日々草

「つれづれなるままに・・」日々の事を記す。

エピキュリアン コルセット

2014-02-07 | リブレリア
蝶よ花よと育てられたお嬢様の芸人稼業
秀才ともてはやされた最高学府の人間力
いい子の裏の顔

独断と慣習でおしつけられた決め事と無言の圧力やストレスフルな体験は人間形成において時にアホみたいな破壊力を生む。
凡人には理解できないような転身とか犯罪とか。
コルセットでしめつけられた反動の大爆発は凄まじい。

ベトナム戦争の前線で生死をかけ、泥をすするような体験をもしたであろう開高健
彼は食通としての顔をあわせもつ。
極をなし、対をなして語られる戦争体験と享楽の酒、釣り、グルメ。


洒脱で含蓄のある文章。
鋭利な観察眼とブラックユーモア


開高健の享楽主義ともいえるキラメキの食卓や華やかさは戦争体験後のものであるような気がするのだ。
物事の本質に目を向け続けたリアリストが、その反動でエピキュリアンとしての日常を欲し、体現したことは想像の難くない。
人生においてぎりぎりと締め付けられるようなコルセットのようなひととき。
反動と糧
エピキュリアン コルセット


享楽主義を醸し出す開高健には戦争体験というコルセットが巻き付いていたのだ。
膨大な知識や洞察力をもって下ネタ全開
開高イズムはどんなネタでも圧倒的。


コモン センス
宗教のテーゼ
ノブリス・オブリージュからのシオフキ
『知的な痴的な教養講座』
タイトルで気が付くべきであった・・・。
満員電車で読むべき本でないことを申し添えておく。

それでも次々と読みたいのは山々だけど
読むのは後2冊まで。
輝ける闇か夏の闇のどちらかと名エッセイを一冊。
残りはホーチミンの空の下、ホテル マジェスティックにてお酒とともに。
今一番、あたしが望む最高の享楽。
手に取ってしまったが最後、反動と糧。
本、一冊で何かがかわる予感。

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