「美しい村」の議員日記

南アルプス山麓・大鹿村在住。自給自足農業、在宅ワーカー、2011年春より村議会議員。

スマトラ沖地震の津波

2005年01月07日 | 地震・防災
スマトラ沖の津波のニュースを見ていて、水が引いて、取り残された魚がはねていたので、みんな喜んで浜に行って、津波にさらわれたという記事を読んで、「稲むらの火」を思い出した。戦前の尋常小学校の教科書に出ていたそうなので、年配の日本人の多くが記憶しているらしいが、もし、この話の教訓を現地の人たちが知っていれば、こんな被害に遭わずに済んだのにと思った。アメリカは津波の危険を察知していて、アフガニスタン爆撃の前線基地があるインド洋上の英領ディエゴガルシア島には即座に津波警報を発していたという話もあるそうだが、こんな空前の被害にならずに済んだ方法が幾つもあったはずなのにと思うと、やりきれない思いに襲われる。少なくとも次の地震のときには、この教訓が生かされて、津波による被害が少なくなるようにと願わずにおれない(ただし、津波は必ず引き潮で始まるわけではないので、その点は要注意)。
天災自体は地球の自然の営みとして起こるべくして起こるのだから仕方ないが、その被害を大きくするか小さくて済むかは人間の側の原因も多々ある。1年前のイランの地震では、耐震性の全くないれんが造りの家が壊れて被害を大きくした。もちろん貧しい人たちがすべて耐震建築の家を建てられるわけではないだろうが、地震がある程度の間隔で起こる地域は決まっているのだから、もう少し被害を未然に防ぐ手段がとられるべきではないかと思ってしまう。
地震列島の日本の技術や知識をもっとアジア各地と共有すべきだろうし、日本国内の防災だっていかがなものか?