日々草

「つれづれなるままに・・」日々の事を記す。

アンソロジーの大罪

2016-11-28 | リブレリア
パルコ出版のアンソロジー 食べ物シリーズ。


カレーライス
お弁当
おやつ
そば
ビール
餃子


こんな切り口で本をつくるとは、すごいーと思ったのはあたしだけじゃなかったようで、シリーズ化され、真似され、アンソロジーという分野の草分け的存在になった。
それ以来、詩文ではなく米だの、肉だのうなぎだの数多の食べ物がフューチャーされ、一冊の本になっていったのだ。
そして、食べ物の枠がいっぱいになるとミステリーだの、いろんな短編が探し出され、集められ、着々と一冊にまとまって本屋の棚に並ぶようになった。

アンソロジーの功績。
読んだことのないあの人や、この人を読むことができて、読む機会がなかったであろう一話に出会い、大好きな作家の掘り出し物に出会える喜びと楽しみ。
しかしアンソロジーは功罪 相半ばする。

絶対、自分の趣味嗜好では手にらないような一話と、是非読んでみたい一話がごちゃまぜになっていて、うっかりタイトルに気をとられていると、読むのがつらい、つらい、つらい、面白い、つらい、つらい、つまり総じてひぃ〜 ツマラナイ本というものに当たってしまうわけだ。
学術的な云々とか、論文のようなかんぬんとかは睡眠薬の効果を発揮する始末。




読み切ることができない本をまた買ってしまった。



空海曼荼羅
編著者は空海をモチーフにした小説もかいた空海大好き 夢枕獏
以下、松岡正剛、荒俣宏、清水義範、菊池寛という一家言ある大御所揃いでさらにはジョージ秋山(初めて知った漫画家だけど)の描く幼少の空海の漫画まで入っているとなれば、絶対面白いはず!と手に取ってみるとですね、これが空海LOVEでない凡人が読むと、いやあ馬の耳に念仏的な状態になるわけですよ。
クリスマスが待ち遠しく、お正月も待ち遠しいあたしみたいな人間に宗教、仏教や、密教と説明されてもね。



ほんで。




読み切れない本を買わせる罪。
これをアンソロジーの大罪と命名するのだ。
ゆえに罪深いアンソロジーは空海でも救えないことがわかって、無の境地へ。
ZZ・・・・・ZZZ・・・・・・。

コメント
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