.ギレンホール。
おそらく好みがはっきり分かれる顔だと思うが、今回のように明るい表情で営業トークされると、なんか「いい男だよな」と思ってしまう。
映画全体も、若くしてパーキンソン病に苦しむA.ハサウェイ演じるマギーとの恋愛が軸であり、ともすると重い展開に陥りそうなところを、下ネタ系をふんだんに盛り込み敢えて軽い筆圧で描いてみせる。
この変化球はおもしろい。騙されたまま話に引き込まれてしまう。
かたや軽い日常のアプローチとして、かたや重い日常から少しでも逃れるために性的関係から始めることを選択したはずであった。
そんな言ってみれば対照的な二人の関係が、見えない強い力によって引き寄せられていく。
遊び人を自負するジェイミーだが、根っこにあるやさしさが頭をもたげ、彼女をどう愛すればいいのか苦闘する。
相手を思えばこそのやさしさが通じない。それほどに重い病気という壁。
象徴的な場面は二人でシカゴへ行ったときだった。
マギーは、不意に立ち会えた患者の集まりで心を軽くすることができ、ジェイミーに心からのお礼を述べる。一方でジェイミーは会議場で会った男性から「アドバイスするとしたら別れることだ」と告げられる。
対照的な表情を浮かべ並んで歩く二人。根底が異なる二人はまともに近づこうとしてもかえって行き違うだけなのだろう。
この辺りまでの描き方はよかった。問題はラストだ。
ジェイミーもマギーも何を学んだのか。どうもそれが曖昧なままジェイミーの行動が前のめりに進んでいったように見えた。
全体の軽い画の中で、重い決断をしろというわけではないが、マギーから見て「これなら大丈夫」と思える何かがせめて欲しかった。
それにしてもJ.ギレンホールもA.ハサウェイも随分励む場面が多かった。見た目かなり濃い二人だが暑苦しくなるまでには至らず。
コメディーパートのオチの部分を一手に引き受けた弟役もぎりぎりでウザさを抑えられてたかな。
(75点)
「ミッション:8ミニッツ」に続いてのJ.ギレンホール。
おそらく好みがはっきり分かれる顔だと思うが、今回のように明るい表情で営業トークされると、なんか「いい男だよな」と思ってしまう。
映画全体も、若くしてパーキンソン病に苦しむA.ハサウェイ演じるマギーとの恋愛が軸であり、ともすると重い展開に陥りそうなところを、下ネタ系をふんだんに盛り込み敢えて軽い筆圧で描いてみせる。
この変化球はおもしろい。騙されたまま話に引き込まれてしまう。
かたや軽い日常のアプローチとして、かたや重い日常から少しでも逃れるために性的関係から始めることを選択したはずであった。
そんな言ってみれば対照的な二人の関係が、見えない強い力によって引き寄せられていく。
遊び人を自負するジェイミーだが、根っこにあるやさしさが頭をもたげ、彼女をどう愛すればいいのか苦闘する。
相手を思えばこそのやさしさが通じない。それほどに重い病気という壁。
象徴的な場面は二人でシカゴへ行ったときだった。
マギーは、不意に立ち会えた患者の集まりで心を軽くすることができ、ジェイミーに心からのお礼を述べる。一方でジェイミーは会議場で会った男性から「アドバイスするとしたら別れることだ」と告げられる。
対照的な表情を浮かべ並んで歩く二人。根底が異なる二人はまともに近づこうとしてもかえって行き違うだけなのだろう。
この辺りまでの描き方はよかった。問題はラストだ。
ジェイミーもマギーも何を学んだのか。どうもそれが曖昧なままジェイミーの行動が前のめりに進んでいったように見えた。
全体の軽い画の中で、重い決断をしろというわけではないが、マギーから見て「これなら大丈夫」と思える何かがせめて欲しかった。
それにしてもJ.ギレンホールもA.ハサウェイも随分励む場面が多かった。見た目かなり濃い二人だが暑苦しくなるまでには至らず。
コメディーパートのオチの部分を一手に引き受けた弟役もぎりぎりでウザさを抑えられてたかな。
(75点)