日々草

「つれづれなるままに・・」日々の事を記す。

再配達 待ち

2012-08-06 | リブレリア
ビブリア古書堂の事件手帖を読んでいる。




本にはそこにかかれている文章以外にも読み手の想いまでくっついてくるということを
改めて思い起こされるのだ。
どこで読んだか、どんな内容であったか、
実はそういうことよりどんな状況で出会い、
どんな心持ちでその文のに対峙したのかということなんだろう。


タイトルは覚えていない。
作者も出版社ももちろん覚えていない。
話のあらすじだってあやふやだ。
覚えているのはあの挿絵、あの一文。
ただそれだけ。
それでいて時あるごとに思い出し、読みたいと思う本というのは確かに存在する。
ビブリア古書堂で扱う貴重な一冊のように。


古書価格というものがあるらしい。
普通一度、持ち主の手を離れた本は古本として二束三文で扱われてしまうが
古い書物としての価値を認められ、定価の数倍、数百倍の価格で取引される本のこと。
興味のない人にとっては邪魔な紙の束だけど、価値を知る人は貴重な貴重な紙の束。
記憶の中の一冊。
紙の値段、文章の値段、装丁の値段、時間の値段、想いの値段、他にはないその本のもつ秘密の値段
それが希少価値と相まっての古書価格。
この小説を読んでいると諦めたはずの本への執着がどんどん強くなってきちゃうよ。



あたしの幻の古書はおみなえし、秋の七草がでてくる話。
覚えているのはそれだけ。

おみなえしを漢字で書くと女郎花。
そう、小さい頃から知っていた。
多分、この絵本のおかげ。
定価、200円の本が今では1600円出しても手に入らない。
調べてたどり着いた福音館書店「はないくさ」
はてはて、どんな物語だったのだろうか。

ついでに恋い焦がれる古書は学校のガラスケースの中にあった芸術品のような外国の絵本。
こんな本があるのかと驚き、欲しいと本気で思った。
思い続けていた。
そしてそれはなんと64点 269000円のほるぷ社 オズボーンコレクションの復刻版だと知ったのはつい最近。

手に入れる機会を一度逃したのだ。
諦めきれなくてなんとか探して見つけた34冊。
古書価格がつく前に手に入れた34冊。


早く手にしたいのだが一回目の機会を逃す。
本日、午前中に配達された34冊。
再配達 依頼中。
































コメント
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