日々草

「つれづれなるままに・・」日々の事を記す。

象の周りの物語 (きいろいゾウ)

2013-03-11 | リブレリア
西加奈子著 きいろいゾウを読んだ。
とても面白かった。
途中下車して読んじゃうぐらい。


自分と世界
自分と他人の関係はいつも危うく脆いものだけど
切っても切り離せず、深く濃密に濃いものなんだと漠然とツマとムコさんの関係を
通して思うのだった。
自分の世界や感情は自分のものだけど他人のものでもあるんだね。
ツマの言葉じゃないけど「私は何か言いたいんだろう」
本当にうまく伝わんない自分の世界つまり気持ちをを伝えるにはどうしたらいいんだ?




やっぱりそこには象がいた。




象が出てくる物語はいつでも静かに悲しくてちょっと心が沈む。
それでいてファンタジー。

きいろいゾウは満月色
宮沢賢治のオツベルと象は深い赤
トンキーとワンリーの物語 かわいそうなぞうはモノクロ
ファンタジーと括っていいか分かんないけど象はいつだって思索の種をつれてくる。
象の大きな体は安定感
つぶらな瞳は安心感
長い鼻は友好の証それでいて物語はいつだって灰色の肌の硬さ。
不思議な動物だ象というのは。


自分の思いが強ければ強いほどそれを相手に理解してもらうのは難しくて
ヒンヤリとした世界を感じて空回りするしたりすれ違うことも多いけど
以心伝心、伝わり、理解できたときは世界はカラフルになる。
黄色とか赤とか白とか単色の世界からカラフルになる。
そんなことを考えながらあっという間に一冊、読み切った。
象が出てくる物語を思い出しながらあっという間に読み切った。

 
メガネを無くした。
大好きなマイメガネがいなくなった。
どんなに思ってもいつも片思い。
行方不明になったモノへの思慕はいつだって片思い。
こんなに強く想っても想っても アイツ(メガネ)は素知らぬ顔だ
サビシイ。
象の物語のサビシサに似ていて感情がザワザワしている。
想いが一方通行なのはこんな感じだろうと思う。







小説の世界と現実の感情がごちゃまぜになってくらくらする。
メガネ 見つかってほしい。



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